対岸の家事 第7話|志穂と坂上さんの関係に涙…そして“もうひとりの母”登場

「誰かを想うって、どこまで踏み込んでいいんだろう──」

第7話では、坂上さんの“認知症の進行”と、それを見守る志穂と娘・里美の関係性が大きく動き出します。

「口を挟まないでください」「なんでいるんですか」──他人である志穂に向けられた拒絶の言葉。それでも引かない志穂の“理由”とは何か?

そして、アジサイの記憶。育児ノイローゼに悩んだあの頃に救ってくれた坂上さんとのつながりが、明かされていきます。

この記事では、『対岸の家事 第7話』のあらすじ・印象的なセリフ(時間付き)・伏線・SNSの反応・今後の展開までを、徹底的に読み解いていきます。

対岸の家事
引用元:TBS

目次

1. 第7話の物語を読み解く

1-1. あらすじ|“誰かを想う”ことの境界線

物語は、苺が楽しげに歌を口ずさむ平和な日常から始まります。

一方で、志穂は坂上さんの認知症が進行しているのではと心配を募らせています。買いすぎた醤油、焦がした鍋、万引き騒動──小さな異変が積み重なり、坂上さんの娘・里美にも不安が伝わります。

「今後はうちに来るのはご遠慮いただきたいです」

里美が志穂に向けて発したこのセリフ(17:30頃)は、家族を守りたいという切実な想いの現れでありながら、視聴者にとっては“志穂の存在が否定される”瞬間でもありました。

1-2. 認知症のリアル──坂上さんと娘・里美の葛藤

坂上さんは次第に現実と記憶の区別が曖昧になり、思い出に縋るようにアジサイを見つめます(36:00頃)。

その姿に心を動かされたのは、かつて彼女に反発していた娘・里美でした。

「味噌汁、こんな味だったよね…」

久しぶりに親子で並んで食卓に立つシーンは、記憶の中の「母の味」が今も繋がっていることを感じさせます(39:30頃)。

1-3. 志穂が坂上さんにこだわる本当の理由とは?

終盤、志穂はアジサイの前にたたずむ坂上さんを見つけ、声をかけます。そして明かされたのは、過去──育児ノイローゼで限界だった志穂が、坂上さんの言葉に救われた経験でした。

坂上さんが眠っている間、志穂は娘・里美に対し、ここまで関わる理由を静かに語ります(43:40頃)。

この言葉には、かつて育児ノイローゼで限界だったとき、坂上さんの何気ない言葉に救われた経験が込められています。志穂の行動は、ただの“親切”ではなく、過去に受け取った優しさへの恩返しであり、今度は自分が誰かを支えたいという強い意志の表れでした。

2. 印象的なセリフとその背景(時間付き)

2-1. 「なんで、いるんですかぁ?」(17:28)

坂上さんの娘・里美が、志穂に向かって放ったこの一言は、視聴者の胸を刺す強烈なセリフでした。他人が土足で家族に踏み込んできたように感じた娘の怒りと混乱が滲み出ています。

一方で、志穂にとっては純粋な“想い”が否定された瞬間でもあり、表情が凍るような演技が印象的でした。

2-2. 「家族の問題ですから、口を挟まないでください」(17:35)

冷静な口調で放たれたこのセリフは、「他人は踏み込むな」という強い意思の現れです。しかし、どこかに“助けを求めたい気持ち”が見え隠れしており、視聴者の間でも「責められない」「切ない」との声が多く聞かれました。

2-3. 「味噌汁、こんな味だったよね…」(39:33)

記憶の中の“母の味”を思い出すように、里美がぽつりとつぶやいたこの一言は、親子の距離がほんの少しだけ縮まった象徴的な瞬間でした。認知症で忘れゆく記憶と、心の奥に残る温かさが交錯する感動的なシーンです。

2-4. 志穂が語った“ここまで関わる理由”(43:40)

このセリフは実際には里美のものではなく、坂上さんが眠っている間に志穂が里美に語った内容の一部です。志穂は、自身が育児ノイローゼで限界だったときに坂上さんから受けた温かい言葉に救われたことを明かします。そのときの恩を忘れられず、今こうして坂上さんを見守っているのだと、静かに、しかし力強く語るシーンでした。

志穂の行動は、単なる“親切なご近所さん”ではなく、過去の“恩返し”でもあり、かつて自分が与えられたやさしさを、今誰かに返しているのだと視聴者に伝わります。

志穂のこのセリフには、これまで言葉にしてこなかった思いが凝縮されています。過去に坂上さんに救われた経験、それに報いたいという気持ち──「なぜ他人がここまで」と言われ続けた理由を、ようやく明かす瞬間でした。

3. 登場人物たちの選択と変化

3-1. 玲子の決断──夫の転勤と“専業主婦になる覚悟”

夫・量平の鹿児島転勤が決まったことで、玲子の人生にも転機が訪れます。これまで仕事と家庭を両立させてきた彼女ですが、第7話では「夫についていく」と決断し、自ら「専業主婦になる」と中谷に伝えます(45:10頃)。

玲子の決断は、「家庭を選んだ」ことでも「仕事を諦めた」ことでもなく、「今の自分にとって何が大切か」を見極めた選択。キャリアウーマンという一面だけでは語れない、母としての葛藤と覚悟が詰まった場面でした。

3-2. 中谷の苦悩──育児・不倫疑惑・夜泣きのストレス

中谷はSNSで、妻・樹里の写真に映る“手を回す男性”の姿を目にし、心がざわつきます(26:40頃)。また、娘・佳恋の夜泣きも重なり、育児疲れと家庭不安のダブルパンチに見舞われます。

公園で志穂と会ったとき、中谷は「頭が痛い」と呟き、彼の中で抑え込まれてきたストレスが滲み出ていました(41:20頃)。合理的で理屈っぽい彼の“弱さ”が初めて見えた場面です。

4. 第7話の伏線と考察

4-1. 投函され続ける手紙──差出人の女性の正体は?

第7話でも、志穂のもとに再び怪文書が届きます。玲子の子どもがポストから受け取り、それを玲子が志穂に手渡す流れは既視感があり、繰り返される不気味さが印象的です。

そして今回は、手紙を投函する“女性”の姿がこれまでよりも明確に描かれました(46:40頃)。表情こそ映らないものの、女性の髪型・服装・仕草が前回までと一致しており、「同一人物」であることが強調されているように見えます。SNSでも「誰?」「そろそろ正体が明かされるのでは?」という考察が相次いでおり、今後の展開における重要なキーパーソンになることは間違いなさそうです。

4-2. SNSで樹里の写真を見る中谷…“夫婦関係の揺らぎ”

中谷がスマートフォンで見ていたのは、妻・樹里と親しげな男性の写るSNSの投稿(26:40頃)。直接的なやりとりが描かれたわけではないものの、“何かが崩れ始めている”ことを暗示するような演出でした。

このシーンは、中谷が理屈では処理しきれない感情に直面しつつあることを表しており、夫婦間の信頼や距離感が今後のエピソードで焦点になる可能性があります。

4-3. 坂上さんの“火の不始末”と記憶の迷い

坂上さんが鍋を焦がす、買い物の記憶が曖昧になる、予防接種の予定を忘れていた──こうした細かい描写が続いた今話。中でも鍋の焦げ付きやコンロの火をつけっぱなしにしていた描写(35:20頃)は、認知症のリアルな症状として視聴者に強く訴えかけました。

坂上さんの表情や行動が“無意識”のまま進んでしまう様子は、本人だけでなく周囲の人々──特に娘の里美──にとっても大きな不安の種です。認知症をドラマ的誇張なく、丁寧に描いている点も今回の見どころでした。

5. SNSの反応と考察

5-1. 「認知症の描写がリアルすぎて泣いた」

SNSでは坂上さんの認知症描写が「リアルすぎる」と話題になりました。鍋の焦がしや万引き騒動、予防接種の予定忘れといった細かい描写に、介護や家族を支える経験のある視聴者から「うちの親も同じだった」「まさに今の私の状況」と共感の声が多数上がっています。

「あの味噌汁のシーン、本当に泣いた」 「一緒に暮らすってこういうことなんだよね」

5-2. 「志穂の優しさは押しつけ?それとも覚悟?」

志穂の行動をどう見るかは、SNS上でも賛否が分かれました。里美に「家族の問題」と突き放されながらも引かずに関わる姿に対し、「素晴らしい優しさ」「でもちょっと行きすぎじゃ?」といった議論が巻き起こっています。

「他人でもここまでできるの凄い」 「私だったら家族に頼らないと限界…」

志穂の“覚悟のやさしさ”に触発され、自身の家族との向き合い方を見つめ直したという声もありました。

5-3. 「あの女性、ついに顔が出た…?」

怪文書を投函していた女性の姿が、第7話でついに明確に映るようになりました。画面には後ろ姿が映し出され、ポストに手紙を入れる様子が長めに描写されます。

この“怪文書の女性”について、TBS公式発表や報道によって、シングルマザー・白山はるかであることが明らかになっています。演じているのは俳優・織田梨沙さん。

彼女は第4話のラストにも登場しており、詩穂・虎郎・苺の家族3人が手をつないで歩いている場面を陰から見つめていた人物でもあります。

白山はるかは、詩穂とは直接の面識はないものの、“育児”や“働くこと・働かないこと”に対して強い価値観を持っている人物として描かれているようです。

手紙に書かれていた「あなたのような専業主婦はお荷物です」という一文は、まるで白山自身の“社会や制度への怒り”“自分の生き方を否定されてきた経験”が投影されたような内容です。

SNSでも以下のような投稿が見られました:

「第4話のあの人だよね。あの時から張られてたのか…」 「あの目つき、ただの通行人じゃないと思ってた」 「手紙の内容とリンクする、“誰か”の叫びとして見えてきた」

白山が詩穂を一方的に敵視している理由はまだ明かされていませんが、今後の展開で「なぜそこまで強く否定するのか」が描かれていくと見られています。

この“もう一人の母”の存在が、志穂や中谷、玲子たちの家庭にどんな影響を及ぼしていくのか──その行方に注目です。

6. 第7話キャスト・登場人物解説

6-1. 坂上知美(演:田中美佐子)

坂上さんを演じた田中美佐子さんの繊細な演技が、今話の最大の見どころのひとつでした。認知症の進行に伴う記憶の揺れ、焦り、寂しさを微細な表情や動作で表現。とりわけ「味噌汁、こんな味だったよね…」というセリフに込められた感情は、視聴者の涙を誘いました。

6-2. 志穂・玲子・中谷──それぞれの“家庭と選択”

  • 志穂(多部未華子):他人である坂上さんへの深い関わりを「恩返し」として描き、その背景がようやく明かされました。
  • 玲子(江口のりこ):仕事を辞めて夫についていく決断をし、“専業主婦になる”という選択の重みが描かれました。
  • 中谷(ディーン・フジオカ):不倫疑惑と育児のストレスに揺れる姿が、人間味ある“疲れた父親像”として印象を残しました。

6-3. 子どもたちの成長が映す“家庭の鏡”

  • 苺(永井花奈):明るく無邪気な苺の存在が、志穂の“母としての信念”を支える存在として際立っています。
  • 佳恋(五十嵐美桜):中谷夫妻の家庭状況に直結する存在であり、今後の展開で“子どもが見ている世界”がどう影響するかにも注目が集まります。

7. 今後の展開予想と第8話への伏線

7-1. 志穂と坂上さんの関係はどうなる?

志穂の“恩返し”はひとつの形になったものの、坂上さんの認知症は確実に進行しています。里美が再び母と向き合い始めたことで、志穂の役割は一歩引いたものになるのか、それとも引き続き関わっていくのか──。

次回以降では、坂上さんが“家族に頼ること”をどう受け入れていくのかも注目されます。志穂と坂上さんの関係が、新しい段階に入る可能性があります。

7-2. 白山はるかと志穂、ついに対峙か?

投函され続ける怪文書、その背後にいた“白山はるか”が視覚的に明示された第7話。次回では、志穂との直接的な接触、あるいは過去の接点が描かれることが予想されます。

“シングルマザー”という立場で社会と向き合ってきた白山と、“専業主婦”として生きてきた志穂。対立の背景には、立場の違い以上の感情があるのではないでしょうか。

7-3. 中谷家・玲子家のバランスも揺れながら続く

夫の転勤で鹿児島へ向かう玲子、妻への疑念を抱えつつ育児に追われる中谷──第7話では家庭の崩壊は描かれなかったものの、それぞれが“揺れ”を抱えています。

次回以降でこの揺らぎがどう展開し、家庭という最小単位の“選択”にどのような形で現れていくのか。静かな緊張感が続いていきそうです。

まとめ|“家族じゃないからこそできること”に、心が動いた第7話

第7話では、他人だからこそ届く優しさと、家族だからこそ伝わらない痛みが交差しました。
志穂と坂上さん、坂上さんと里美、それぞれの“距離”と“記憶”が織りなすドラマは、認知症という社会的テーマに深く切り込みながらも、どこかやさしく、あたたかいものでした。

そしてついに明かされ始めた「怪文書の女性=白山はるか」という存在。
“働く母”と“働かない母”の対立が表面化する中で、次回は新たな波乱の幕開けとなる気配も──。

それでも、誰かの想いが誰かを救う。
そんな“家事の向こう側”を描いた一話でした。

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