対岸の家事 第6話|“働かない”はダメ?専業主婦という選択をめぐる葛藤と誇り

「働かない人は、社会の役に立っていない?」

第6話では、“専業主婦”という生き方をめぐって、志穂・中谷・玲子それぞれが揺れ動きます。「もったいない」「無職扱い」「ロールモデル」──外から浴びせられる言葉の数々に、志穂は何を感じ、どう答えるのか。

さらに父との因縁、怪文書の謎、坂上さんの“後悔”など、感情の起伏が詰まった回となった今回。

本記事では『対岸の家事 第6話』のあらすじ・印象的なセリフ・伏線・SNSの反応・今後の展開を徹底考察していきます。

対岸の家事
引用元:TBS

目次

1. 第6話のストーリーとテーマを読み解く

1-1. あらすじ|“働かない”って、そんなにダメなこと?

対岸の家事 第6話 あらすじ・ネタバレ・感想

冒頭、志穂と中谷は霞が関の厚労省を訪れます。目的は「仕事カムバックプロジェクト」のロールモデルとして志穂のヒアリングを行うこと。志穂は、復職しない理由をこう語ります。

「私は専業主婦でいたいと思って、そうしています」

このまっすぐな答えに対して、プロジェクト担当の瀬川(中谷の同僚)は「もったいないな」と返し、

「せっかく手に職をお持ちなのに、それをぜひ社会のために生かすべきではないかと思いまして」

と発言。志穂の選択は、社会から“理解しがたい”とされてしまうのです。

その後、雨の中でふと雨宿りした志穂が立ち寄ったのは、偶然にも美容室。店内で耳にした「カムバックかぁ…」という一言が、志穂の中で再び“働く”ことへの葛藤を生み出します。

1-2. 志穂、中谷、玲子…3人が直面した「働く/働かない」の境界線

一方、玲子は志穂に届いた怪しい手紙の存在を気にかけつつも、本人には見せず、志穂が郵便受けからそれを手にした瞬間、「お茶でも」と自然に声をかけ、さりげなく目をそらせようとします。開封してみると、今回は誹謗文ではなくただの広告チラシ。しかし、手紙のことが気にならないわけではありません。

ドラマの最終局面、中谷はSNSで妻・樹里に手を回す男性の姿を目撃、玲子は夫・量平から「鹿児島への転勤が決まった」と告げられる。

「働く」ことで得る安定、「働かない」ことへの罪悪感。3人それぞれの立場で、社会と家庭のはざまで揺れる様子が描かれます。

1-3. 虎郎の職場で語られた“専業主婦”のイメージ

居酒屋のアルバイトの石原和香が放ったひと言が波紋を呼びます。

「店長の奥さん、なんで専業主婦なんですか?」

“なぜ働かないのか”という問いは、時に無意識の偏見をはらんでいます。虎郎はこれに対して怒りを覚えるも、その根底には志穂への尊敬と自信のなさが交錯しています。

このシーンは、働いている/いないでは測れない“見えない努力”を代弁するような場面でした。

2. 印象的なセリフとその背景

2-1. 「もったいないな」──志穂が専業主婦でいる理由とは?

「私は専業主婦でいたいと思って、そうしています」

志穂のこのセリフは、自己選択の肯定であると同時に、“選んだからには責任を持つ”という強さの表れでもあります。それに対し、瀬川の「もったいないな」というひと言は、無意識の上から目線としてSNSでも波紋を呼びました。

2-2. 「国は専業主婦を“無職”扱いしているんです」

この言葉は、中谷の発言。専業主婦という生き方が“労働”としてカウントされていない現実を突きつけます。この制度的事実が、志穂にとっては“存在を否定されている”ような苦しさに繋がっているのです。

2-3. 「いつ何があるかわからないから」──坂上さんの一言が刺さる理由

坂上さんが志穂に父親と向き合うことを勧める中で放ったこの言葉。「娘に会えずに死んでしまったら後悔する」と語る坂上さんの背中には、自分自身が母として残した後悔がありました。その思いが志穂にも伝わり、父との再会への小さなきっかけとなっていきます。

3. 志穂と父の“再接近”と坂上さんの言葉

3-1. フラッシュバックでよみがえる志穂の過去

第6話では、志穂の過去が再びフラッシュバックとして描かれます。美容室の窓から雨を見つめる彼女の脳裏に、かつて自分を“家から追い出した”父の言葉が蘇るのです。この回想は、志穂がなぜ「働かないこと」を選んできたのか、そしてそれが自分にとってどういう意味を持っているのかを再考させる契機となります。

さらに、マンション前に佇む父の姿が再び描かれます。志穂自身はその存在にはまだ気づいておらず、父の行動だけが静かに描かれるこの場面は、今後の再会への緊張感と期待を高める伏線として機能しています。

3-2. 「いつ何があるかわからないから」──坂上さんの一言が刺さる理由(31:30)

坂上さんの家を訪れた志穂といちご。坂上さんは娘との思い出を語る中で、「会えるうちに会っておかないと、絶対に後悔する」と言います。

「いつ何があるかわからないから」

というその一言には、母としての後悔と未練がにじんでいます。このセリフは、志穂の心にも深く刺さり、父に会うことへの恐れと希望が交錯する描写に繋がっていきます。

坂上さんが「子どもを持つと、いろんな後悔が積もる。でも、まだ間に合うと思う」と志穂に語りかけたシーンは、視聴者にも“家族との向き合い方”を考えさせる感動的な名場面となりました。

4. 第6話の伏線と考察ポイントまとめ

4-1. 石原和香の発言は伏線?虎郎との関係が波紋を呼ぶ

虎郎の居酒屋で働く石原和香の存在が、微妙な緊張感を生んでいます。志穂に対して陰口を叩いていたという描写は、視聴者の間で「もしかして怪文書の犯人?」と疑念を生む展開に。現段階では直接的な関係性は描かれていないものの、志穂と虎郎の関係に何らかの影響を与える可能性は否定できません。

4-2. 坂上さんの“醤油買いすぎ”描写に見る認知症の兆候

第6話では坂上さんが醤油を大量に買い込んでいる描写があり、自身でも気づいていながら「同じものばかり買って…」と自信で呆れる場面があります。これは軽度の認知症の兆候ではないかとSNSでも注目されており、今後の展開で坂上さん自身の問題が浮上してくる可能性もありそうです。

4-3. 中谷の妻・樹里の“手を回す男”は誰?

中谷がSNSで偶然見かけた、妻・樹里の腰にそっと手を回す男性の存在。中谷は特に言及しませんが、その視線は明らかに動揺しており、家庭内に新たな火種が生まれそうな予感を感じさせます。この“無言の違和感”が今後どう展開するのか注目です。

4-4. 玲子の夫がまさかの鹿児島転勤──家庭崩壊の前触れ?

夫・量平から突然「鹿児島への転勤が決まった」と告げられた玲子。共働きで家庭と仕事を両立してきた彼女にとって、単身赴任か家族での移動か、選択を迫られる状況です。今後の玲子のキャリアや家庭方針に大きな影響を及ぼす転機になりそうです。

5. SNSの反応と視聴者の声

5-1. 「専業主婦は無職扱い」発言に怒りと共感が集中

中谷が語った「国は専業主婦を無職扱いしているんです」という発言は、SNS上で大きな反響を呼びました。「事実だけど刺さる」「専業主婦を選んだ人に失礼」といった声が飛び交い、多くの視聴者が“働かない=評価されない”という現実に違和感を抱いたようです。

「“無職”って言葉、社会が決めたカテゴリであって、価値の問題じゃないよね」

「働いてないって、誰のために?って突きつけられるのしんどい」

5-2. 志穂と父の関係に“泣いた”という声も多数

坂上さんの一言「いつ何があるかわからないから」が志穂の心に刺さり、父への感情が揺れる描写にも多くの視聴者が共感。

「坂上さんの“まだ間に合う”って言葉、親がいるうちに聞けてよかった」

「自分も親とちゃんと向き合えてるかなって考えさせられた」

また、マンション前で志穂の父が再び現れるシーンには「怖いけど切ない」「あの背中の演技に泣いた」という声も。過去のトラウマとどう向き合うか、志穂の成長にも注目が集まっています。

6. キャスト・登場人物の変化と注目点

6-1. 志穂の“働かない”選択が抱える矛盾と強さ

専業主婦でいるという選択は、楽をしているという印象を持たれがちですが、第6話で描かれた志穂の姿は、その認識を大きく揺るがすものでした。彼女は「働かない」のではなく、「働かないことを選んでいる」ことを明確に言語化します。そこには、自分の生き方に対する誇りと、それを社会に理解されないもどかしさが同居しています。

また、彼女が抱える「評価されないこと」への葛藤は、多くの視聴者の共感を呼び、「見えない努力」に光を当てる象徴的な存在として物語を支えています。

6-2. 中谷・玲子・虎郎…揺れ動くパートナーたちの背景

中谷は、自身の合理主義と現実とのギャップに直面し始めています。特に、妻・樹里に親しげに接する男性の姿を見たあとの中谷の表情には、これまでにない感情の揺らぎが感じられました。

玲子は、夫の突然の転勤という知らせに直面し、「家族」と「仕事」のはざまで再び難しい選択を迫られています。一見クールに見える彼女もまた、決して迷わないわけではないということが丁寧に描かれました。

虎郎は、アルバイトからの無神経な発言をきっかけに、自分自身がどこまで家庭を理解していたのかを見つめ直すようになります。石原との関係も含めて、彼の内面にこれから変化が訪れる兆しが見えています。

7. 次回予告と今後の展開予想

7-1. 志穂は父と向き合えるのか?

これまで距離を置き続けてきた父との関係に、いよいよ決着がつく予感が漂っています。坂上さんの「今会わないと、きっと後悔する」という言葉に背中を押された志穂は、徐々に父へのわだかまりと向き合い始めました。次回では、志穂が自らの意思で父と再会するのか、あるいは予期せぬ再会が訪れるのか、そのタイミングと心の動きが注目ポイントです。

父がマンション前に何度も姿を見せていることからも、何か重大な話を伝えようとしていることが示唆されており、志穂の過去──家を出た理由や家族との確執──が明かされる可能性も高まっています。

7-2. 玲子家の危機、中谷家の不穏…それぞれの家庭の行方

玲子の家庭には夫の鹿児島転勤という大きな転機が訪れています。共働きでキャリアを築いてきた玲子が、遠距離婚か家族移動かの決断を迫られ、「母として」「妻として」どのような選択をするのかに注目が集まります。

また中谷の妻・樹里と謎の男性の距離感にも、視聴者の不安が募っています。中谷が言葉にしなかった動揺を次回以降にどう処理していくのか、夫婦の信頼関係や中谷自身の価値観が試される展開が予想されます。

一方で、坂上さんの記憶の不安や、虎郎の周囲に漂う女性関係のもつれも含め、次回はさまざまな家庭の「揺れ」が一気に噴出する波乱の幕開けになりそうです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次