朝ドラ「ばけばけ」第7週第35話は、視聴者の涙腺を崩壊させる神回となりました。ヘブンの女中をしていることが家族にバレたトキ。さらにタエが物乞いになっている事実も明らかに。家族に秘密を隠していたトキは、母・フミの複雑な感情と向き合うことになります。「自分を捨てたの。家族のためにラシャメンになろうとしたの」というトキの本音の叫びに、SNSでは「朝から大泣き」「演技が凄すぎる」と感動の声が殺到。意地を張る三之丞への叱咤、家族の絆の再確認、そして最後は笑いで締めくくる緩急の妙。今回は第35話のストーリーを徹底解説します!
「ばけばけ」第7週第35話のあらすじ|秘密が明るみになる朝
第35話は、トキが出かけようとする朝から始まります。いつものように出勤しようとするトキでしたが、司之介が前に立ちはだかります。昨日、家族全員がタエの物乞い姿を目撃してしまったのです。
「見たぞ、おタエさんじゃ」
という家族の動揺が伝わってきます。トキは
「助けられるわけでもないし、行ったら行ったで、ただただ心配して、父上が牛乳の差し入れたら、声をかけるみたいな余計なことをして、お母さんを傷つけることになりそう」
と、複雑な心境を吐露します。このセリフからは、タエのプライドを傷つけまいとする松野家の優しさと、でも何もできない無力感がにじみ出ています。
そこへ三之丞が登場。手には9円を握りしめています。この9円こそ、トキが密かに渡していたお金でした。視聴者はここで「あ、バレる!」とハラハラ。三之丞の表情には葛藤が見えます。プライドの高い元武家の息子として、他人の施しを受けることへの抵抗。でも母親を救いたいという思い。その板挟みが痛いほど伝わってきました。
司之介が
「三之丞坊っちゃんは社長にしてくれ!なんで言っちゃったのかね」
と問うシーンでは、三之丞の無謀な就職活動の様子が明かされます。「家の格がゆるさん」という言葉に、明治の身分制度の残滓と、プライドに縛られた若者の苦悩が凝縮されています。
三之丞が9円を返却「使えなかった」その理由とは
1円だけ使ってしまった三之丞のプライド
三之丞が
「このお金は使えなかった。1円だけやむなく使ってしまったけど、やっぱり、自分の力で稼いだお金じゃないと」
と告白するシーンは、彼の誇り高さを象徴しています。9円のうち1円だけ、例の梶谷記者への口止め料として使わざるを得なかった。でも残りの9円はどうしても使えなかった。
このシーンを見た視聴者からは「三之丞の気持ちわかる」「意地っ張りだけど憎めない」という共感の声が多く上がりました。確かに、自分で稼いだお金じゃないと気が済まないという感覚は、現代を生きる私たちにも通じるものがあります。
三之丞は
「これは、おときが私の父から」
と言いかけます。つまり、トキが雨清水傅からもらったお金だと思っていたんですね。でもそこでフミが鋭く反応します。母親の直感というか、フミはすぐに違和感を察知したのです。
フミが見抜いた!ヘブンからのお給金
フミは
「ヘブン先生からもらった、20円のうちの10円よね。残りの10円はどげしたの?」
と問い詰めます。このフミの洞察力、さすが母親です。トキの様子から、お金の出どころを見抜いてしまったんですね。
トキは最初「違います」と否定しますが、フミの
「正直に、おじさまのお名前を借りて、嘘をついたらいけんよ」
という言葉に観念します。
「母の言うとおり、これは、ヘブン先生からもらったお給金の半分」
とついに白状。
ここで家族全員が驚愕。トキがヘブンの女中として働いていたこと、そのお給金をタエのために三之丞に渡していたこと、すべてが明るみになった瞬間でした。フミの表情には驚き、心配、そして少し複雑な感情が混ざっているように見えました。この「複雑な感情」が、次のシーンで爆発することになります。
トキの本音爆発「自分を捨てたの」感動の告白シーン
フミの嫉妬と母の複雑な心情
トキが謝ろうとすると、フミは
「そげかね」
と言って立ち去ろうとします。この「そげかね(そうなんだ)」という一言に、フミの複雑な心境が凝縮されています。娘が自分たちに黙って危険な決断をしていたこと、そしてその理由が「生みの母親」タエのためだったこと。
トキは追いかけて
「ごめんなさい」
と謝りますが、フミは
「生んでくれたおタエ様のためなら」
とサラッと言い放ちます。このセリフ、一見さりげないですが、実は深い嫉妬が隠されているんです。SNSでも「フミの嫉妬が痛い」「母親の気持ちわかる」という声が多く上がりました。
育ての親として必死にトキを守ってきたフミ。でも娘が体を張って守ろうとしたのは、血の繋がった「生みの母」タエだった。そのことへの複雑な思い、嫉妬、寂しさ。池脇千鶴さんの演技がここで光ります。背中を向けたまま、声のトーンだけで感情を表現する技術に視聴者は釘付けになりました。
「生みとか育てとか関係ない」トキの叫び
ここでトキが反論します。
「全部違う」
と。そして続けて言います。
「生みの親のためなら、体を売ってもとだけん違う」
「どこが違うの?」
「育てとかそげなこと関係ない。おばさんだから、母上が物乞いになっちゃったら、同じことをするに決まっちょるし、おじい様が物乞いになっても、父上がなっても、亡くなったおじ様がなっても、三之丞様がなっても、みんな家族のため」
このセリフが第35話のクライマックスです。SNSでは「朝から大泣き」「このセリフで号泣した」という投稿が殺到しました。
トキが伝えたかったのは、生みの親だから助けたわけじゃないということ。家族なら誰でも同じことをする。それが血の繋がりではなく、心の繋がりなんだと。フミへの愛情の深さ、家族全員への思いが詰まった告白でした。
「私を見て、自分を捨てたの?家族のためにラシャメンになろうとした」
というトキの言葉には、彼女の覚悟の重さが表れています。自分を犠牲にしてでも家族を守りたい。その純粋な思いが、フミの誤解を解いていきます。
髙石あかりさんの演技がここで真価を発揮。目に涙を浮かべながら、でも力強く言い切る姿に、視聴者は完全に心を掴まれました。「演技が凄すぎる」「高石あかりちゃん天才」とSNSは大盛り上がりです。
「冬が来たら生きていけない」三之丞への叱咤
意地を張る三之丞とトキの覚悟
トキの告白を聞いた三之丞は、それでもお金を返そうとします。
「だけど、私は、そのおトキの家族から外してほしい」
「私は、自分の力で、母を救いたい」
と言いトキに再びお金を返そうと近寄りますが、トキは
「もうええけん、今そげなこと言ってる場合じゃないけん」
と遮ります。
ここでトキの口調が変わるんです。これまで「三之丞坊ちゃん」「三之丞様」と丁寧に呼んでいたトキが、「あんた」と呼び捨てにします。この変化に視聴者は驚きました。「おトキちゃんが『あんた』って!」「姉上のような言い方になってる」とSNSでも話題に。
「意地でも私は…」
「物乞いだよ!おばさんは、物乞い、自分で頑張る、自分で何とかすると言っといて、本当に死ぬ。冬が来たら生きていけなくなるわかっちょる!」
このセリフには切迫感があります。冬はすぐそこまで来ている。タエのような体力のない女性が、野宿で冬を越せるはずがない。トキは三之丞のプライドよりも、タエの命を優先したのです。
「私を見て…自分を捨てたの。自分を捨てて、家族のためにラシャメンになろうとしたの。おば様をお救いしたいのならば自分を捨ててこれをもらって。でもそれでも、自分で何とかしたいなら、必死に働いて、いつかこのお金返してよ。言っとくけど、それまであんたに毎月10円渡すけん。もらってくれますよね?」
ここでトキは具体的な提案をします。今は受け取って、いつか返せばいい。それまで毎月10円渡す。つまり、トキは自分が女中として働き続けることを宣言したのです。家族のために、タエのために、そして三之丞のために。
フミの一喝「もらわんは許さんけん!」
三之丞が悩んでいると、フミが振り返って言います。
「あぁ、もう、どっちかね、もらうの、もらわんの、どっちかね、いっちょくけど、もらわんはないけん、おトキが覚悟を決めて働いたのを、三之丞坊ちゃんでももらわんは許さんけん!」
このフミの一喝が決定打になりました。娘の覚悟を無駄にするなという母親の叫び。さっきまで複雑な感情を抱いていたフミが、今度はトキの味方になって三之丞を叱りつけるのです。
「頂戴いたしますでしょ!」
とフミが言い方まで正してあげるシーンは、厳しさの中に優しさがあります。武家のプライドを保ちながら、でも現実を受け入れなさいという母親の知恵です。
三之丞はついに「もらいます」と言い、フミに促されて「頂戴いたしますでしょ」と改めます。そして
「ということで、父上様、おタエ様のためにもヘブン先生の女中続けさせても良いですね?」
と勘右衛門に許可を求めます。
この場面を見た視聴者からは「三之丞よく決断した」「フミさん最高」「泣けるのに笑える」という声が続出。板垣李光人さんの細かい表情の変化、悩みから決意への転換が見事に表現されていました。
家族の絆と笑いの復活|勘右衛門の鞘とヘブンの「ブシムスメ」
司之介の「どさくさに紛れて仕事をやめようとしている」疑惑
重いシーンが続いた後、突然コメディ要素が挿入されます。勘右衛門は無言でその場を離れますが、すぐに戻ってきて、鞘(さや)をトキに渡します。
「明日から持ってきなさい」
と。
これは護身用の刀の鞘です。女中として働く娘を心配する祖父の優しさと、武士の娘としての誇りを持ち続けてほしいという願いが込められています。
そして司之介が
「これで、少しは暮らしが楽になるかのう」
と言うと、フミが
「どさくさに紛れて辞めるのかと思ったわ」
とツッコミます。
このシーンで視聴者は大爆笑。「司之介ブレない」「相変わらずのダメ父」「でも憎めない」とSNSでも笑いの投稿が溢れました。シリアスな展開の後に笑いを入れる脚本の巧みさに、「緩急が素晴らしい」「泣き笑いさせられる」という称賛が相次ぎました。
からくり人形姿で出勤するトキ
翌朝、トキは鞘を持って出勤します。その姿はまるで「からくり人形」のような足取りでした。以前のお見合いの時のような、ぎこちない歩き方。刀を腰に差した武家の娘としての出で立ちで女中に行くという、ちぐはぐさが可愛らしくもあり、トキの不器用さを表現しています。
ヘブンが「ブシムスメ」と呟くシーンは、今回の名シーンの一つ。外国人の目から見た日本の武家の娘の姿。トキが刀の鞘を抜こうとしますが抜けない。この一連の流れが、次週への期待を高める演出になっています。
SNSでは「ブシムスメが可愛い」「ヘブン先生の呟きが好き」「来週の予告でまた笑った」という反応が多く見られました。重い展開から一転、笑いで締めくくる構成が視聴者の心を掴んだのです。
SNSの反応|「朝から大泣き」「神演技」の声が殺到
第35話の放送後、SNSでは感動の投稿が溢れました。特に多かったのが「朝から大泣き」「号泣した」という声です。
「本音をぶつけ合う回!演技が凄すぎた」
「髙石あかりさんも池脇千鶴さんも、神演技」
という演技力への称賛が目立ちました。特にトキとフミの井戸端での対話シーンは、多くの視聴者の涙を誘ったようです。
「これまでひたすらに『三之丞坊ちゃん』『三之丞様』と呼んできたおトキちゃんが語気強めに『あんた』と呼んで叱りつけるシーン、三之丞にも私にもガーンと響いた」
という投稿からは、トキの変化に視聴者が衝撃を受けたことがわかります。
板垣李光人さんの演技にも注目が集まりました。「眼球運動が本田圭佑の如き」という独特な表現で、細かい表情の変化を称賛する声も。三之丞の葛藤が目の動きだけで伝わってくる繊細な演技が評価されています。
「フミさんのトキちゃんへの思いがあふれた回」
「ところどころ笑わせてくる」
という投稿からは、シリアスと笑いのバランスの良さが伝わります。
「泣けるのに笑わせられる。堪らないね」
という声が多く、朝ドラとしての完成度の高さが窺えます。
また
「元凶なのに司之介が娘に甘え楽を選びそうなのは想定内だけれど、この期に及んで生み育てで嫉妬するフミ。少し歪な母の愛の形」
という深い考察も見られました。家族の複雑な人間関係、特にフミの心理描写に注目する視聴者が多かったようです。
「緩急が素晴らしい!涙涙のシリアスな場面から一転、おじじ様が真面目な顔でおトキに木刀持たせようとしたところに大笑いした!朝ドラ史上、最高傑作の予感」
という投稿は、多くの視聴者の気持ちを代弁しているでしょう。
6. まとめ|第35話の見どころと伏線
第7週第35話の見どころと今後の展開への伏線をまとめます:
- トキの覚悟と家族愛の告白:「生みとか育てとか関係ない」という言葉に込められた、血縁を超えた家族の絆。トキの純粋な愛情が家族全員の心を動かしました。
- フミの嫉妬から理解への変化:生みの母への複雑な感情を抱いていたフミが、最終的にトキの味方になって三之丞を説得。母親の成長と強さが描かれた回でした。
- 三之丞の決断とプライドの折り合い:意地を張っていた三之丞がついにお金を受け取ることを決意。「頂戴いたします」という言葉に、武家のプライドを保ちながら現実を受け入れる覚悟が表れています。
- 勘右衛門の鞘が示す護身と誇り:トキに刀の鞘を渡した勘右衛門。女中として働く孫娘への心配と、武士の娘としての誇りを失わないでほしいという願いが込められています。次週以降、この鞘がどう物語に絡んでくるかが注目ポイントです。
- 泣き笑いの緩急が生む感動:重いシーンの後に必ず笑いを入れる脚本構成。司之介の「仕事やめようとしている」疑惑やヘブンの「ブシムスメ」など、視聴者を泣き笑いさせる演出が秀逸でした。
第35話は、家族の本音と絆が交錯する感動回でした。トキの覚悟、フミの葛藤、三之丞の決断、そして家族の笑い。すべてが詰まった濃密な15分間に、朝から涙と笑いをもらった視聴者も多いはず。次週も「ばけばけ」の世界に引き込まれること間違いなしです!
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