
2025年6月22日放送の大河ドラマ「べらぼう」第24話「げにつれなきは日本橋」は、蔦屋重三郎(横浜流星)の突然のプロポーズと、日本橋と吉原の対立がさらに激化する緊迫した展開で視聴者の心を掴んだ。SNSでは「現実に戻された」「蔦重の本質が変わってない」など様々な反響が寄せられ、話題となった。
べらぼう第24話 あらすじ
日本橋の書店「丸屋」の買収を巡り、吉原の忘八一味と日本橋の商人たちの対立が激化する中、蔦重は意外な解決策を提示する。丸屋の女将てい(橋本愛)に突然結婚を申し込むが、過去に夫に裏切られた経験を持つていに一蹴される。結局、蔦重の提案は失敗に終わり、丸屋は暖簾を下ろすことになってしまう。一方、松前藩との琥珀の密貿易を企むたが袖と松前寛年(ひょうろく)の密謀が発覚し、吉原でも緊張が高まる。地震や冷夏、浅間山の噴火など自然災害の描写も織り交ぜながら、江戸の人々の生活の厳しさと人間関係の複雑さが丁寧に描かれた。日本橋と吉原の対立は解決の糸口が見えないまま、蔦重の変わらぬ直球な性格と、ていの過去の傷が浮き彫りになり、今後の展開への不安と期待が高まる回となった。
蔦重の突然プロポーズが話題沸騰!ていの拒絶に隠された過去の傷
2025年6月22日放送の大河ドラマ「べらぼう」第24話「げにつれなきは日本橋」で最も視聴者を驚かせたのは、蔦屋重三郎(横浜流星)の突然のプロポーズシーンだった。丸屋の買収問題を解決するため日本橋を訪れた蔦重が、女将のてい(橋本愛)に向かって放った「俺と一緒になるってのはどうです」という言葉は、SNSで大きな話題となった。
「一緒に本屋やりませんか?」から「俺と一緒になるってのはどうです」への急展開
蔦重は当初、忘八一味の買収工作に対抗するため「一緒に本屋やりませんか?」と提案していた。しかし、ていから断られると、今度は「俺と一緒になるってのはどうです」と結婚を申し込む。このあまりにも唐突な展開に、視聴者からは驚きの声が上がった。
「店屋敷乗り換えは何がありますが、縁組は禁じられてね。それなら、お達しに総務金石店を一緒にやるのは当たり前」
蔦重のこのセリフからは、彼が純粋な恋愛感情というよりも、実用的な解決策として結婚を提案していることが読み取れる。SNSでも
「蔦重は恋とかそういう感情よりも同士って感じで夫婦になるのかもね」
という分析が話題となった。
橋本愛演じるていの複雑な心境とSNSの反応
しかし、ていの反応は冷ややかだった。
「男やもめにうちが湧き、女やもめに花が咲くと申します」
と言いながらも、
「どんなに落ちぶれようと吉原者と一緒になるなどあり得ません」
と断固として拒絶する。
この背景には、ていの過去の傷がある。ていは以前「ろくでもない夫」に裏切られ、丸屋を傾けられた経験を持つ。前夫は「行き遅れだった岡見さん」(てい)に言い寄り、結婚後すぐに吉原通いを始めて店の金を使い込んだという。
「その旦那ってのが光希もしないうちに吉原通い始めて、初めから遊ぶための金狙いだったってことが」
このセリフが示すように、ていにとって男性の求婚は警戒すべきものでしかない。SNSでも

「男に騙されたことを悔やむおていさんにはむしろこんな蔦重が響きそうだけどね」
という意見があり、蔦重の不器用ながらも誠実な人柄への期待が込められている。



「いきなりじゃ女心は動かないよ」



「過去に夫に裏切られたことのある彼女にはその手は通じなかった」
など、ていの心境に共感する声が多数寄せられた。また、



「蔦重の本質が全然変わってなくてほっこりしちゃった」
という反応もあり、彼の変わらぬキャラクターへの愛着も感じられる。
日本橋と吉原の対立激化!忘八一味の買収工作が本格化
第24話のもう一つの大きな見どころは、日本橋と吉原の対立がさらに激化したことだった。忘八一味の巧妙な買収工作と、それに対抗する日本橋商人たちの必死の抵抗が描かれ、緊張感あふれる展開となった。
忘八一味の買収工作と日本橋商人たちの結束
物語は忘八一味が丸屋の買収を企てるところから始まる。亀屋を名義貸しに使い、実質的に吉原が日本橋に進出しようとする計画だった。
「あそこを亀屋の名で買い取っちまうんだよ。その後運営は、あそこ亀屋から借りる形で商い始めればいいって算段さ」
しかし、日本橋の商人たちはこの工作を見抜いていた。柏原屋が現れて丸屋の買収に名乗りを上げた時、忘八一味は慌てふためく。
「これは座頭や無法者、あなた方忘八のやり口だからです。あなた方は日本橋にふさわしくない」
この日本橋商人の毅然とした態度が、視聴者に強い印象を与えた。お達しで「吉原者は見附のうちの家屋敷を買ってはならない」と定められていることを盾に、正当性を主張する姿は痛快だった。
丸屋の暖簾を下ろす決断と蔦重の失敗
蔦重のプロポーズが失敗に終わった後、ついに丸屋は暖簾を下ろすことになる。この場面は視聴者にとって切ない瞬間だった。



「暖簾をしまう女将。名残惜しそうに。暖簾をしまいこむ女将」
このシーンの描写からは、丸屋を畳む決意を固めたていの心境が痛いほど伝わってくる。父親から受け継いだ店を手放さざるを得ない無念さと、それでも前に進もうとする意志の強さが表現されていた。
蔦重の提案は結局、ていには受け入れられず、忘八一味の買収工作を阻止することもできなかった。この失敗は、蔦重にとって大きな挫折となったが、同時に彼の人間性の深さを描く重要な場面でもあった。
「序盤からの続いた日本橋と吉原の対立」への言及はあったものの、この回では完全な解決には至らず、むしろ対立の深刻さが浮き彫りになった形となった。視聴者からは今後の展開への期待と不安の声が寄せられている。
松前藩の密貿易計画が暴露!たが袖と田沼息子の危険な賭け
第24話では、たが袖と田沼息子による松前藩との琥珀密貿易計画も大きく動いた。この陰謀が暴露されるシーンは、緊張感あふれる展開として視聴者を釘付けにした。
琥珀取引を巡る吉原の内部抗争
物語中盤で描かれたのは、たが袖が松前寛年(ひょうろく)をそそのかして琥珀の直取引を企てる場面だった。
「主さんが直取引するのに役立つネタを教えてくださると」
「まさかの下りは、わっちの名を出してくださるし、あっちにそそのかされたと言えば、怒りがあっちにもむきんしゅ」
たが袖の巧妙な口車に乗せられる松前寛年(ひょうろく)。しかし、この計画は松前殿の知るところとなり、大きな騒動に発展する。
「花魁はコヤツをそそのかし」松前殿の怒りと今後の展開
松前殿の前でたが袖の企みが暴露されるシーンは、第24話の中でも特に緊迫感のある場面だった。
「花魁はコヤツをそそのかし、住吉屋を通さず直取引とし、金を抜こうと仕組んだ」
この告発により、たが袖の立場は一気に危うくなる。しかし、彼女の表情には計算高さが残っており、まだ何か企んでいることが暗示された。



「実の弟の松前寛年(ひょうろく)を鉄砲で脅して密貿易を提案する道廣。サイコパスすぎる」
という指摘があり、権力闘争の激化への懸念が示された。
自然災害の描写に視聴者震撼「江戸時代の現実」を痛感
第24話で特に印象的だったのは、地震や冷夏、浅間山の噴火といった自然災害の描写だった。これらのリアルな描写は、視聴者に江戸時代の厳しい現実を突きつけた。
地震、冷夏、浅間山噴火が物語に与えるリアリティ
「この年の夏はいつまでたっても肌寒く、何やらおかしな具合でございました」
このナレーションが示すように、第24話では異常気象が江戸の人々の生活を脅かす様子が丁寧に描かれた。地震のシーンでは、蔦重と鶴屋が話している最中に突然揺れが起こり、登場人物たちの驚きが生々しく表現されました。
「私達日本人のご先祖」歴史への共感を呼んだ演出
これらの自然災害の描写は、視聴者に深い印象を与えた。特に現代でも自然災害に悩まされる日本人にとって、江戸時代の人々の苦労は他人事ではない。



「地震、冷夏、浅間山の噴火。異常気象は江戸時代もありました。描写によって急に現実に戻され 蔦重達は同じ人間で、私達日本人のご先祖だったと再認識」
という投稿は、多くの共感を呼んだ。このコメントは、ドラマが単なるエンターテインメントを超えて、歴史への理解を深める役割を果たしていることを示している。
寺のシーンでも、ていが父親の形見である眼鏡について語る場面があった。
「その眼鏡もね、このままじゃ手が本を読めなくなる点だって大騒ぎをして、何度も何度も誂え直してね」
このような日常的な描写も、江戸時代の人々が現代の私たちと変わらない人間であったことを実感させる。
放送時間変更の影響と視聴率8.1%の意味
第24話は都議選の影響で放送時間が変更されたが、これが視聴者に与えた影響も無視できない。視聴率8.1%という数字と併せて、その背景を探ってみたい。
都議選による時間変更への視聴者の不満



「NHK、何考えてるん?都議会議員選挙結果なんて、関西人・兵庫県民の何%に需要あるん?それより大河ドラマ、正規時間に放送する方がよほどまし!!」
この投稿に代表されるように、放送時間変更への不満は強かった。特に関西地方の視聴者からは、都議選結果への関心の低さを指摘する声が上がった。
それでもSNSで話題となった第24話の魅力
しかし、放送時間変更にも関わらず、第24話は大きな話題となった。これは内容の充実ぶりを物語っている。蔦重のプロポーズ、日本橋と吉原の対立決着、自然災害の描写など、見どころが多かった。
なぜ蔦重はあんなに突然プロポーズしたのか?
蔦重の性格上、恋愛感情よりも実用的な解決策として結婚を考えているため。また、お達しで吉原者の土地購入が禁止されている中、縁組なら店を一緒に経営できるという計算もあった。
ていが拒絶したのはなぜ?
過去に夫に裏切られた経験があり、男性の求婚に対して警戒心が強いため。特に相手が吉原関係者ということで、より一層の拒否反応を示した。
第24話「げにつれなきは日本橋」は、放送時間変更というハンデを負いながらも、充実した内容で視聴者を魅了した。蔦重とていの関係性の変化、日本橋と吉原の対立の激化、自然災害による歴史的リアリティの演出など、多角的な魅力を持った回となった。今後の展開では、ていの心境変化と蔦重との関係がどう発展するか、日本橋と吉原の対立がどう決着するか、そして松前藩の密貿易問題がどう解決されるかが注目される。SNSでの反響の大きさからも、「べらぼう」が単なる時代劇を超えて、現代の視聴者の心に響く作品であることが証明された回だった。
第24話の見どころ・伏線まとめ
- 蔦重の突然プロポーズの真意 – 恋愛感情よりも実用的解決策としての結婚提案。「同士」としての関係性を求める蔦重の本質が浮き彫りに
- ていの過去の傷と警戒心 – 前夫に裏切られた経験が今も影響。吉原関係者への強い拒否反応は今後の展開の重要な要素
- 日本橋と吉原の対立未解決 – 忘八一味の買収工作は続行中。丸屋の暖簾を下ろしても根本的解決には至らず、対立は深刻化
- たが袖と田沼息子の密貿易計画 – 松前藩を巻き込む琥珀取引の陰謀が発覚。権力闘争の激化と今後の政治的影響に注目
- 自然災害による時代背景の重厚感 – 地震、冷夏、浅間山噴火の描写で江戸時代のリアリティを演出。現代との共通点で視聴者の共感を誘う
- 柏原屋の登場と新たな動き – 江戸進出を狙う柏原屋の存在が新たな変数に。日本橋の書店業界に与える影響は未知数