【ネタバレ考察】『対岸の家事』第2話|“贅沢”って何?専業主婦VSエリート官僚の価値観バトル

対岸の家事
引用元:TBS

「専業主婦は贅沢だ」──。そんな言葉が飛び出す衝撃の第2話。
『対岸の家事』第2話では、2年の育休を取得した厚労省勤務のエリート・中谷と、専業主婦・志穂の出会いが描かれました。
理屈と計画で動く中谷に対して、志穂は言葉にできない葛藤を抱えながらも“自分の選んだ道”を見つめなおします。
この記事では、Xで話題の名セリフや視聴者のリアルな声を交えながら、第2話の伏線・象徴表現を読み解いていきます。

目次

厚労省パパ登場!“完璧主義”が引き起こす衝突

第2話で新たに登場したのが、厚生労働省に勤める中谷達也。2年の育休を取得し、娘・カレンを育てる“スーパー育メン”かと思いきや…その言動が物議を醸しました。

「専業主婦は贅沢です」
「この国に、女性が家事だけに専念できる余裕はもうありません」

──これは、志穂との会話の中で中谷が放ったストレートすぎるセリフ。視聴者からも「上から目線すぎる」「これは言っちゃダメなやつ」と批判の声が集まりました。

SNSでも話題になった投稿はこちら

「家事に専念できる余裕なんて、この国にはもうない」
←こういうの、働く女性から言われるより、男性から言われると10倍キツイ。#対岸の家事

このシーンの違和感は、「共働き=正義」「専業主婦=怠けてる」という単純な構図を押し付けようとする中谷の態度にありました。

彼は「厚労省職員」として育児政策を語る一方で、「家事育児は仕事じゃない」という無意識の価値観を押し付けてしまう。志穂に対しても「仕事じゃないんだから、今日ぐらい予定ずらせるでしょう」と言い放つ場面は、多くの視聴者の反発を呼びました。


「報酬はあります」志穂の返答に視聴者スカッ!

そんな中、志穂が放った一言が静かに強く響きました。

「確かにお金はもらってないですけど、報酬はもらってますよ」
「初めて歩いたとか、初めて喋ったとか。そういう瞬間が、私にとっての報酬です」

この返しに、多くの人が「泣いた」「拍手した」と共感。

「報酬はお金だけじゃない」って言葉が優しくて、強かった。#対岸の家事 第2話

「家事は無償だから価値がない」と言われがちな現代社会に対して、志穂の言葉は一つの“答え”を提示した瞬間だったといえるでしょう。


水族館事件に見る、すれ違いと心のズレ

もうひとつ注目すべきなのが、中谷の「サプライズ水族館連れ出し事件」。

なんの相談もなく、水族館に誘い、チケットまで勝手に用意し、「予定なんてずらせるでしょう」「今日は水族館でも、明日も家事するだけなんだから」と言ってしまう。

志穂の返答は、静かだけれど怒りが込められていました。

「私には私のペースがあります。中谷さんのペースに巻き込まないでください」
「やりたくないんじゃなくて、できないんです」

これは、“完璧な人にはわからない”という叫びにも近い言葉。
毎日同じことを繰り返す生活の中で、自分の「リズム」や「ルーティン」を保つことが、心の安定につながっている人にとって、突然の予定変更はただの負担でしかありません。

このやりとりが刺さったという声も多数。

「やりたくないんじゃなくて、できない」って言葉、全ての“要領よく生きられない人”の代弁だった…。#対岸の家事


“ママ友でもパパ友でもない”関係の希望

第2話の終盤、志穂と中谷は娘たちの遊びを通して、ようやくお互いの言葉に耳を傾け始めます。

熱性痙攣を起こしたカレンちゃんにパニックになる中谷。
そのとき志穂は、落ち着いた声で救急車を呼び、状況を冷静に判断します。

「ずっと待ってたんですよ。中谷さんが公園に来るの」
「子どもと過ごす昼間って、なんであんなに長いんでしょうね」

この言葉に、中谷もようやく“孤独の重み”を理解します。
自分もまた、同じように「社会から切り離された時間」の中にいたことに気づいたのです。


「同僚ってどうでしょう」新しい関係性の形

志穂が差し出した提案は、こんなものでした。

「私たち、ママ友でもパパ友でもなくて、“同僚”ってどうでしょう?」

このセリフ、実はSNSでとても反響がありました。

「“同僚”って言い方が最高。上下も性別も役割も飛び越えて、ただ“子育てという仕事の仲間”って感じが素敵」
#対岸の家事

この「同僚」という言葉が象徴しているのは、立場や背景に関係なく、“一緒にやっていこう”という意思です。
ママ友やパパ友という言葉には、どこか無意識の比較や距離感がありますが、「同僚」には“協力し合える対等な存在”という意味が込められています。

それまで何度もぶつかってきた2人が、ついに「自分たちを支える肩書き」を手に入れた瞬間でもありました。


子どもがいる──ただそれだけでつながれる強さ

志穂はこう語ります。

「私たちの共通点は、“子どもがいる”ってことだけ」
「年齢も性別も、生き方も、何もかも違う。でも、それだけで、つながれる気がするんです」

まるで違う世界に住んでいたはずの2人が、「子ども」というたった一つの共通点で繋がっていく──
これは今、SNSでも現実でも、“育児の孤独”を抱える多くの人にとって、希望の描写でした。

「同僚、って言葉に泣いた」
「パートナーでもなく、ただの友達でもない。でも支え合える人って、必要だよね」
#対岸の家事 #第2話考察


まとめ|“贅沢”という言葉が問いかけるもの

「専業主婦は贅沢」
「仕事じゃないから、予定なんてずらせるでしょう」

そんなふうに決めつけられることの苦しさを、第2話では丁寧に描いていました。

でも志穂は、“言い返す”のではなく、“伝える”ことで中谷に思いを届けました。

「お金はもらってないけど、報酬はある」
「それは、子どもの“はじめて”を一緒に見られること」

「働く・働かない」「共働き・専業」
そんなラベルでは語りきれない、“日々の価値”が確かにそこにある。

『対岸の家事』第2話は、それを見せてくれるエピソードでした。

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