2025年11月9日放送の日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第5話「日本ダービー」は、レースの興奮と人間ドラマの深みが見事に融合した神回でした。2021年のエフフォーリアvsシャフリヤールの名勝負を再現したダービーシーンは、競馬ファンを熱狂させました。一方で、目黒蓮演じる耕一と佐藤浩市演じる耕造の初対面、黒木瞳と中嶋朋子による妻と愛人の静かな対話など、複雑な家族関係が丁寧に描かれ、視聴者の感情を揺さぶりました。この記事では、第5話の見どころを徹底解説します。
ザ・ロイヤルファミリー第5話のあらすじ
デビュー戦で勝利したロイヤルホープは、G3東京スポーツ杯でも1着を獲得し、クラシック戦線へ進出。しかし皐月賞では11番人気の惨敗を喫します。一方、耕造の隠し子・耕一の母・美紀子の容態が悪化。栗須は美紀子を見舞い、大学生の耕一の存在を知ります。美紀子は「大きくなっていく背中を見るのが本当に楽しみでした」と涙ながらに語り、母親としての喜びを表現。やがて美紀子は亡くなり、葬儀で耕一は初めて父・耕造と対面しますが、香典を握りしめて返し「あなたのこと家族と思ってませんし、これからも思うことはない」と静かな怒りをぶつけます。そしてロイヤルホープは日本ダービーへ出走、ヴァルシャーレとハナ差の激戦を繰り広げ、惜しくも2着となりました。
隠し子発覚!耕造を信じ抜く栗須の覚悟
週刊誌報道で揺れるロイヤルヒューマン
第5話は、週刊誌によるロイヤルヒューマン社長・山王耕造の隠し子報道から幕を開けました。
「プライベートの問題だ。お前には関係ない」
耕造は栗須の質問を一蹴しますが、否定はしませんでした。この態度に栗須は
「否定なさらないということは、事実と捉えてもよいということでしょう」
と畳みかけます。社内でも動揺が広がり、特に栗須(妻夫木聡)は社長への信頼が揺らぎかけていました。
「社長は、私にそうおっしゃいましたね。その言葉を忘れたことはございません。精いっぱい、その思いに応えてきたつもりでおります。なので、信じてくださらないとは、私は一体何のためにここにいるんでしょうか?」
栗須の問いかけに、耕造はついに真実を明かします。相手の女性は中条美紀子、元銀座のホステスで、現在は前橋の病院で療養中。そして大学生の息子・耕一がいることを告白しました。
「すべて私がお引き受けいたします」栗須の決意
耕造に連れられて美紀子のもとを訪れた栗須。病室で美紀子と対面し、息子の存在を知ります。耕造は美紀子に対して
「耕一のことは俺が1人でなんとかする。手助け無用」
と突き放すような態度を取りますが、栗須はそんな耕造の姿を見て、ある決断をします。
「もう少しジタバタなさってはどうですか?泣きつかれた方が、よっぽどすっきりしますよ」
栗須は耕造に、もっと素直に頼ってほしいと訴えました。そして、美紀子のサポートを自分が引き受けることを申し出ます。
「今後の美紀子様に対するサポート、病院費、すべて、私がお引き受けいたします。社長には、ロイヤルホープを有馬に連れていくという使命がございます」
この言葉に、耕造は涙ぐみながらも厳しく言い放ちます。
「俺は一度一緒にやったものを、返してくれというほど、落ちぶれたくはないんだ。期待した以上、俺を絶対に裏切るな。もし俺を裏切ったら、俺はお前をぶっ殺す!」
この激しい言葉の裏には、栗須への深い信頼がありました。栗須は微笑みながら「それでもやる」と答え、2人の絆はより強固なものになったのです。SNSでは「栗須と耕造の関係性が熱い」「信頼関係の描き方が素晴らしい」と絶賛の声が上がりました。
目黒蓮演じる耕一登場-母・美紀子との絆と競馬への情熱
美紀子が語る「背中を見続けることが母親の喜び」
病室を訪れた栗須と耕造。美紀子は息子・耕一(目黒蓮)について語ります。
「父親のことは、全く教えてないんですよ。なのに熱心にやってるなって思ったら、自分のパソコンに馬のデータを打ち込んで」
耕一は大学で競馬研究会に所属し、競走馬に魅せられていました。美紀子は続けます。
「想像もできない成長遂げるもんですね。ホントに楽しみでした」
この言葉には、母親としての誇りと、息子の背中を見守り続けてきた喜びが込められていました。後に栗須が翔平(三浦綺羅)を乗馬クラブに送る際、翔平の成長する背中を見て涙する場面があります。
「その背中を見続けることが、母親の喜びだから」
野崎加奈子の言葉が栗須の心に響き、彼女もまた母親としての感情を重ね合わせたのでした。このシーンはSNSでも「泣けた」「母親の気持ちがわかる」と共感の声が多数寄せられました。
乗馬に所属する翔平の姿
栗須が翔平を乗馬クラブに車で送り届ける際、翔平が、
「サインってもらえたりしますか?」
緊張しながらも目を輝かせる翔平。栗須は快く応じます。
「もちろん!嬉しいよ。うちの主戦ジョッキーだからね、こんなに近くに応援してくれる人がいると思うと、こっちも励みになるからさ」
その後、車で送られる道中、翔平は栗須に打ち明けます。
「お母さんには言わないでください。競走馬の学校を受験します」
この告白に、栗須は優しく微笑みます。競馬への情熱を持つ翔平の姿は、血のつながりを超えた何かを感じさせるものでした。
京子vs美紀子、妻と愛人の静かな対峙
病室で交わされた複雑な会話
クリスマスツリーが飾られた病院の廊下。京子(黒木瞳)が美紀子の病室を訪れます。見慣れない人物に驚く美紀子。京子は小さくお辞儀をし、コップを差し出しました。
「この度は…」
京子の言葉に、美紀子は正座をして身構えます。2人の間に流れる緊張感。京子は続けます。
「二度と関わることはない私。私が見に行ったレースで、主人の馬が勝ったことがないんです。そうなると、だんだん私のせいで負けたような気分になってきて」
この告白は、京子の複雑な心境を物語っています。競馬場に行くことで夫に気を遣わせてしまう、自分の存在が邪魔なのではないかという葛藤。一方、美紀子は答えます。
「私のこと少しも気にしていないのに。」
「あの人と競馬に行ったことは、その時は勝ちました」
2人の対話は、どちらが正しいということではなく、それぞれが耕造との関係の中で抱えてきた孤独や寂しさを浮き彫りにしました。黒木瞳と中嶋朋子の静かな演技合戦に、SNSでは「息が詰まるような緊張感」「2人の演技が凄すぎる」と絶賛の声が上がりました。
廊下ですれ違う京子と栗須
病室を出た京子は、廊下で花束を抱えた栗須とすれ違います。栗須はロイヤルハピネスの写真を手に持っていました。2人は視線を交わしますが、言葉は交わしません。
この無言の対峙は、京子が栗須の存在を認識した瞬間でした。夫の秘書が愛人とその息子をサポートしていることを知った京子の表情には、複雑な感情が浮かんでいます。
後に京子は弁護士を通じて財産分与の取り決めを進め、耕造に告げます。
「間違っても、お金を出せるなんて思わないでくださいね」
京子の行動は、妻としてのプライドと、夫への複雑な思いが交錯したものでした。この「妻vs愛人」の構図は、現代的な家族の在り方を問いかける深いテーマとして視聴者の心に響きました。
天ぷら屋での火花!椎名との因縁対決
「二度とロイヤルホープには負けない」宣戦布告
皐月賞で11着という大惨敗を喫したロイヤルホープ。その直後、耕造、栗須、隆二郎は椎名義弘(沢村一樹)に天ぷら屋での会食に招かれます。
「今日のヴァルシャーレではよかったね」
椎名の言葉に、耕造は苦々しい表情を見せます。椎名は続けます。
「残りのクラシックも全部取りに行くつもりなんだろう。」
「そう簡単にはいきません」
「確かに、いい馬だと思います。血統についても、かなり勉強されたはずです。理にかなった組み合わせでありながら、意外性もある。こういう馬が走ってくれれば、今後のトレンドを変えていく可能性すらあります」
耕造が冷静に分析すると、椎名は表情を変えます。
「それで、続きがあるんだろうね。だけど、うちの馬が負けることありませんとか、なんとか」
栗須は答えます。
「社長、そんなことは申しません」
しかし耕造は言い放ちます。
「いやいや、その人事みたいな顔が言ってるよ。俺がヴァルシャーレの話をするときは、そんな涼しい顔してらんな。憎くて仕方がないよ。いつもいつも邪魔ばっかりしてよ。あんな馬、いなくなっちゃえばいいと思ってるよ」
この率直な感情表現に、耕造は笑います。そして椎名も続けます。
「確かにロイヤルホープはいい馬です。ですが、今後うちの馬に勝つことはありません。スピード、スタミナ、センス、どれを取っても、ヴァルシャーレが負ける理由がないからです」
「デビュー戦という晴れ舞台で、そちらに負けているんです。まるで、うちが負けることを望んでいるかのような、あの盛り上がりを。その時に、もう二度とロイヤルホープには負けない。ロイヤルホープだけは」
椎名の宣言は、ライバルとしての矜持とプライドが込められていました。この天ぷら屋でのシーンは、競馬界のトップ同士の静かな火花が散る名場面として記憶に残りました。
皐月賞11着からの巻き返し
皐月賞で11番人気という大惨敗を喫したロイヤルホープ。しかし、チームロイヤルは諦めませんでした。
「一度話してみたいと思った」
椎名に食事に誘われた際、耕造は最初は断ろうとしますが、栗須が止めます。
「今日は打ち上げなんかじゃない。話してみたいことがある」
この会食を経て、耕造たちは次の目標を定めます。日本ダービーです。東京スポーツ杯で1着を取り、勢いに乗ったロイヤルホープは、ダービー出走を決めました。
「ダービー出走決まった!日本一だよ。日本一!」
喜びに沸くチームロイヤル。そして迎えることになる、椎名との再戦の舞台へと駒を進めていくのでした。
葬儀での対面-目黒蓮の静かな怒りが心を掴む
香典を握りしめる「ミシミシ」という音の演技
ダービーを前に、美紀子が急逝します。葬儀場に現れた耕造と栗須。遺影の前で涙をこらえる耕一の姿がありました。
外に出てきた耕一に、栗須が声をかけます。
「栗須さんにお願いしたいことがあるんですけど」
生前、美紀子が栗須に電話でお願いをする回想が流れます。
美紀子は耕一と耕造との面会を求めました。栗須は2人を引き合わせます。
「本日は、ロイヤルヒューマンという会社で、競馬事業部の専任秘書を務めております」
栗須が名刺を渡すと、耕一は受け取ります。そして栗須は続けます。
「お母様とのお約束を果たすべく、お伺いした次第です。あちらにおります。弊社社長、山王耕造とも面会を。今後のことは、この男がすべて取り仕切るようにと」
耕造が近づき、ポケットから香典袋を取り出します。
「迷惑をかけるつもりはない。1年前まで知らなかったことを。今後のことは、この男がすべて取り計らう。困ったことがあったら、何でも相談してくれ」
耕造は香典袋を差し出しますが、その下には分厚い封筒が。その厚みに驚く耕一。しかし次の瞬間、耕一は封筒を力強く握り締めます。
「ミシミシ」
香典袋が握りつぶされる音が響きます。この音だけで、耕一の怒りが伝わってきました。目黒蓮の演技は、言葉を一切発さずに感情を表現する圧巻のものでした。
耕一は耕造をにらみつけ、首を振ります。耕造はさらに押し返そうとしますが、耕一は言い放ちます。
「わざわざお越しいただいて、申し訳ございませんが、あなたのこと家族と思ってませんし、これからも思うことはございません。お引き取りください」
そして耕一は鋭い視線を耕造に向け、背を向けて去っていきました。
「家族と思うことはない」耕一の拒絶
この葬儀でのシーンは、第5話のハイライトとして多くの視聴者の心を掴みました。SNSでは「目黒蓮の演技が凄すぎる」「香典を握る音だけで鳥肌」「静かな怒りの表現が見事」と絶賛の声が殺到。
特に注目されたのは、目黒蓮の細やかな表情変化です。最初は無表情だった耕一が、香典の厚みに気づき、そして徐々に怒りに変わっていく様子。視線の動き、口元の微かな震え、そして握りしめる手。すべてが計算され尽くした演技でした。
一方、佐藤浩市演じる耕造の表情にも注目です。息子に拒絶された父親の寂しさ、みそぼらしさ、そして愛おしさが入り混じった複雑な表情。2人の演技の対比が、このシーンをより印象的なものにしました。
「母一人子一人で、今まで何の知らせもなく。物心ついた時には母と2人だけで、色々苦労もあっただろうし」
「突然現れて、見たことない厚さのお香典を見て”お金で解決する人”って思っちゃったのかな」
SNSではこうした耕一の心情を推察する投稿が相次ぎ、多くの共感を呼びました。目黒蓮の演技力が、視聴者の感情を深く揺さぶったのです。
日本ダービー完全再現!ハナ差の激戦と2着の涙
2021年エフフォーリアvsシャフリヤールを忠実に再現
5月31日、日本ダービー当日。美紀子はラジオで、耕一は病院のテレビで、栗須たちは東京競馬場で、それぞれの場所からロイヤルホープを応援します。
「スタートしました。第82回日本ダービー!」
実況が響き渡り、18頭の馬たちが一斉にスタート。ロイヤルホープは中団から徐々にポジションを上げていきます。
「最後の直線!先頭は10番ロイヤルホープ!」
しかし、外からヴァルシャーレが猛然と追い上げてきます。
「ヴァルシャーレ、シャフリヤール!」(実況の声が挿入される)
2頭が並び、激しく叩き合います。この展開は、2021年の日本ダービーを完全に再現したものでした。馬番「10-1」、勝ち時計「2分22秒5」、そしてハナ差の決着。すべてが実レースと一致していたのです。
「残り!ロイヤルホープが前に!いや、並んだ!ヴァルシャーレ!」
ゴール直前、ヴァルシャーレがわずかに差し切り、1着でゴール。ロイヤルホープは2着でした。
ジョッキーカメラと北村友一騎手の登場
このレースシーンでもう一つ話題になったのが、ジョッキーカメラの使用です。ヴァルシャーレに騎乗する騎手の視点から、直線の叩き合いを映し出す演出が追加されました。
実はこのシーン、実際の2021年ダービーで北村友一騎手がシャフリヤール(ドラマではヴァルシャーレ)に騎乗した際のジョッキーカメラ映像を使用していると見られます。北村友一騎手は、2024年のダービーでもシンエンペラーで優勝しており、今年のダービージョッキーがドラマに登場したことで競馬ファンは大興奮。
SNSでは「再現度100%」「コロナ制限下の2021年ダービーを思い出して泣けた」「北村友一が出てるの気づいた瞬間鳥肌」と、競馬ファンからの絶賛が相次ぎました。
さらに、実際の2021年ダービーはコロナ禍での制限入場下での開催でした。無観客ではないものの、観客数が限られた中での熱戦。その記憶が蘇り、ノスタルジーを感じた視聴者も多かったようです。
ロイヤルホープ2着-次は有馬記念へ
レース後、栗須と加奈子(松本若菜)は涙を流します。
京子が耕造に、
「この場所にいい思い出なんていらないの」
「これで十分です」
と、耕造に言い放ちます。
一方、別の観客席から見ていた栗須と加奈子(松本若菜)は涙を流します。
栗須は笑顔で答えますが、その目には涙が浮かんでいました。2着という結果は悔しいものでしたが、それでもロイヤルホープが日本ダービーという大舞台で走り抜いたことに誇りを感じていたのです。
京子は競馬場で複雑な表情を浮かべます。夫の馬が走る姿を、遠くから見守る京子。彼女もまた、この瞬間に何かを感じていたのでしょう。
レース後、耕造は馬券を取り出します。
「10番の単勝10万円分、負けることまで見越してだったわけか」
美紀子はロイヤルホープが負けることも想定して、馬券を買っていたのです。しかし、その馬券は勝ち馬券ではありませんでした。
チームロイヤルは次の目標を掲げます。
「有馬記念で勝つ!それがオーナーの私たちの狙いです」
ダービー2着という結果を受けて、ロイヤルホープは年末の有馬記念で雪辱を果たすことを誓います。しかし、この有馬記念が引退レースになるのでは、という不安も視聴者の間で広がっています。
📌 まとめ:第5話の見どころと伏線
第5話「日本ダービー」は、人間ドラマとレースシーンが見事に融合した感動の回でした。以下、今回の見どころと次回への伏線をまとめます。
- 目黒蓮の演技が圧巻:香典を握りしめる「ミシミシ」という音だけで怒りを表現する静かな演技が絶賛の嵐。葬儀での耕一と耕造の対面シーンは必見。
- 栗須と耕造の信頼関係が深まる:美紀子のサポートを引き受けることで、2人の絆がより強固に。「もし俺を裏切ったら、ぶっ殺す」という言葉の裏にある深い信頼。
- 妻と愛人の対峙が描く家族の形:京子と美紀子の静かな会話シーンは、現代的な家族の在り方を問いかける深いテーマ。黒木瞳と中嶋朋子の演技合戦に注目。
- 日本ダービー完全再現で競馬ファン興奮:2021年のエフフォーリアvsシャフリヤールを忠実に再現したレースシーンは、馬番、勝ち時計、決着まですべてが一致。北村友一騎手のジョッキーカメラも話題に。
- 次回は有馬記念で引退レース?:ダービー2着という結果を受け、次は年末の有馬記念へ。予告では雨中のレースシーンと耕造の白髪姿が映り、時間経過と引退フラグを予感させる展開に。
- 耕一の今後の動向に注目:葬儀で耕造を拒絶した耕一が、今後どのように関わってくるのか。予告では耕一が「行けー!」と叫ぶシーンがあり、何らかの形で競馬に関わる可能性も。
第5話は、ドラマとしての感動とレースの興奮が見事に融合した回でした。次回第6話「有馬記念」では、ロイヤルホープの集大成となるレースが描かれます。果たしてロイヤルホープは勝利を掴めるのか、そして耕一と耕造の関係はどう変化するのか。次回も目が離せません!
以上、「ザ・ロイヤルファミリー」第5話「日本ダービー」の徹底解説でした。目黒蓮の演技、レースの興奮、家族の物語、すべてが詰まった感動の回をぜひもう一度見返してみてください!






