【豊臣兄弟!第20話 ネタバレ感想】「本物の大バカ者じゃ」竹中直人ド派手爆死に号泣!平蜘蛛はすべて偽物——信長の涙と慈悲の真意を徹底考察|本物の平蜘蛛

「百姓じゃろうが侍じゃろうが、そやつはそやつじゃ。皆本物」——第11話の登場から視聴者を虜にしてきた竹中直人・松永久秀が、第20話「本物の平蜘蛛」でついに爆散しました。信長の涙の死罪宣告、羽柴家一同の血判状、そして衝撃の”全部偽物オチ”まで、今季屈指の密度を誇る回でした。

目次

豊臣兄弟!第20話 あらすじ

第19話に続く天正5年。信長(小栗旬)は、上杉攻めを無断で離脱し勝手に帰国した秀吉(池松壮亮)に激怒し、蟄居のうえ死罪を言い渡す。「このわしの目を、一度ならず、二度までも背いたことは断じて許せない」——絞り出すような声で宣告する信長の目には、涙が光っていた。羽柴家一同が血判状を携えて助命嘆願に奔走する中、松永久秀(竹中直人)が再び謀反を起こしたという知らせが届く。九死に一生を得た秀吉と小一郎(仲野太賀)は、久秀が籠城する信貴山城へ赴き、唯一無二の茶器・平蜘蛛を差し出せば謀反を不問にするという信長の意向を伝える。しかし久秀はなぜか応じないと言い張り、その場で「本物vs偽物」の命がけの勝負を持ちかける。小一郎の機転で勝利を収め久秀を翻意させた二人だったが、帰還後に信長から告げられた真相は、すべての予想を覆すものだった。

感動No.1|「本物の大バカ者じゃ」——竹中直人が作り上げた松永久秀最後の「本物」

今話の最大の見せ場は、松永久秀(竹中直人)の信貴山城における場面に尽きます。

第11話「本圀寺の変」で「このわしを倒すには、まだまだ力が要るわな」と余裕で去っていった久秀が、いよいよ退場の時を迎えます。しかし竹中直人の久秀は、最後まで竹中直人の久秀でした——圧倒的な存在感と誰も予想できない展開で、画面を完全に支配し続けていました。

「竹中直人様ド派手大爆発期待に応えすぎ有難う~!」

「新旧秀吉の演技のぶつかり合い、魂の継承を観た気がします」

という声がSNSに溢れたのも、当然の結果だったと思います。

「わしの父は、偽物作りをなりわいにしていた男での」——久秀が初めて明かした自分の出自

信長の使いとして久秀のもとを訪れた秀吉と小一郎。平蜘蛛を渡せば謀反を不問にするという破格の条件を伝えても、久秀は「断じて渡さん」と言い張る。なぜそこまで大和と平蜘蛛にこだわるのか——その問いに答えるように、久秀は静かに語り始めます。

「わしの父は、偽物作りをなりわいにしていた男での。仏像や仏具が、一度本物を見れば、瓜二つとは言わんまでも、それに勝るとも劣らぬものを作り上げる。腕のいい男であった。」

「そんな父が、そばめに産ませた子じゃ。幼い頃はずっと思っておった。このわしも、父に作られたまがいものじゃとな。周りからはさげすまれた。だから心に誓ったんじゃ。いつか必ず本物になって、見返してやるとな。」

偽物師の庶子として生まれ、「自分もまがいもの」と蔑まれながら育った少年が、天下を三度驚かせた戦国の梟雄・松永久秀になるまでの軌跡——このモノローグが、今話の最も重要な台詞でした。「本物の平蜘蛛」というタイトルが持つ意味が、ここで一気に広がります。

そして久秀は三好長慶への想いを語ります。

「三好長慶様と出会った。あのお方だけは、このわしをまがい物扱いしなかった。わしはあのお方こそ、本物の父だと思っていた。その父から、初めて任された地が、ここ大和じゃ。奈良の都の、いにしえより続く御仏と神々の威光に満ちた地。」

「この大和を治めることは、このわしが本物であることの証しだ。故に断じて大和は、誰にも渡したくないのじゃ。」

久秀にとって大和は単なる領地ではなく、「自分が本物であることの証明」そのものだった——これを聞いた瞬間、なぜ彼が破格の条件を拒み続けたのか、すべて腑に落ちました。SNSで「好きじゃなかった贋作作家の父親の(たぶん)最高傑作を最期に本物にした松永久秀、最高だよ!良い爆死だった!」という声が上がっていたのは、まさにこの文脈があってこそです。

「人にまがいものなどないと存じまする」——百姓上がりの兄弟が久秀の心を動かした

久秀の独白を静かに聞いた小一郎は、こう返します。

「人にまがいものなどないと存じまする。」

「百姓じゃろうが侍じゃろうが、そやつはそやつじゃ。皆本物。」

久秀が「たかが百姓上がりが」と呟いた直後のこの言葉——自らも百姓の出でありながら、「本物/偽物」という呪縛を軽やかに超えてしまう。この言葉は、久秀の一生をかけた問いへの答えでもあった。

「お前たちこそ本物じゃ。」

久秀がそう言った後、一拍置いて続けます。

「本物の、大バカ者じゃ。」

笑いながら、しかし確かな敬意を込めた「大バカ者」——この言葉の温度が、竹中直人の声でなければ出せないものでした。「#豊臣兄弟 「史実と違う」と歴史警察に袋叩きだけど、歴代大河トップクラス功労者の竹中直人に「本物とか偽物とかどーでもいいんじゃ!」と言わせてフィクションの爆死やるの、最高にシニカルで粋」というSNSの声は、今話の本質を鋭く突いていると感じました。

「全て偽りじゃ」——両方偽物という衝撃の幕切れと信長の「よくあることじゃ」の意味

場面は平蜘蛛の”本物vs偽物”ゲームに移ります。久秀が2つの平蜘蛛を並べ、「本物を見抜いたら生きる道を選ぶ。見抜けなければお前たちの首を取る」という賭けを提案します。

「どちらかが本物でどちらかが偽物じゃ。わしと勝負をしよう。お前たちに、まことを見極める目があるかどうか。もし万が一、見事本物を見抜くことができたら、わしの負けじゃ。お前たちに言うとおり、生きる道を選ぶ。もし見抜けなければ、お前たちの首を取り、信長に送り返す。」

秀吉には区別がつかない。そこで小一郎がとっさに戦略を練ります。

「まず、試しに本物だと思う方を同時に指さしてみよう。色味や形に違いはあるな。より趣があるのは……」

逡巡しながらも小一郎が「こっちじゃ。これが本物でございます」と宣言すると——

「フ。そうきたか。わしの負けじゃ。」

勝利の喜びに包まれる二人。久秀は家臣たちに城外へ向かうよう告げ、自身は静かに城内に残ります。そして轟音——竹中直人、ド派手爆散。「ボンバーマンって書き込みに爆笑」「よき回でした」という視聴者の声通り、派手で潔い爆死でした。

織田信長の元に戻った二人が信長に平蜘蛛を差し出すと、思わぬ言葉が飛んできます。

「それは平蜘蛛ではございませぬ。もとより、偽物しかお持ちでございませんでした。」

両方偽物——久秀はゲームに”負けた”のではなく、最初から偽物しか持っていなかった。本物の平蜘蛛は最後まで誰の手にも渡らなかったのです。

そのことを告げられた信長の反応は、意外なものでした。

「よくあることじゃ。」

驚きも怒りも見せず、ただそれだけ。そして秀吉に続けます。

「北国でのことは水に流す。すぐに播磨へ行け。」

「よくあることじゃ」——この一言が今話でいちばんシニカルで粋な台詞だったかもしれません。久秀が積み上げてきた「本物への執念」を、信長は一言で飄々と受け流してみせた。でもその飄々さの裏に何があったのか——それは次の章で考えます。

感動No.2|「断じて許せない」——目に涙を溜めた信長の死罪宣告と血判状の奇跡

今話は冒頭から信長(小栗旬)の怒りで幕を開けます。上杉攻めから無断で撤退した秀吉に対し、信長は安土で蟄居させたうえで死罪を言い渡します。

「このわしの目を、一度ならず、二度までも背いたことは断じて許せない。」

しかしその顔をよく見ると——目に、涙が光っている。

「死罪を言い渡さなければならない信長が目に涙を溜めている」という視聴者の声がSNSに溢れていましたが、本当にその通りでした。怒りながら泣いている信長。「死ね」と命じながら、「死なせたくない」と思っている信長。小栗旬がこの矛盾した感情を同時に体現していた場面は、今期の小栗旬の演技の中でも特に忘れられないシーンでした。

「これで二度目じゃな。追って沙汰を申しつけるまで、しばしこの安土でおとなしくしておれ。」

第16話「比叡山」で宮部調略を独断で成功させて赦免された時以来、またもや同じ構図です。信長がいつも「試す」ように秀吉を崖っぷちに追い込んでは、「許す理由」を探している——そんな信長像が、じわじわと輪郭を結んできます。

羽柴家一同はすぐさま動きます。ねね・小一郎・慶(吉岡里帆)・藤堂高虎(佳久創)、それぞれが奔走し、ついに長い血判状が完成します。信長はその場でこう言います。

「このようなものを見せられたところで、わしの怒りは収まらぬ。この者たちの願いは、あるいは天雲を呼び寄せたか?運がよかったな。それとも、松永がまた裏切りおった。」

「天雲を呼び寄せたか?」——血判状が奇跡を起こしたのか、それとも松永の謀反というタイムリーな報せが秀吉を救ったのか。信長自身がその曖昧さをあえて口にしている。この台詞が持つ複数の意味が、今話全体の解釈を豊かにしています。

「天雲を呼び寄せたか?運がよかったな」——信長が久秀の謀反を”待っていた”という解釈

信長のこの言葉には、もう一つの読み方ができます。松永久秀が謀反を起こすことを、信長はあらかじめ読んでいた——あるいは「待っていた」——のではないか、という解釈です。この点については次の章で詳しく考察します。

「上様は、あなた様を許す理由が欲しかったのではないかと」——小一郎の考察が示す信長像

今話の後半、小一郎は静かに考えを口にします。

「もしかしたら、上様は、最初から、これが偽物であると知っておったのではないか。」

「なぜ、その場ですぐに処罰を下さないのかと。あの時、松永殿が謀反を起こすのは目に見えておった。上様は、それを待っておったのではないか?兄者を許す理由とするために。」

「松永殿も平蜘蛛も、上様にとってはどうでもよかったのかもしれん。兄者さえ許すことができれば。」

信長は秀吉を助けたかった——そのために松永久秀の謀反を「待ち」、平蜘蛛の真偽も「どうでもいい」とした。「役目を果たした」という事実だけを手掛かりに秀吉を赦免する。そういう読み方が、小一郎の言葉で成立します。

第11話で信長が久秀に対して見せた微妙な距離感——憎んでいるのか、認めているのか判然としない複雑さ——と、この解釈は深いところで繋がっています。久秀も最後にこう言いました。

「天下のことは信長に任せる。邪魔するつもりはない。大和さえ、お許しくださるのなら、できることがあれば、いくらでも力を貸す。」

信長は久秀を生かしたかった。久秀も信長には刃向かうつもりがなかった。でも大和は渡せなかった。この「意地と意地のぶつかり合い」が、ド派手な爆死という決着を生んだのです。

また、爆死後に信長が手元に残った偽物の平蜘蛛をながめていると、市がやってきてつぶやく場面も印象的でした。

「いつ見ても美しいものですね。本物の名器というものは。」

本物かどうかは定かではありませんが、すでに本物らしき平蜘蛛を信長は所持していたのです。——信長にとって「本物か偽物か」は最初から問題ではなかったのかもしれません。このドラマが一貫して問い続けてきた「本物とは何か」というテーマが、この静かな一言で締まる構造の美しさに、思わず唸らされました。

史実との比較|松永久秀の最期と平蜘蛛

史実でも、松永久秀(生年不詳〜1577年)は天正5年に信長への2度目の謀反を起こし、信貴山城にて自刃・爆死したとされています。「茶器・平蜘蛛を差し出さずに爆死した」という逸話は江戸時代から広く知られていましたが、近年の研究では史実との乖離も指摘されており、平蜘蛛が実際にそのような経緯で失われたかは定かではありません。

ドラマが「最初から偽物しか持っていなかった」という解釈を採用したのは、その史実の曖昧さを逆手に取った見事な脚色です。「本物の平蜘蛛は最初からどこにも存在しなかった」という結末が、久秀の「本物であることへの渇望」と鏡合わせになって響き合う構造——これは純粋にフィクションとして完成度が高い着地点でした。

久秀の出自についても史料が乏しく、その生涯は謎に包まれています。ドラマが「偽物師の庶子」という設定で久秀の動機を構築したのは、記録の空白を逆手に取った大胆な演出です。近年、新たな肖像画が発見されるなど史実に基づいた久秀の再評価が進んでいることも、今話の放送タイミングと重なり興味深いところです。

また、三好長慶については今話で久秀が「本物の父」と呼ぶほど敬慕していたことが描かれましたが、史実でも久秀は三好長慶の重臣として頭角を現した人物です。長慶の死後(1564年)に台頭した久秀の行動の多くは、「長慶の後継者こそ自分」という自負と表裏一体だったと見る研究者も多く、ドラマの解釈は史実のエッセンスを巧みに汲んでいると言えます。

今話の伏線・考察まとめ

【豊臣兄弟!伏線まとめ】全話の未回収・回収済み伏線を随時更新

  • 【回収済】秀吉の撤退と信長の反応:信長は松永久秀の謀反を”口実”として秀吉を赦免。「北国でのことは水に流す」の一言で決着。小一郎の考察「上様は許す理由が欲しかった」が事後的な傍証となる形で完全回収。
  • 【新規】大和のお宝——松永久秀の最後の告白:久秀が「吉野に難聴があった頃に隠された膨大な金銀財宝、朝鮮から到来した宝が山ほど眠っている」と語った。次回予告でも大和のお宝探しが布石として登場しており、秀長(小一郎)の大和統治への長期伏線として機能する可能性がある。
  • 【新規】官兵衛登場——播磨行きと次の謀反:信長が「すぐに播磨へ行け」と命じたことで、次回の黒田官兵衛との出会いが予告されている。荒木村重の謀反(天正6年・1578年)も控えており、秀吉の播磨行きが新章の幕開けとなる。
  • 【継続】竹中半兵衛の病気示唆:「ぼちぼち半兵衛の寿命が」という視聴者の声がSNSに複数。史実では天正7年(1579年)36歳で病死。今後の描写に注目。
  • 【継続】茶々と秀吉の再会:秀吉の播磨行きが加速するにつれ、茶々(井上和)との運命的な再会エピソードが近づいてくる可能性がある。
  • 【継続】光秀の「澱」→本能寺の変:松永久秀回の熱狂の裏で、光秀のパートが静かに続く。久秀の爆死という「天下を震わせた男の末路」を、光秀がどう受け取ったかも気になるところ。

次回予告考察

次回予告では、「小寺官兵衛」の名が登場します。小寺官兵衛——すなわち後の黒田孝高(官兵衛)が、秀吉の播磨行きの中で姿を現すようです。第9話で竹中半兵衛が「万事円満」の知恵を授けた後継者として、今度は黒田官兵衛がどんな化学反応を起こすのか——秀吉の軍師が世代交代する予感があります。

また荒木村重の謀反(天正6年・1578年)も近づいています。史実では官兵衛が荒木の説得に向かって幽閉されるという苦難のエピソードが控えており、播磨行きは単純な征服ではなく複雑な人間模様の幕開けとなりそうです。

さらに今話では松永久秀が大和のお宝の話をしており、次回は小一郎たちが「勇者パーティ羽柴、大和のお宝を探す冒険」に繰り出す展開が予告されているようです。松永久秀の遺した夢が、次の物語への扉を開く——久秀が最後に残したものが「夢」だったという結末は、やはり粋だと思いました。

【豊臣兄弟!第21話 ネタバレ感想】(準備中)

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