NHK連続テレビ小説「ばけばけ」第5週第21話(10月27日放送)では、銀二郎との別れから4年が経過したトキの姿が描かれました。22歳になったトキは、松江でしじみ売りをしながら借金返済に奮闘する日々。そんな中、松江に外国人英語教師・ヘブン先生が来日することに。「天狗か河童か」と町中が大騒ぎする中、トキは船着き場で吉沢亮演じる錦織友一と4年ぶりに再会します。そしてついに姿を現したヘブン先生を目にしたトキは、「天狗…」と感動の呟き。物語は新章へと突入しました。
「ばけばけ」第5週第21話|あらすじと物語の流れ
銀二郎との別れから4年。22歳になったトキは、松江でしじみ売りをしながら貧しくも逞しく暮らしていました。そんなある日、お得意様の花田旅館から「松江に外国人の英語教師が来る」という知らせが。町中が「異人は天狗のようだ」「いや河童だ」と大騒ぎする中、遊郭のなみは「ラシャメン(西洋人の妾)になる」と意気込んでいます。明治23年8月30日、松江初の外国人を一目見ようと船着き場を訪れたトキは、そこで錦織友一と4年ぶりに再会。錦織は試験に合格し、県知事の通訳として松江に戻っていました。そしてついにヘブン先生が上陸。手を振る姿を見たトキは「天狗…」と呟き、新たな運命の始まりを予感させました。
4年の時を経て、トキはしじみ売りに「私は銀次郎かい!」自虐ネタも飛び出す逞しさ
冒頭、蛇と蛙の妖怪姉妹によるダイジェストが流れた後、画面には22歳になったトキの姿が映し出されました。銀二郎との別れから4年が経過し、トキは松江の町でしじみ汁を売り歩く日々を送っています。
「松江の名家に生まれ、何不自由ない暮らしをするはずだった。でも、学校はもうない。明治維新で一家は没落、借金まみれになってしまった」
ナレーションが語るように、トキの人生は波乱に満ちたものでした。働き始めた工場は倒産し、失業。愛した夫・銀二郎とも別れを経験しました。それでも、トキはしじみ売りで生計を立て、前を向いて生きています。
大繁盛するしじみ汁の売れ行きに、トキは思わずこう漏らします。
「朝も昼もシジミ、夜は内職で、たまの休みも内職、内職、内職。こげに働いて、私は銀次郎かい!」
かつて自分が心配していた夫の名前を、今度は自分に重ねる自虐ネタ。この一言に、視聴者からは「開き直れるくらい逞しくなったトキが愛おしい」「銀二郎ネタを自分でやるなんて…成長したね」と共感の声が上がりました。
「働けど働けど、借金は減らんし、離婚しちょるけん次の縁談も期待できんし」
トキの嘆きは続きますが、その表情はどこか明るい。4年という時間が、彼女を強く、そして柔軟にしたのです。お得意様である花田旅館の女将・ツル(池谷のぶえ)やサワ(円井わん)といった、心を許せる人々が側にいることも、トキの支えになっているのでしょう。
この冒頭シーンは、トキの現状をテンポよく伝えると同時に、視聴者に「この先どうなる?」という期待を抱かせる巧みな演出でした。明治の女性が一人で生きていく厳しさと、それでも笑いを忘れない強さが見事に表現されていました。
「天狗か河童か」花田旅館での妖怪比喩に爆笑!異人さんへの偏見が描く明治の空気
しじみを届けに訪れた花田旅館で、トキは亭主の平太(生瀬勝久)から驚くべき情報を聞かされます。
「明日、松江に異人が来るんだわ」
「松江中学の英語教師なんだって」
「異人」すなわち外国人が松江に来る——これは町中を震撼させるビッグニュースでした。県知事がわざわざ呼び寄せたという話に、平太とツルは興奮気味です。
「いくら偉くても西洋人は怖いわ。なんせ、鼻が高くて顔は赤いって話だけど」
平太が異人の容姿について語り始めると、トキが即座に突っ込みます。
「それは天狗ですけん!」
次にツルが続けます。
「体は緑色で頭に皿があるとも聞くけんね。」
「キュウリが好きだな」
「それ、河童ですけん!」
トキの冷静なツッコミが光るこのシーン。生瀬勝久のベテラン演技が光り、視聴者からは「朝から爆笑した」「妖怪で異人を説明する発想がシュールすぎる」と大反響でした。
このやり取りは、単なるコメディとして機能しているだけではありません。明治時代の日本人が外国人に対して抱いていた偏見や恐怖心を、妖怪という日本文化に置き換えることで、時代の空気感を軽やかに、それでいて的確に描いているのです。
「偉いもんで、あそこの大旅館に泊まることになったんだが、誰も言葉もしきたりも分からんけど、松江一の大旅館が今から右往左往しとるわい」
平太の言葉からは、異人対応に追われる大旅館の混乱ぶりが伝わってきます。そしてツルが安堵の表情を浮かべながらこう続けます。
「うちはこげにこまい宿屋で、それでよかったわ」
小さな宿屋だからこそ、異人を迎える責任から逃れられた——この一言に、当時の庶民の率直な気持ちが表れています。視聴者からは「大旅館の苦労が目に浮かぶ」「小さな宿屋でよかったという本音が面白い」との声が寄せられました。
最後にツヨは、トキに忠告します。
「明日から外出かけるときは、異人によく気をつけよ。あんたは会談やらが好きな変わり者だけあれ、金棒で殴られて食われんよう、ちゃんと豆まくんだよ」
異人を鬼と勘違いしているのか、豆をまけというアドバイス。トキが
「それは鬼ですけん」
と突っ込むシーンも、明治の人々が持っていた異人への恐怖と好奇心を、ユーモアで包みながら描いた秀逸な場面でした。
なみの野望「ラシャメンになる」宣言と勘右衛門の「恥を知れ!」がシュールすぎる
場面は遊郭へ。サワとなみが珍しく仲良く戯れています。どうやら英語の練習をしていた様子です。片言の英語を練習するなみに、トキが疑問を投げかけます。
「先生は遊郭にはこないでしょう」
するとなみは、きっぱりとこう言い放ちました。
「来るんじゃなくて、私が行くの」
なみの目的は明確でした。西洋人英語教師の「ラシャメン」——つまり西洋人の妾になろうというのです。
「西洋人の妾のこと。日本に来る西洋人は、大体、ラシャメンを囲うんだけど、そのお給金の高さといったら、富士山もびっくりの高さでね」
「私は英語教師のラシャメンになる。そのために、おさわちゃんから英語を教えてもらって」
なみの計画は具体的です。遊郭を抜け出して、優雅な暮らしをする——その野望に向かって、彼女は真剣そのものでした。
しかし、この会話に割って入ったのが勘右衛門です。
「恥を知れ!」
鞘を構える勘右衛門に対して、なみは枝を持って立ち向かいます。このユーモアあふれるシーンに、視聴者からは「なみさんのガッツがすごい」「勘右衛門となみの対決がシュール」と笑いの声が上がりました。
「やつらは、開国を治める武士の時代を終わらせた諸悪の根源」
勘右衛門の言葉は、没落士族の悔しさと時代への抵抗を表しています。いまだに鎖国精神を持ち続ける勘右衛門と、現実的に生き抜こうとするなみ。この対比は、明治という時代の過渡期を象徴しているようでした。
「誰に何と言われようが、私はラシャメンになる。そうで遊郭を抜け出して、優雅な暮らしをするけん」
なみの決意は固く、その逞しさに多くの視聴者が「なみさん、絶対に幸せになってほしい」と応援のコメントを寄せています。
一方で、この「ラシャメン」という言葉について、SNSでは「放送していいの?」と軽いツッコミも見られました。確かに差別的なニュアンスを含む歴史用語ですが、ドラマはそれを当時の現実として丁寧に描いています。遊女という立場に置かれた女性が、生き抜くために選択肢を模索する姿は、決して軽んじられるものではありません。
なみの野望、勘右衛門の時代錯誤な抵抗、そしてそれを温かく見守る遊郭の人々。このシーンは、明治という激動の時代を生きる人々の多様な価値観を、笑いと共感の中で描き出していました。
吉沢亮「錦織友一」が4年ぶりに再登場!試験合格の裏に隠された時間の重み
明治23年8月30日。ついに松江初の外国人が到着する日がやってきました。船着き場には県知事・江藤をはじめ、お役人や新聞記者が集まっています。
「おっ、お久しぶりでございます」
「また、でたらめ書かんでよ」
記者と江藤知事のやり取りからは、この記者が以前にもでたらめな記事を書いたことが窺えます。視聴者からは「相変わらずでたらめを書こうとする記者」と笑いの声が上がりました。
そんな賑やかな船着き場に、トキとサワもやってきます。
「自分もヒマ人のくせに」
「違う違う。私は教師になるものとして、お偉い異人さんの教師がどれだけ偉くてどれだけすごいかをこの目で確かめにきたん」
サワの言い訳に、トキも負けじと返します。
「実は私も、ただの暇人じゃなくて、探偵始めました」
「探偵」という言葉に、視聴者は驚きと笑いの反応を見せました。トキが探偵を始めた理由は、ある人物から「異人さんの様子を見てきて」と頼まれたから。そしてその「ある人物」とは——
「おなみさんでしょう。ラシャメンになるって張り切っちゃったし、様子を知りたいんでしょう」
サワの推理は的中。トキは
「それはお答えできません。探偵は秘密を守ります」
と言いつつも、すぐにバレバレという口の軽さが笑いを誘いました。
そんなやり取りをしていたトキの目に、ある人物が飛び込んできます。
「君は確か…」
それは、錦織友一(吉沢亮)でした。4年ぶりの再会です。
「金次郎さんの妻の…いや、妻だった松のトキでございます」
トキが自己紹介すると、錦織は優しく応えます。
「相変わらず貧しいですが」
「そうか」
短い会話ですが、そこには4年という時間の重みが込められていました。東京で知り合った二人が、再び松江で出会う——この偶然の再会に、視聴者からは「運命を感じる」「吉沢亮の再登場に胸が高鳴った」と反響が広がりました。
「あの試験の方は?」
「はい。一応…」
トキの問いに、錦織は控えめに答えます。「一応」という言葉から、試験に合格したことが分かります。視聴者からは「『一応』という謙遜が錦織らしい」「大盤石の安心感」との声が寄せられました。
「やっぱり。今さらですが、おめでとうございます」
「ありがとう」
トキの祝福に、錦織は柔らかく微笑みます。この短いやり取りの中に、二人の誠実な人柄が表れていました。
「ということは、今は錦織先生?」
トキの問いに答える前に、錦織は県知事に呼ばれ、その場を離れます。実は彼は、県知事・江藤の通訳として松江に来ていたのです。
試験に合格し、英語教師として、そして通訳として活躍する錦織。彼の成長ぶりに、視聴者からは「4年間、努力を続けてきたんだね」「史実とのリンクも感じる」と考察の声が上がりました。
また、この再会シーンについて、SNSでは「トキと錦織の三角関係が始まる予感」「ヘブン先生とトキの関係に、錦織がどう絡むのか」と今後の展開への期待が高まっています。
吉沢亮ファン層の流入も顕著で、「やっと本格的に出てきた」「これからもっと出番が増えるはず」と喜びの声が溢れていました。短いシーンながら、錦織の存在感は物語に新たな風を吹き込んだのです。
ついにヘブン先生が上陸!トキの「天狗…」呟きに込められた伏線とは
船着き場に集まった民衆が、ざわめき始めます。
「船が来るぞ!」
トキとサワも、その方向を向きます。渡し船がゆっくりと岸に近づいてきました。そして、船から降り立ったのは——
ヘブン先生(トミー・バストウ)です。
背の高い西洋人の姿に、集まった人々は驚きと興奮の声を上げます。ヘブン先生は、集まった人々に向かって手を振りました。その笑顔は穏やかで、友好的です。
トキは、その姿を遠くから見つめます。そして、小さく呟きました。
「天狗…」
この一言に、視聴者は大きく反応しました。
SNSに投稿されたこの感想が、多くの共感を呼びました。トキの「天狗」という呟きは、単なる偏見ではなく、怪談好きな彼女の好奇心の表れだったのです。
花田旅館で「天狗か河童か」と笑っていたトキが、実際にヘブン先生を目にして「天狗」と呟く——この伏線回収は、視聴者に「やられた!」という驚きと感動を与えました。
トキは、ヘブン先生に向かって手を振り返します。その表情は、恐怖ではなく、純粋な興奮と感動に満ちていました。
「先生は100万を超える大群衆の歓迎に、喜びの涙を流していた」
ナレーションが茶目っ気たっぷりに語ります。実際には数十人程度の出迎えでしたが、異国の地で温かい歓迎を受けたヘブン先生の感動は本物だったのでしょう。
しかし、ヘブン先生の表情を注意深く見ていた視聴者からは、「最初は笑顔だったけど、何か気分が悪そうな顔を見せた気がする」という指摘もありました。長い船旅の疲れか、それとも何か別の理由があるのか——この微妙な表情の変化も、今後の伏線として注目されています。
この上陸シーンは、物語の新章開始を象徴する転換点として、視聴者の期待を一気に高めました。「いよいよ始まった!」「ヘブン先生降臨」というハッシュタグがSNSで広がり、トミー・バストウのビジュアルも相まって、大きな反響を呼びました。
トキとヘブン先生の運命的な出会い——それは、手を振り合うというささやかな交流から始まったのです。この瞬間が、トキの人生を、そして松江の町を、どう変えていくのか。視聴者の期待は、いやが上にも高まっていきます。
怪談好きのトキが「天狗」と呟いたのは、偏見ではなく好奇心の証。そして、その好奇心こそが、異文化との出会いを豊かなものにしていく——そんな希望のメッセージが、このシーンには込められているように感じられました。
まとめ:新章スタートの第21話、今後の展開を予感させる5つの見どころ
「ばけばけ」第21話は、物語が大きく動き出す新章の幕開けとなりました。最後に、この回の見どころと今後への伏線を整理しておきましょう。
【今回の見どころと伏線】
- トキの成長と自立 銀二郎との別れから4年、しじみ売りで生計を立てる逞しいトキ。「私は銀次郎かい!」という自虐ネタは、彼女が過去を受け入れ、前を向いて生きている証。借金返済の道のりは厳しいものの、心を許せる仲間たちに囲まれ、たくましく生きる姿が描かれました。
- 妖怪比喩で描く明治の偏見と好奇心 「天狗か河童か」という妖怪比喩は、明治の人々が外国人に抱いていた偏見と恐怖を、ユーモラスに表現した秀逸な演出。しかし、トキの「天狗」という呟きは、単なる偏見ではなく、怪談好きな彼女の好奇心の表れでした。この演出が、今後のトキとヘブン先生の関係性を暗示しています。
- なみの野望とラシャメン問題 遊郭から抜け出すために「ラシャメンになる」と宣言するなみ。彼女のガッツと現実的な生き方は、明治を生きる女性の強さを象徴しています。一方で、「ラシャメン」という言葉が持つ歴史的背景も丁寧に描かれ、今後の展開が気になるところです。
- 吉沢亮「錦織友一」の再登場と成長 4年ぶりに登場した錦織は、試験に合格し、県知事の通訳として活躍していました。トキとの短い再会シーンでしたが、そこには4年という時間の重みと、二人の誠実な人柄が表れていました。今後、錦織がトキやヘブン先生とどう関わっていくのか、大きな注目ポイントです。
- ヘブン先生の登場とトキの「天狗」呟き ついに松江に上陸したヘブン先生。手を振る姿を見たトキが「天狗…」と呟いたシーンは、物語の新章開始を告げる象徴的な場面でした。この出会いが、トキの運命をどう変えていくのか。史実を知る視聴者からは、セツとの関係性への言及も期待されています。
- 細かな伏線:ヘブン先生の表情の変化 上陸時、最初は笑顔だったヘブン先生が、一瞬気分が悪そうな表情を見せたという指摘も。長い船旅の疲れなのか、それとも何か体調に問題があるのか——この微妙な演出も、今後の展開への伏線かもしれません。
【視聴者の反応】
SNSでは「新章開始のワクワク感」が大きな反響を呼び、「いよいよ始まった感が出てきた」「ヘブン先生降臨で興奮した」と視聴者の期待が高まっています。また、会話のテンポの良さや、生瀬勝久・池谷のぶえなどベテラン俳優の演技も高く評価されました。
「ばけばけの会話のテンポが好き」「朝から元気が出る」という声が多く、朝ドラとしての明るさとエンターテインメント性が支持されています。
一方で、「トキの怪談好きが伏線回収された」「史実のセツとの関係がどう描かれるか楽しみ」と、考察を楽しむ視聴者も多く見られました。
【今後の注目ポイント】
- ヘブン先生とトキの関係はどう深まっていくのか?
- 錦織は二人の関係にどう関わるのか?三角関係に発展する?
- なみの「ラシャメン」野望はどうなる?救済ルートはある?
- 勘右衛門が子供たちと仲良くなった理由は?没落士族の再生物語?
- トキの借金返済はどうなる?新たな転機が訪れる?
第21話は、物語の新章を彩る登場人物たちの個性と、明治という時代の空気感を丁寧に描き出した回でした。テンポの良い会話、ユーモアあふれる演出、そして運命的な出会い——これらすべてが、視聴者を次回へと引き込む魅力となっています。
「ワタシ、ヘブン。マツエ、モ、ヘブン。」というサブタイトルが示すように、トキとヘブン先生、そして松江という町の物語が、いよいよ本格的に動き出しました。明日からの展開が、ますます楽しみです!
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