
連続テレビ小説「あんぱん」第24週第119話は、多くの視聴者が「神回」と絶賛する感動的なエピソードとなりました。津田健次郎さん演じる東海林編集長が柳井家を訪れ、猫背で足取りもおぼつかない老いた姿で登場。その変化に驚きつつも、彼が語る「逆転しない正義」というキーワードが、のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)が悩むアンパンマンの創作に新たな光を与えます。
朝ドラ『あんぱん』第24週第119話 あらすじ
東海林は嵩の仕事ぶりを見守り続けていたことを明かし、アンパンマンについて「かっこいい正義の味方は一番信用できない」と語りかけます。のぶは「正義を行うなら自分も傷つくことを覚悟しなければいけない」「強さを見せつけて敵を倒すのではなく、自分を顧みず弱い人や困っている人を救うのが真のヒーロー」と自分なりの解釈を伝えます。この言葉に東海林は「やっと見つけたにゃ!逆転しない正義」と感動。二人の目に涙が浮かび、「ほいたらにゃー」と温かい言葉を残して去っていく後ろ姿が、視聴者の心を深く打ちました。
東海林編集長の再登場!津田健次郎の老いた演技に視聴者涙
連続テレビ小説「あんぱん」第119話は、多くの視聴者が涙を流した感動回となりました。その最大の要因は、津田健次郎さん演じる東海林編集長の再登場でした。
猫背でヨチヨチ歩く姿に「感服」の声
東海林が柳井家の玄関に現れたとき、視聴者は彼の変化に驚きました。以前の威厳ある編集長の面影はそのままに、背中は丸まり、足取りもおぼつかない老人の姿。津田健次郎さんの演技力が光る瞬間でした。
「しばらくやにゃ」
「編集長ッ!」
というのぶの驚きの声に、
「急に仕掛けてすまんにゃあ」
と答える東海林。その声も以前より儚く、かすれており、時の経過を物語っています。
SNSでは「東海林の歩く姿が…ちゃんとおじいちゃん過ぎて…感服…」「津田健次郎さんの猫背具合がね、もうね…( ;∀;)」といった投稿が相次ぎ、演技の細やかさに感動する声が多数寄せられました。
「しばらくやにゃ、編集長ハッ!」再会の喜び
東海林の訪問は完全に予期せぬものでした。
「編集長は東京にはご旅行で?」
「もう編集長やない」
という言葉から、彼がすでに編集長を退職していることがわかります。それでも嵩の活動を見守り続けていた東海林の温かさが伝わってきます。
お茶を飲みながら昔話をする二人。
「確かに。あの頃はのんびりしてました。大地震の時も、部屋でぐうぐう眠りこけちゃって、皆さんにはご心配をおかけしました」
という思い出話は、二人の長い関係性を物語っています。
「かっこいい正義の味方は一番信用できない」に込められた深い意味
物語の中核となったのは、アンパンマンの人気が出ないことに悩む嵩の姿でした。編集部では八木(妻夫木聡)たちが「何かが足りないな」と議論を重ねています。
アンパンマンが人気が出ない理由への答え
「いやー、どうして人気が出ないのかなーって」
と悩む嵩。蘭子からは
「このあんパンを配るおじさんが、キャラクターがスマートじゃなくて、押しつけがましい」
という辛口な意見も出ます。
さらに
「弱すぎませんか?飛ぶ時もよろよろしてるし、マントはボロボロだし。ガトリング砲でも出したら、かっこよくなるぞ」
という提案に対し、
「ガトリング法を持って空飛んだら、ただの飛行兵器だろ」
と八木が否定的な反応を示します。
この議論の中で八木が発した
「かっこいい正義の味方は?一番信用できないか」
という言葉が、後の展開の伏線となります。
八木と仲間たちが気づいた「足りないもの」
編集部での議論は具体的な解決策を見つけられずにいました。
「うまく言えないんですけど、かっこよくなっても強くなってもいい」
という嵩の迷いは、多くの創作者が抱える普遍的な悩みでもあります。
SNSでは
「【あんぱん119話】東海林との再会が”逆転しない正義”を照らした15分。強さより隣を歩く優しさ」
という投稿にあるように、視聴者も「強さ」と「優しさ」の対比について深く考察していることがわかります。
のぶが語る「逆転しない正義」の真髄
東海林がアンパンマンについて
「いっぺん見たら、気になってたまらんがよ」
と興味を示したことから、のぶは自分なりの解釈を語り始めます。
「正義を行うなら自分も傷つく覚悟を」
のぶの言葉は深く心に響くものでした。
「いつか、うちの人が、正義を行うなら、自分も傷つくことを覚悟しなければいけないと、子供たちにアンパンマンを知って、ほしゅうて、何遍も読み聞かせをし言ううちに、私なりに感じたことがあるがです」
この言葉は、アンパンマンの本質を突いています。顔をちぎって与えるヒーローという設定の根底にある哲学を、のぶは的確に表現したのです。
強さより優しさを選ぶ真のヒーロー像
続けてのぶは
「かっこよ銃を撃ったりして、きっと戦うがは、真のヒーローではないと」
と語ります。
「敵を倒して、そのままよう飛び立ったら、めちゃくちゃに壊された町や、そこに住む人らはどうなるかですろ」
という問いかけは、現代の戦争やヒーロー映画にも通じる深いメッセージです。
「強さを見せつけて敵を倒すがではなく、自分を顧みず、弱い人や、ごまちゅう人を救うがが、真のヒーローではないかな、と思うがです」
というのぶの言葉に、東海林は深く頷きます。
「やき、アンパンマンはかっこ悪くていい。弱くていい。なんともボロボロでいい。嵩さんにとって、唯一信じられる。正義の味方なんです」
という結論は、多くの視聴者の涙を誘いました。
SNSでは
「正義の味方はカッコよくてはダメなんだね。町を破壊して救うのが正義なのか。正義の名のもとに行われる、戦争に通じていた」
という投稿があり、視聴者がこのメッセージを現代社会の問題と結びつけて考えていることがわかります。
「やっと見つけたにゃ!」東海林が見出した答え
のぶの言葉を聞いた東海林は、感動に震えます。
「やっと見つけたにゃ!」
という彼の叫びは、長年の探求が実を結んだ瞬間でした。
何十年もかけて探し続けた確かなもの
「どうしてか分からんけんど。あのころ、それを、何十年かかけて、やっと見つけた!それにゃ」
という東海林の言葉は、のぶや嵩を称える表現をしています。
のぶが語った
「周りに流されず、自分の目で見極め、自分の頭で考え、ひっくり返らん確かなものを、つかみたいがです」
という言葉と
「面接が同じようなこと言いよった」
という東海林の反応は、のぶと嵩が二人で長い時間をかけて同じ答えを探し続けていたことを示します。
面接の時から変わらない信念
回想シーンでは、面接の際の会話が蘇ります。
「何が正しいのか」
「逆転しない正義とは何だ?そもそも逆転しない正義って?あるんでしょうか」
という問いかけに対し、東海林は
「ついに見つけたにゃ!逆転せんも、こちゃーんとあのおいちゃんをかけ、こちゃーんと応援せ、長い時間かけて見つけたものは、間違っちゃせん!俺が責任を持つ」
と確信を示します。
SNSでは
「やっとみつけたにゃ。ひっくり返らん確かなモノ。逆転しない正義。おんなじもんを探しよった。やっとみつけた」
という投稿があり、視聴者もこの感動的な瞬間を共有していることがわかります。
「ほいたらにゃー」感動の別れシーン
東海林の訪問は、温かい激励の言葉で締めくくられます。
激励の言葉と温かい後ろ姿
「そしたら俺は行くぞ!新幹線の時間がある」
と言って立ち上がる東海林。
「よろしゅうにゃ」
「今度はゆっくり泊まりに来てください。」
「ぜひ嵩さんと語り明かしてください」
という別れの挨拶の後、
「おいたらにゃ」(ほいたらにゃー)
という土佐弁で去っていきます。
この別れのシーンは、多くの視聴者の心に深い印象を残しました。猫背で足元もおぼつかない東海林の後ろ姿は、人生の儚さと同時に、彼が嵩たちに託した希望を象徴していました。
視聴者が感じた余韻と切なさ
SNSでは
「東海林さん、すっかり背も丸まり足元もヨチヨチして声も儚くなった。その背で声で、「ほいたらにゃー」と去っていく」
「後ろ姿のほいたらな、で去って行ったラストシーンが味わい深かった」
といった投稿が多数見られました。
「「あんぱんまんによろしゅう」 沁みるセリフ」という投稿にあるように、東海林の最後の言葉は視聴者の心に深く刻まれています。
「東海林さんの激励はやっぱり心に沁みる あのアンパンマンに中々到達しないのも良い」
という感想からは、物語の進行に対する期待も感じられます。
まとめ:第119話の見どころと伏線
- 津田健次郎の老いを表現した演技力:猫背、ヨチヨチ歩き、かすれた声で時の経過を見事に表現
- 「逆転しない正義」という核心的テーマ:アンパンマンの本質を表す重要なキーワードの提示
- のぶの深い洞察力:正義とは「自分を顧みず弱い人を救うこと」という哲学的解釈
- 東海林と嵩・のぶの精神的なつながり:何十年もかけて同じ答えを探し続けた絆
- アンパンマン誕生への布石:「かっこ悪くていい、弱くていい」という新しいヒーロー像の確立
- 感動的な別れの演出:「ほいたらにゃー」という土佐弁での温かい激励と余韻深い後ろ姿
第119話は、アンパンマンというキャラクターの本質に迫る重要なエピソードとして、多くの視聴者の心に深く残る神回となりました。