【朝ドラ『あんぱん』第23週第111話 感想・考察・ネタバレ】「やさしいライオン」への母・登美子の冷たい反応の真意とは?「むくむくやのうてムカムカじゃ!」羽多子の名言炸裂で涙腺崩壊!

【朝ドラ『あんぱん』第23週第111話 感想・考察・ネタバレ】「やさしいライオン」への母・登美子の冷たい反応の真意とは?「むくむくやのうてムカムカじゃ!」羽多子の名言炸裂で涙腺崩壊!

朝ドラ「あんぱん」第23週第111話「ぼくらは無力だけれど」が放送され、登美子(松嶋菜々子)の衝撃的な言葉「もう漫画家やめちゃいなさい」がSNSで大きな話題となっています。母子の複雑な愛情と、夢を追い続ける嵩(北村匠海)の葛藤が描かれた今回のエピソードについて、セリフの真意や演出の意図を詳しく解説します。

朝ドラあんぱん相関図①

朝ドラあんぱん相関図②

朝ドラあんぱん相関図③第14週~
引用元:NHK

目次

朝ドラ『あんぱん』第23週第111話 あらすじ

ラジオドラマ「やさしいライオン」は多くの人に届いていましたが、嵩は母・登美子の反応が気になって仕方ありません。のぶ(今田美桜)から事情を聞いた羽多子(江口のりこ)は、登美子を家に招きます。羽多子が「やさしいライオン」の話を切り出し、のぶが嵩の登美子への想いを必死に伝えますが、登美子はつれない態度を崩しません。そこへ帰宅した嵩に対しても「代表作もない」「もう漫画家やめちゃいなさい」と厳しい言葉を浴びせます。それに対し羽多子が「むくむくやのうてムカムカじゃ!」と炎上し、親子の確執は深まるばかり。しかし、帰り際の登美子の表情には、わずかな笑顔が見えました。一方、嵩は編集者に新しいヒーロー物の構想を見せますが「ヒーローはどこに?」と疑問視されてしまいます。

松嶋菜々子演じる登美子の衝撃発言「もう漫画家やめちゃいなさい」の真意

朝ドラ「あんぱん」第23週第111話で最も視聴者の心を揺さぶったのは、登美子(松嶋菜々子)が嵩(北村匠海)に放った「もう漫画家やめちゃいなさい」という衝撃的な言葉でした。久しぶりに再会した母子の会話としてはあまりにも厳しく、多くの視聴者がこの場面で涙したのではないでしょうか。

登美子の厳しい言葉は突然のものではありませんでした。のぶ(今田美桜)が必死に嵩の想いを伝えようとする中で、登美子は終始冷たい態度を貫いていました。特に「やさしいライオン」について聞かれた際の「私は何とも思いませんでしたけど」という発言は、息子が心を込めて書いた作品への母としては信じられないほど冷淡な反応でした。

「代表作もない」という言葉に込められた母の複雑な想い

登美子が嵩に向けて放った

「その年になっても、代表作もないのよ」

という言葉は、まさに嵩が最も気にしている痛いところを突いたものでした。この言葉の選択には、登美子なりの息子への期待と失望が込められています。戦後の混乱期を生き抜いてきた母親として、息子には確実な職業に就いてほしいという願いがあるのでしょう。

しかし、この厳しさの裏には深い愛情も感じられます。登美子は息子の才能を誰よりも知っているからこそ、中途半端な作品で満足してほしくないのかもしれません。「代表作」という言葉を使うこと自体が、嵩を一人前の漫画家として認識していることの証拠とも取れます。

冷たい態度の裏に隠された愛情表現

登美子の一連の発言を詳しく見ると、完全に息子を否定しているわけではないことがわかります。

「あんな甘ったるい話を作っているようじゃ、頭の中が透けて見えるようだわ」

という言葉も、息子の純粋さを理解しているからこその指摘です。

「もっとずるくなりなさい」

という助言も、厳しい現実社会で生き抜くための母なりの処世術を教えようとしているのでしょう。

特に注目すべきは、登美子が帰る際に見せたわずかな笑顔です。ドアを閉めた後の表情には、息子への愛情と、自分なりの愛情表現への満足感が感じられました。この演出により、登美子の厳しさが愛情の裏返しであることが巧妙に表現されていました。

江口のりこの名演技が光る!羽多子の「むくむくやのうてムカムカじゃ!」に込められた想い

今回のエピソードでもう一つ大きな話題となったのは、羽多子(江口のりこ)の感情爆発シーンでした。登美子の息子への厳しい態度に我慢できなくなった羽多子が放った

「むくむくやのうてムカムカじゃ!」

という関西弁での怒りの表現は、多くの視聴者の心を代弁するものでした。

羽多子は最初から登美子に対して敬意を持って接していました。

「あてが一肌脱ぎましょう」

と申し出て、お茶室での和解の場を設けたのも羽多子です。しかし、息子に対する登美子の態度があまりにも冷たいことに、ついに怒りが爆発してしまいました。

嵩を守ろうとする羽多子の母性愛

羽多子の怒りは単なる感情的なものではありませんでした。

「あんたは、自分の都合で、嵩さんの気持ちを踏みにじってきたがやろ」

という言葉には、嵩を長年見守ってきた人だからこその的確な指摘が込められています。羽多子は嵩の純粋さと才能を理解し、それを否定する登美子の態度に心から憤っているのです。

「こんまい時から嵩さんを見てきました。こんなに優しい息子は、どこさがいてもおらんかですよ」

という羽多子の言葉は、実の母親である登美子よりも息子のことを理解していることを示しています。この対比が、登美子の複雑な心境をより際立たせる効果を生んでいました。

関西弁で表現された怒りの演技力

江口のりこの関西弁での感情表現は圧巻でした。

「むくむくやのうてムカムカじゃ!」

という言葉遊びは、怒りの中にもユーモアを含んでおり、羽多子らしい表現でした。この場面では、のぶが険しい顔で止めに入ると、羽多子と登美子が一緒に笑うという展開も印象的でした。

「たまるか」を連発する羽多子の姿は、まさに母親のような愛情の表れでした。この一連のやり取りを通じて、羽多子の人柄の深さと、嵩家族への愛情の深さが改めて描かれていました。

「やさしいライオン」への登美子の本当の気持ちとセリフの深読み

登美子の「やさしいライオン」への反応は、表面的には冷たく見えましたが、詳しく分析すると複雑な感情が読み取れます。

「私は何とも思いませんでしたけど」

という発言も、実は作品を最後まで聞いていたという事実が重要です。

のぶが

「嵩さんは、優しいライオンを、おばさんへの感謝と、お母さんへの思いを重ねて書いたんです」

と説明した際の登美子の反応も興味深いものでした。

「なぜ、そんなことがわかるのかしら」

という問いかけは、息子の心境を理解されることへの驚きと、同時にその理解に対する複雑な感情を表していました。

「さっぱり分からないわ」に隠された複雑な感情

登美子が

「さっぱり分からないわ」

と言ったのは、のぶの

「お母さんを背中に乗せて空を飛んだ。優しいライオンは、嵩さんなんです」

という解釈に対してでした。この反応は、息子が自分をライオンに重ねて描いたという解釈を受け入れたくない気持ちの表れとも取れます。

また、

「優しすぎるというのは、甘すぎるという意味よ」

という登美子の説明は、息子の優しさを理解しながらも、それが現実社会では弱さになりうることへの懸念を示しています。母親として息子の将来を案じる気持ちが、厳しい言葉として表れているのです。

メルヘンな結末への登美子の反応が示すもの

ラジオドラマ化する前の「やさしいライオン」の結末について、登美子は

「そっちの方が現実的でいいんじゃない?」

と残酷な結末を支持しました。これは戦争を体験し、現実の厳しさを知る登美子らしい反応です。しかし、メルヘンな結末への嵩の思いを聞いた後の

「さっぱり分からないわ」

という反応は、理解したくないという気持ちと、理解できない自分への困惑が混在しているようでした。

嵩とのぶの夫婦愛が描く未来への希望

今回のエピソードでは、厳しい母子の対立だけでなく、嵩とのぶの温かい夫婦愛も描かれていました。お茶室でのシーンでは、二人の穏やかな時間が美しく表現されていました。

のぶが登美子に

「このうちで嵩さんと、うちの母と一緒に暮らしませんか?」

と提案するシーンは、家族の絆を大切にする彼女らしい発言でした。お茶室を作った理由も、登美子との和解を願ってのことだったという事実が明かされ、のぶの優しさと思慮深さが改めて印象づけられました。

お茶室での穏やかなひととき

お茶室での場面は、激しい感情のやり取りの前の静寂として効果的に配置されていました。登美子の

「いいじゃないの」

という第一印象と、

「結構なお手前でした」

という礼儀正しい反応は、彼女の品格を示すと同時に、息子夫婦への一定の評価を表していました。

羽多子の

「本格的なお茶をいただいてみたい」

という願いと、それに応じる登美子の姿勢は、この後の激しいやり取りとの対比で、より印象的に映りました。

新しいヒーロー物への挑戦と編集者の反応

嵩が編集者に見せた新しい作品の構想は、明らかに後の「アンパンマン」を意識したものでした。

「ヒーロー物で考えてるものがあります」

という嵩の言葉と、編集者の

「ヒーローはどこに?まさかこの太った人じゃないですよね」

という反応は、アンパンマン誕生への重要な布石となっていました。

「まだ構想段階なので」と謝る嵩の姿は、まだ自信を持てない状況を表していましたが、同時に新しい可能性への挑戦を続ける姿勢も示していました。

視聴者が注目した今回の演出ポイントと伏線

今回のエピソードは、演出面でも多くの工夫が凝らされていました。特に登美子の心境の変化を表現する演出は秀逸で、多くの視聴者が注目していました。

登美子の帰り際の笑顔が意味すること

最も印象的だったのは、登美子がドアを閉めた後に見せたわずかな笑顔でした。この演出により、それまでの厳しい態度が完全な拒絶ではないことが示唆されました。松嶋菜々子の細やかな表情の変化が、登美子の複雑な心境を見事に表現していました。

「ごきげんよう、ほいたらね」

という最後のナレーションも、いつもと違う雰囲気で、何か変化の兆しを感じさせるものでした。

ヤムおじさんの存在と物語への影響

冒頭で描かれたヤムおじさんが「やさしいライオン」を聞いているシーンも重要な要素でした。職場の人たちから信用されていないヤムおじさんの存在は、嵩の作品が様々な人に届いていることを示すと同時に、社会の中で理解されにくい立場の人々への共感を表現していました。

まとめ

今回の見どころと伏線

  • 松嶋菜々子の迫真の演技:「もう漫画家やめちゃいなさい」という厳しい言葉の裏に隠された母の愛情を絶妙に表現
  • 江口のりこの感情爆発シーン:「むくむくやのうてムカムカじゃ!」という関西弁での怒りが視聴者の心を代弁
  • 登美子の複雑な心境:冷たい態度と帰り際の笑顔の対比で、息子への愛情の複雑さを演出
  • アンパンマン誕生への布石:「ヒーロー物」の構想と編集者の反応が今後の展開への重要な伏線
  • 家族の絆の描写:のぶの和解への願いと、羽多子の母性愛が家族の温かさを表現
  • 「やさしいライオン」の反響:ヤムおじさんをはじめ様々な人に作品が届いている様子が描かれ、嵩の成長への期待を高める
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