
朝ドラ「あんぱん」第25週第124話「怪傑アンパンマン」が放送され、ヤムおんちゃん(阿部サダヲ)の「怪物アンパンマン」発言とミュージカル初日の奇跡的逆転劇に視聴者が号泣しました。
朝ドラ『あんぱん』第25週第124話 あらすじ
のぶ(今田美桜)は明日のミュージカル初日を前に、草吉(阿部サダヲ)にあんぱん作りを頭を下げてお願いしますが、「自分の顔を食わせるアンパンの怪物」「親父の妖精なんてどうかしてる」と毒舌で一蹴されてしまいます。蘭子(河合優実)から「このままでは大コケする」と言われた羽多子(江口のりこ)とメイコ(原菜乃華)は、家族総出でチラシ配りに奔走します。
迎えた初日、客席はまばらで頭を抱えるたくや(大森元貴)。のぶが嵩(北村匠海)に謝ると「まだあきらめていない」と励まします。そんな中、のぶが読み聞かせをしていた小さな子どもたちが次々と会場に現れ、あっという間に満席に。和明(濱尾ノリタカ)も子供を連れて登場し、感動のミュージカル開幕を迎えました。
ヤムおんちゃんの「怪物アンパンマン」論争が大爆笑を呼ぶ
朝ドラ「あんぱん」第124話の冒頭シーンで、視聴者を朝から爆笑の渦に巻き込んだのが、ヤムおんちゃん(阿部サダヲ)による痛烈な「アンパンマン批判」でした。
のぶ(今田美桜)と蘭子(河合優実)がミュージカル用のあんぱん作りを頼みに来ると、ヤムさんは開口一番
「どうせあれだろ。嵩さんのためにあんぱんください。お前ら、いつもそればっかりじゃか」
と先制パンチを浴びせます。
そして極めつけが、アンパンマンに対する独特すぎる解釈です。
「自分の顔を食われて、ニコニコ笑ってるパンの化け物だろう。怪物じゃか」
「なんで自分の顔を食わせるんだ!」
「自分の顔を食べさせて、帰りは顔がないのに飛んでいくんだよな。首から上のない生命体なんて怪物だろうが」
この一連の毒舌に、のぶは必死に反論します。
「嵩さんはおなかをすかせた人を救いたいのです」
と説明するも、ヤムさんの容赦ないつっ込みは止まりません。
「顔がなくなったら、パン作りのおんちゃんがまた新しい顔を焼いてくれるのです」
「アンパンの怪物とおやじの妖精、どうかしてるぞ」
阿部サダヲの毒舌コントが朝から視聴者を釘付け
このシーンが話題になった理由は、単なるコメディではなく、阿部サダヲの絶妙な演技力にありました。ヤムさんの言葉は確かに毒舌ですが、その根底には嵩への深い愛情が透けて見えるのです。
視聴者からは「声出して笑ってもた」「パン焼くおじさんが妖精?ワイも初めて知った」など、朝から大爆笑したという声が続出しました。特に「あんぱんのバケモノにおやじの妖精?どうかしてるぞ」という台詞は、多くの人が引用するほどのインパクトを残しています。
「断りも愛」ヤムさんの本音を考察
しかし、視聴者が鋭い考察を投稿しているように、ヤムさんの「断り」には深い愛情が込められています。「断りも愛と知りけり六十路親父」という表現は、まさにヤムさんの心境を的確に捉えています。
ヤムさんは決してアンパンマンを否定しているわけではありません。むしろ、嵩の夢を心配するからこそ、あえて厳しい言葉を投げかけているのです。
「俺は年寄りのバイトなんだからなあ」
という台詞からも、自分にできることの限界を知っているからこその優しさが感じられます。
家族総出のチラシ配り作戦!努力が報われる王道展開
ヤムさんにあんぱん作りを断られ、蘭子から
「このままやったら大コケして大赤字や」
と厳しい現実を突きつけられたのぶたち。しかし、ここからが真骨頂でした。
「なんとかせんと。うち、チラシ配ってくる」
メイコ(原菜乃華)のこの一言から、家族総出の必死の営業活動が始まります。羽多子(江口のりこ)も
「お母ちゃんと蘭子、お姉ちゃんも駅前でチラシ配りゆう」
と、みんなでミュージカルを成功させようとする姿が描かれました。
羽多子とメイコの奮闘ぶりに感動の声
特に印象的だったのは、メイコが編み物をしながらアンパンマンのテーマ曲を鼻歌で歌うシーンです。このさりげない描写が、メイコのミュージカルへの愛情と期待を表現していました。
「チラシは残さず配ったけんど。今はいろんな娯楽があるきね」
という羽多子の台詞からは、現代の娯楽の多様化という現実的な課題も浮き彫りになります。しかし、だからこそ家族の結束がより際立って見えるのです。
メイコの
「一回は人前で歌ってみたかったな」
という本音も、視聴者の心を打ちました。
「冗談や。娘らに笑われるけん」
と照れる母親の姿に、多くの人が自分の親と重ね合わせたことでしょう。
のぶの子供たちへの無意識の優しさが伏線に
何より重要だったのは、のぶが子供たちにチラシを配るシーンです。読み聞かせをしていた子供たちに
「アンパンマンの楽しいお芝居があるの」
と自然に話しかけ、嵩も
「そのチラシをお父さんお母さんに渡してみてほしい」
と優しく促します。
この何気ないやり取りが、後の奇跡的な逆転劇への重要な伏線となっていました。のぶの無意識の優しさが、結果的にミュージカルを救うことになるのです。
空席から満席へ!子供たちが起こした奇跡の逆転劇
そして迎えたミュージカル初日。客席を見回したたくや(大森元貴)の顔は青ざめていました。
「ここまで客入りが少ないとは、想定外でした」
「こればっかりはな。舞台は水物ですから」
わずか10人程度の観客に、関係者の方が多いという絶望的な状況。のぶは嵩に「ごめんなさい」と頭を下げますが、嵩の返答は希望に満ちたものでした。
嵩の「まだあきらめていない」に込められた信念
「何言ってん。のぶちゃんのせいじゃない。でもね、僕は、アンパンマンには、のぶちゃんという強い味方がいる。これから」
この嵩の台詞は、単なる慰めではありません。のぶへの深い信頼と、アンパンマンという作品への確固たる信念が込められています。
嵩の
「困ってる人のためになる事をしよう」
という座右の銘を語り、健太郎(高橋文哉)も
「10人のお客さんを精いっぱい喜ばせましょう」
と前向きな姿勢を見せます。
「お客さんよりこっちの人数の方が多かって」
という状況でも、プロとしての矜持を失わない姿が印象的でした。
濱尾ノリタカ(和明)のサプライズ再登場
そんな絶望的な状況を一変させたのが、小さな子供たちの登場でした。
「おばちゃん、この子たち、みんな、アンパンマンおばちゃんのお芝居が見たいって」
「アンパンマンおばあちゃん、このおばちゃんだよ。いつも本を読んでくれるから」
子供たちがのぶを「アンパンマンおばあちゃん」と慕って会場にやってきたのです。そして、ファンには嬉しいサプライズが待っていました。和明(濱尾ノリタカ)が子供を連れて登場したのです。
この演出に、視聴者からは「和明キタ━(゚∀゚)━!」「濱尾ノリタカさん再び」など、喜びの声が数多く投稿されました。過去の物語との繋がりを感じさせる演出が、ファンの心を大きく動かしたのです。
星子の名言とミュージカル開幕の感動シーン
客席が埋まり始める中で、星子(古川琴音)の印象的な台詞が心に響きました。
「私は、アンパンマンがもっと多くの人に愛されるって信じてます」
この台詞は、単なる励ましの言葉ではありません。やなせたかし氏の「アンパンマン」に込められた普遍的な愛のメッセージへのリスペクトが感じられます。
「もっと多くの人に愛される」星子の信念
星子の
「私は、アンパンマンが大好きで、怪傑アンパンマンも、それから、絵本も読んで、毎回泣いたり、笑ったり、純粋にミュージカルが見たくて来たんです」
という台詞からは、真のアンパンマンファンとしての純粋な気持ちが伝わってきます。
この場面で、のぶは自分の努力が実を結び始めていることを実感します。
「お姉ちゃんの努力、無駄よなかったがやね」
という蘭子の言葉に、のぶの目には涙が浮かんでいました。
アンパンマンが紡ぐ家族の絆
最終的に満席となった会場で、健太郎は
「いやげんカレー決起集会はなしで」
と冗談を飛ばしながらも、
「行くばい」
と意気込みを見せます。
そして物語は、嵩が漫画家としての決意を新たにするシーンで幕が開けます。編集者との会話で
「何を描くのかを決めるのは漫画家よ。まずは主人公を決めよう」
という言葉は、嵩の今後の成長への伏線として機能しています。
のぶが写真を撮るシーンでは、久しぶりの次郎のカメラでのシーンがあり、過去との繋がりと新しい出発を象徴的に表現していました。
まとめ:第124話の見どころと伏線
第124話「怪傑アンパンマン」は、多くの要素が絡み合った感動的なエピソードでした。
- ヤムおんちゃんの毒舌コント:阿部サダヲの絶妙な演技で「怪物アンパンマン」論争が大爆笑を誘いながら、深い愛情も表現
- 家族総出のチラシ配り:メイコ、羽多子、蘭子が一致団結してミュージカルを支える温かい家族愛
- のぶの無意識の優しさ:子供たちへの自然な接し方が最終的にミュージカルを救う伏線として機能
- 空席から満席への逆転劇:絶望的な状況から子供たちの力で奇跡的に成功へ導かれる王道展開
- 和明の再登場:濱尾ノリタカのサプライズ出演がファンサービスとして話題に
- 星子の信念とアンパンマンへのリスペクト:やなせたかし作品への深い敬意を込めた演出が物語に厚みを与えた
これらの要素が絶妙に組み合わさって、視聴者に笑いと感動を同時に提供した第124話。のぶの成長と嵩の夢の実現への道筋が見えてきた重要なターニングポイントとなりました。