
朝ドラあんぱん相関図
引用元:NHK
『あんぱん』第33話では、のぶと崇が久々に本音をぶつけ合い、戦時下という時代背景の中での価値観のズレがより鮮明に描かれました。
健太郎とメイコの淡い恋の芽生えや、千尋の秘めた思い、浅田家での温かな食卓──それぞれのキャラクターが「今、ここで何を大切にしたいのか」を模索する姿が、静かに、そして力強く描かれます。
第33話のあらすじ
1-1. のぶ、久しぶりのラジオ体操
帰省中ののぶは、朝からラジオ体操に参加。
のぶ「うちはやっぱり子供らに体操の楽しさを教えたいなって腹の底から思った」
教師として子どもたちに何を伝えたいのか──のぶの中で未来への決意が少しずつ形になっていきます。
1-2. メイコ、健太郎のことで“上の空”
朝食時、健太郎の話題が出るたびに反応するメイコ。どうやら、前日の出来事が頭から離れない様子。
のぶ「健太郎さん?」
メイコ(ハッとして表情が変わる)
そこへ健太郎があんぱんを買いに現れ、翌日には帰ると告げます。
健太郎「明日、帰るとです」
メイコ「明日……」
驚きと寂しさが入り混じった表情のメイコが印象的でした。
#理想の教育#教師のバトン#朝ドラ #あんぱん#初恋
— p_prince (@p_prince1003) May 14, 2025
メイコは恋に目覚め、千尋ののぶに対する気持ちにも気づいてしまう
嵩はのぶにハンドバッグを渡そうとするが…#欲しがりません勝つまでは を地でいく頑固なのぶ
嵩もいきなりハンドバッグは重いよな。のぶと同じ方向を向く千尋の進む道が心配だ❗ https://t.co/buSGYfVu7C
1-3. 千尋と寛のやり取り──“我慢しすぎるな”
酔った寛が、娘・千尋に本音をぶつけます。
寛「我慢しすぎる。もっとわがままに生きりゃいい」
千尋「……いごっそう、か」
“いごっそう”=土佐弁で頑固で大胆不敵な人間。
父と娘の小さな言葉のやり取りが、千尋の心に火をつけたようでした。
1-4. 千尋の背中押しと“秘めた想い”
のぶが崇に会いに出かけるのを、黙って見送る千尋。
だがその背中には、明らかな“葛藤”が宿ります。 メイコはその様子に気づきます。
メイコ「千尋さん……まさか、のぶ姉ちゃんのこと……?」
千尋もまた、のぶに対して特別な想いを抱いている可能性が強く示唆されました。
メイコちゃん、勘の良さは蘭子お姉ちゃん譲り😊#あんぱん #朝ドラあんぱん pic.twitter.com/G8desrt2OT
— satosi_s (@satosis) May 14, 2025
1-5. 公園でのぶと崇、最後の対話
のぶが公園に現れ、崇は感謝の言葉とともにお土産を差し出します。
崇「コンクールで佳作になったのも、のぶちゃんのおかげだよ。お礼がしたくて……これ、気に入ってくれるといいんだけど」
袋の中には、真っ赤なハンドバッグ。
のぶ「こんな美しいもん……」
だが、のぶはその贈り物を受け取ろうとしません。
のぶ「戦地の兵隊さんのことを考えてみよう。こんな贅沢なものに使うお金があったら、献金すべきや。そう思わん?」
戦時下の価値観に染まり切ったのぶの姿に、崇は深い悲しみを感じます。
崇「美しいものを美しいと思ってもいけないなんて、そんなのおかしいよ」
のぶも「うち……変わったかもしれん」と、もうあの頃には戻れない現実を語ります。
のぶ「いらんもんは、いらん」
崇はただ、立ち尽くすしかありませんでした。
見どころと考察ポイント
2-1. メイコと健太郎の“恋の余韻”と別れの影
健太郎が「明日帰る」と口にしたときのメイコの表情がすべてを物語っていました。
その後の彼女の沈んだ様子からは、明らかに“恋の芽生え”が描かれており、次回以降の展開にも期待が高まります。
2-2. 千尋の心の揺れと“三角関係”の兆し
のぶを静かに見つめる千尋、その視線に込められた“好き”という気持ち。
視聴者の間でも「千尋ものぶに恋してる?」「切ない…」と話題に。 今後、千尋・崇・のぶの関係性に波風が立つのか──注目です。
2-3. 崇との価値観のズレが際立つ対話劇
赤いバッグを通じて明らかになったのは、“平和を願う者”と“戦時下に適応しようとする者”の間の絶望的な価値観の乖離。
のぶの「いらんもんは、いらん」は、自分にウソをつかない信念でもあり、心を守るための決別の言葉でもありました。
どっちも強情やきなあ…🥺#あんぱん #朝ドラあんぱん pic.twitter.com/Xmd9FWcFpK
— satosi_s (@satosis) May 14, 2025
次回予告と注目ポイント
- メイコの恋はこのまま終わるのか?
- 千尋の想いは、いつ・誰に向かって動くのか?
- のぶと崇──再会の終わりが、新たな始まりとなるのか?
まとめ
第33話は、静かながら濃密な“感情のぶつかり合い”が詰まった一話でした。
変わってしまったもの、変えたくなかったもの。
戦争がもたらす“心の距離”を真正面から描いたのぶと崇の対話は、今シリーズ屈指の名シーン。
のぶの「いらんもんは、いらん」という強い一言は、時代に流されることなく、自分の信念を貫く者の覚悟そのものでした。
青春群像としての“あんぱん”が、ここでまた深みを増しました。