2025年10月12日、日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』がついに開幕しました。妻夫木聡演じる税理士・栗須栄治が、競馬の世界に飛び込む第1話「ゲートイン」。武豊騎手がゲスト出演し、本格的なレースシーンを披露したことで、SNSでは「リアルすぎる」「涙が止まらない」と感動の声が続々。出演馬ロイヤルファイトとロイヤルイザーニャの馬名に込められた意味、マイネルファンロンの”名演技”、そして栗須と山王耕造(佐藤浩市)の人間ドラマまで、第1話の見どころを徹底解説します。
ザ・ロイヤルファミリー 第1話あらすじ
大手税理士事務所に勤める栗須栄治は、税理士としての挫折から希望を見失っていた。そんな彼に舞い込んだのが、人材派遣会社ロイヤルヒューマン社の競馬事業部実態調査の依頼。社長の息子・優太郎は、赤字続きの競馬事業部撤廃を目論んでいた。調査のため北海道のセリ会場を訪れた栗須は、社長の山王耕造と出会い、競走馬の世界に触れる。元恋人・野崎加奈子との再会もあり、馬への熱い想いに触れた栗須。予定通り撤廃報告を行うが、競走馬の厳しい現実を知りショックを受ける。悩み抜いた末、栗須は「ここで終わらせたくない」と決意。馬たちを救うため、そして自分自身の再出発のため、新たな挑戦を始める。
武豊騎手がゲスト出演!本格レースシーンに競馬ファンも唸った第1話
『ザ・ロイヤルファミリー』第1話の最大の見どころは、なんといっても武豊騎手がゲスト出演した新潟競馬場のレースシーンです。11番ウイングドイル(演じるのは実在の競走馬マイネルファンロン)に騎乗し、見事1着でゴールを駆け抜けるシーンは、競馬ファンならずとも手に汗握る迫力でした。
「先頭は11番のウイングドイル。最後の直線に向かっていきます」
というアナウンスとともに、馬たちが激しく競り合う様子が映し出されます。そして、
「1着11番ウイングドイル、2着4番ロイヤルファイトとなりました」
という結果発表。武豊騎手が騎乗した馬が勝利し、主人公・栗須が見守るロイヤルファイトは惜しくも2着という展開でした。
SNSでは「武豊本人が出演してセリフもあるなんてリアルすぎる」「まるで本物のレースを見ているよう」と話題沸騰。特に注目を集めたのが、エンドロールにJRA関係者の名前が多数並んでいた点です。「業界総出で作られたドラマ」という印象が、視聴者の期待値をさらに高めました。
競馬界のレジェンドが本人役で登場し、自然体で騎手を演じる姿は、ドラマに深いリアリティを与えています。武豊騎手の出演は、競馬ファンだけでなく一般視聴者にも「競馬って面白いかも」と思わせる大きなきっかけになったのではないでしょうか。
レースシーンでは、合成技術を使いながらも、実際の競走馬を起用することで、馬の息遣いや筋肉の動き、ジョッキーと馬の一体感までもが繊細に表現されていました。栗須が「絶対に勝ってください」と祈るように見つめる中、ロイヤルファイトが力強く走る姿には、思わず涙腺が緩んだ視聴者も多かったようです。
「馬だって、気持ちがいいに決まってるだろう」
という山王耕造のセリフが示すように、このドラマは単なる競馬を題材にしたビジネスドラマではなく、馬と人間の絆を描いた感動作なのです。武豊騎手のゲスト出演は、そのテーマを象徴する重要なシーンとなりました。
出演馬の名前に込められた想い|ロイヤルファイトとロイヤルイザーニャの馬名の意味
第1話で登場する2頭の馬、ロイヤルファイトとロイヤルイザーニャ。この馬名には、深い物語が込められています。
まず、ロイヤルイザーニャについて。北海道の野崎ファームで、栗須は社長の山王耕造と一緒にこの馬と対面します。「足が少し曲がってるんですよ」と説明される通り、イザーニャは生まれつき足に障害を持つ馬でした。
「走るかどうかも分かりませんが、社長が強引に買い取ったんです」
という金城の言葉に、耕造の馬への愛情が表れています。
そして、この馬名の由来。
「母親の名前は?」
「イザーニャですね。スペインの地名です。9年前に亡くなったうちのせがれがつけました」
という野崎ファーム主人の説明。息子が命名した母馬の名前を引き継ぎ、「ロイヤルイザーニャ」と名付けることで、亡き息子の想いを継承する。耕造は
「その男の子と2頭で3000万」
と即決し、
「イザーニャの血統は、あんたの息子さんが手がけた仕事は、俺が残す」
と約束します。
このセリフには、単なるビジネスを超えた、人と馬、そして人と人との深い絆が表現されています。SNSでは「イザーニャの名前の由来に泣いた」「息子の想いを継ぐ馬主の姿に感動」という声が多数上がりました。
一方、ロイヤルファイトという馬名は、「戦う」という意味が込められているように感じられます。栗須が初めて見た競馬の世界で、まさに「戦う」姿を見せるこの馬。第1話では2着という結果でしたが、「2着」という結果自体が、次回以降への伏線になっています。
馬名は単なる識別のためのものではなく、馬主の想い、生産者の願い、そして馬自身の個性を表すもの。「ロイヤル」という接頭語がつく2頭の馬は、山王耕造という馬主の誇りと覚悟を象徴しているのです。
「馬の価値は金額か?それとも戦績か?俺はそれだけじゃないと思うよ。数字じゃ測れないんだよ」
という耕造のセリフが、馬名に込められた想いをすべて物語っています。
マイネルファンロン(ウイングドイル役)のカメラ目線が話題!馬の”名演技”に感動の声
第1話で最も話題になった馬といえば、ウイングドイル役を演じたマイネルファンロンです。実在の競走馬で、引退後は誘導馬として活動していたこの馬が、ドラマで見せた”名演技”にSNSは沸きました。
特に注目を集めたのが、口取り式(勝利後の記念撮影)でのシーン。
というSNSの投稿が象徴するように、マイネルファンロンのカメラを見つめる瞳が多くの視聴者の心を掴みました。
「引退して誘導馬になったはずなのに、なぜか馬具と白ゼッケンつけられてパドックで背中に武豊騎手乗ってきて口取り始まるわ」
という投稿には、馬の立場から見たユーモアが込められています。自分が何をしているのか分からないまま、カメラの前で堂々と立つマイネルファンロンの姿は、まさに「無自覚な名演技」でした。
レースシーンでは、パドックを歩く馬の筋肉の動き、耳を動かす仕草、大きな瞳で周囲を見渡す様子など、細かな描写が丁寧に映し出されていました。
というSNSの声が示すように、馬の魅力が存分に表現されています。
栗須がロイヤルイザーニャと初めて対面するシーンも印象的でした。「恐る恐る手を伸ばし、触れる。耳を動かすイザーニャ」という描写。そして耕造の
「喜んでるよ。イザーニャ、よかったな。この先生もお前の仲間だからな」
というセリフ。馬が人間を仲間として認識する瞬間が、優しく描かれています。
競馬を知らない視聴者にとって、馬の表情や仕草は新鮮な驚きだったようです。「動物出てくるだけで涙腺緩む」「馬の瞳に涙腺崩壊」という反応が多数見られました。
マイネルファンロンをはじめとする出演馬たちは、セリフを話すわけではありません。しかし、その存在感と自然な仕草が、ドラマに深い感動を与えています。これこそが、生きた馬を起用することの意味であり、『ザ・ロイヤルファミリー』が選んだ「リアリティ」へのこだわりなのです。
「ここで終わらせたくない」栗須の決意と父への想い|名セリフから読み解く人間ドラマ
第1話のクライマックスは、栗須栄治が山王耕造に馬の引き取りを申し出るシーンです。このシーンに至るまでの栗須の心の動きを、セリフから丁寧に読み解いていきましょう。
栗須は当初、優太郎に雇われた「新しい税理士」として、競馬事業部撤廃のための調査を行っていました。しかし、北海道で馬たちと触れ合い、耕造の馬への情熱を目の当たりにしたことで、心が揺れ始めます。
「それも全部ダメだったとしたら、処分されるしかないかもしれない」
という元恋人・加奈子の言葉を聞いた栗須は、大きなショックを受けます。競走馬の厳しい現実。引き取り手が見つからなければ、殺処分されてしまう可能性があるという事実。
この現実を知った栗須は、イザーニャのもとを訪れます。
馬房から顔を出すイザーニャを栗須が撫で、唇を震わせ、涙をこらえる描写が、栗須の心の痛みを表しています。
そして、耕造のもとを訪れた栗須は、こう告げます。
「自分でも、何をやってるんだと思うんですが…」
馬の引き取りを申し出る栗須に、耕造は問いかけます。
「あんたに馬のよしあしが分かんのかい?」
栗須の答えは明快です。
「俺にはわからない。でも、その馬の後ろにいる人間を見るんだ。信用できる人間が、本当に覚悟を持って連れてくるなら、俺はそれに投資する。人間の信頼にかけるんだよ」
という耕造の言葉を受けて、栗須は言います。
「社長が私にかけることはできます」
この問いかけには、栗須の覚悟が込められています。そして、
「あらゆる資料を洗い出し、支払い先や購入元、交友関係、取引先、すべての可能性を検討し、社長の馬に、競走馬として生きる道を作ります」
と宣言。
耕造の
「どうしてそこまで?」
という問いに、栗須は答えます。
「ここで終わらせたくない」
このセリフには、二重の意味があります。一つは、馬たちの命を「ここで終わらせたくない」という想い。もう一つは、自分自身の人生を「ここで終わらせたくない」という決意です。
物語の冒頭で、栗須は上司から
「この1年の君の勤労意欲の低下には、僕も戸惑ってるんですよ」
と指摘されていました。税理士としての挫折、父の死への後悔、そして自分の人生への迷い。栗須は長い間、自分を見失っていたのです。
そして、新潟競馬場でのレース後、栗須は耕造に告白します。
「1年前に父が亡くなったんです。税理士一筋。東京の大学に行かせて、言われるままに税理士の資格を取り、修行のつもりで大手税理士事務所に入社して、数年前に、帰ってきて一緒に働かないか?と言われました。その頃の私は、自分が手に入れた立場や評価を捨てることができませんでした」
「そう思いながら、父から逃げ続けました。そして父は突然倒れて亡くなりました。私に帰ってこいと言った時には、すでに何かを予感していたんだと思います。なのに私は…自分を優先してしまった」
栗須の涙ながらの告白に、耕造は言います。
「言うなよ。親父さんに言えよ。親父が死んで立ち直れないような人間、嫌いじゃないよ」
そして、
「お父さんに線香あげてこいよ」
と優しく背中を押します。
この一連のシーンが示すのは、栗須が馬たちを救うことで、同時に自分自身も救われていくという物語の核心です。「人から感謝される仕事ができました」という栗須のセリフには、税理士として、そして一人の人間としての再生への希望が込められています。
2着の意味と次回への伏線|ロイヤルファイトのレースシーンが示唆するもの
第1話のクライマックス、新潟競馬場でのレースシーン。ロイヤルファイトは惜しくも2着という結果に終わりました。しかし、この「2着」という結果には、重要な意味と次回以降への伏線が隠されています。
レース前、調教師の田所は耕造に言います。
「3週間後ってことで、みんな動いてますから」。
しかし耕造は
「前倒しでいいだろ」
と無理を押し通します。この会話から、ロイヤルファイトはまだ本調子ではなかったことが分かります。
レースシーンの実況では、
「4番のロイヤルファイトが外に、3番手に上がってくる」
「最後まで頑張るロイヤルファイト」という描写があります。必死に走るロイヤルファイトの姿を、栗須と耕造は固唾を飲んで見守ります。
そして結果発表。
「1着11番ウイングドイル、2着4番ロイヤルファイトとなりました」。
ゴールシーンのリプレイを見つめる栗須たちの表情には、悔しさと同時に、希望の光が見えます。
レース後、騎手が「ロイヤルファイトをいたわるように、ポンポンと叩く」シーン。そして、着信を受けた栗須に対して、調教師たちが深く頭を下げます。
「本当にありがとうございました」
という言葉には、2着という結果でも、ロイヤルファイトが無事にレースを走りきったことへの感謝が込められています。
この「2着」という結果は、決して敗北ではありません。むしろ、ロイヤルファイトがまだ成長の余地を残していることを示しています。1着との差はわずか。次こそは勝てるかもしれないという希望が、視聴者の心に芽生えます。
耕造の言葉を思い出してください。
「馬だって気持ちがいいに決まってるだろう。誰も前を走っていない。誰もまだ踏み越えちゃいない。ゴールを真っ先に走り抜けるんだ。じゃあそれを味わしてやりたいんだよ」
このセリフは、次回以降への大きな伏線です。ロイヤルファイトに1着の喜びを味わわせること。それが、栗須と耕造の新たな目標となります。
また、次回予告では
「年内に中央で1勝」
という厳しい目標が提示されます。競馬ファンならば、3歳馬が未勝利戦を脱出することの難しさを知っています。SNSでは「中央でも地方でも1勝するのは簡単じゃねーよぉぉぉ」というツッコミが多数見られました。
第1話のタイトル「ゲートイン」は、レースのスタートを意味すると同時に、栗須と馬たちの新たな挑戦の始まりを象徴しています。2着という結果は、物語の「始まり」に過ぎないのです。
耕造の最後のセリフも印象的でした。
「国内最高峰のG1をとって、俺たちの馬を日本一にする。実力だけじゃない。ファンに認められなきゃ、出ることもできないんだ。最難関の夢だ」
この壮大な目標に向かって、栗須とロイヤルファミリーの挑戦が今、始まったのです。
6. まとめ|第1話の見どころと伏線
『ザ・ロイヤルファミリー』第1話「ゲートイン」は、競馬の世界の厳しさと美しさ、そして人間と馬の深い絆を描いた感動作でした。以下、今回の見どころと伏線をまとめます。
・武豊騎手のゲスト出演で本格的なレースシーンを実現
競馬界のレジェンドが本人役で登場し、リアリティと迫力を演出。エンドロールにはJRA関係者の名前が多数並び、業界総出で制作されたことが分かる。
・出演馬の名前に込められた深い物語
ロイヤルイザーニャの馬名は、亡き息子が命名した母馬の名前を継承したもの。馬名一つにも、人と馬、そして人と人との絆が表現されている。
・マイネルファンロン(ウイングドイル役)のカメラ目線が話題
引退後の競走馬が見せた”無自覚な名演技”に、SNSでは「名俳優」と称賛の声。馬の魅力が存分に描かれた。
・栗須の「ここで終わらせたくない」という決意
父への後悔、税理士としての挫折、そして馬たちとの出会い。すべてが繋がり、栗須の人生の再出発が始まる。
・ロイヤルファイトの2着は次回への伏線
惜しくも1着を逃したが、これは物語の始まりに過ぎない。「年内に中央で1勝」という厳しい目標に向けて、新たな挑戦が始まる。
・目黒蓮のナレーションが余韻を生む
「この日のことは、後に彼はこう語ってくれました」というナレーション。目黒蓮の役柄についても、今後の展開が気になるところ。
次回第2話「逃げ馬」では、戸崎圭太騎手がゲスト出演することも決定。さらに熱い競馬ドラマが展開されることでしょう。栗須と馬たちの挑戦を、ぜひ見守ってください!