【べらぼう41話】つよが蔦重の髪を結う感動シーン!「おっかさん」に涙が止まらない

NHK大河ドラマ「べらぼう」第41話が10月27日に放送され、視聴率8.2%を記録しました。今回は、高岡早紀演じるつよがメインとなる感動回。蔦重(横浜流星)との親子の絆が描かれる髪結いのシーンや、歌麿(染谷将太)の秘めた想いにつよが寄り添う場面など、心を揺さぶる名シーンが続出。SNSでは「おっかさん」「切ない」「神回」といった声が溢れ、多くの視聴者が涙したエピソードとなりました。

目次

べらぼう第41話 あらすじ

身上半減となった菅原屋(里見浩太朗)が引退を決意し、蔦重に華やかな江戸を見せてほしいと頼みます。蔦重と歌麿は「婦人相学十躰」の新たな売り出し方として、雲母摺(きらずり)を提案。一方、ていは女子向けの書物企画を考案し、和学者の加藤千影に協力を依頼します。つよは頭痛に悩まされながらも、歌麿の蔦重への想いに気づき、母のように寄り添います。そして蔦重の髪を結いながら、幼少期に彼を駿河屋に預けた本当の理由を打ち明けます。初めて「おっかさん」と呼んだ蔦重の姿に、視聴者の涙腺は崩壊。城中では定信が辞職願を提出し、政治的な駆け引きが展開されます。

つよの母心が炸裂!菅原屋の引退宣言から始まる感動の第41話

第41話は、里見浩太朗演じる菅原屋(須原屋)が身上半減になったことから幕を開けます。蔦重が理由を尋ねると、菅原屋は出版した書物が原因で処罰を受けたことを明かします。

「書を持って世を耕す」

菅原屋のこの言葉は、平賀源内風の表現で出版人としての矜持を示すものでした。身上半減という厳しい処分を受けながらも、その信念は揺るぎません。しかし、菅原屋はこれを機に引退を決意します。

「死ぬ前に浮かれて華やいた江戸を見たいんだ」

出版人としての人生を全うしてきた菅原屋の、最後の願い。この切実な頼みに、蔦重は気合いを入れて応えることを決意します。ベテラン俳優・里見浩太朗の引退シーンということもあり、SNSでは「寂しすぎる」「もう出ないの…?」という声が殺到。実際のクランクアップ報告も相まって、視聴者の感傷を誘いました。

蔦重はていに書物の案を出すよう依頼しますが、ていは

「無理です、無理です」

と連呼して断ります。しかし蔦重は

「瑣吉先生には大物になると見込んでいる」

と励まします。この時、つよが頭を抑える仕草が映し出され、彼女の体調不良が気になる描写がありました。


きらずりの提案と歌麿の性的指向をめぐる騒動

復活した歌麿と蔦重は、「婦人相学十躰」の新たな売り出し方を考えていました。そこで蔦重が提案したのが「きらずり(雲母摺)」です。

「周りを切るもの、周りがキラキラすりゃ、この淡い色目が面白くなりませんかね」

蔦重のこのアイデアに、職人は

「錦絵できらずりなんて聞いたことない」

と驚きます。しかし蔦重は

「誰も見たことがないものになる」

と自信満々。贅沢な気分を演出しつつ、金銀ほど値も張らない雲母を使うという、商売人としての計算も働いています。

「江戸がひっくり返るほどのバカ売れ狙うからよ」

蔦重のこの言葉に、歌麿も感心した様子。二人の絆が深まる瞬間でしたが、そこに瑣吉が割って入ってきます。

瑣吉は歌麿の顔を触ろうとしながら、

「やはりそうだと思うのだがなぁ~ おぬし、難色ではないのか?もしくは両刀?」

と問いかけます。すると、つよがいきなり瑣吉の頭を叩きます。

歌麿は冷静に答えます。

「俺は男も女も好きさ。そもそも男か女かで人を分けたりしないんだよ。好きな人とそれ以外で分けてるもんでさ。好きな人は男のこともありゃ女のこともある」

この台詞は、歌麿の人間観を端的に表すもの。瑣吉が珍しく真面目に考え込む様子が描かれました。現代的なセクシュアリティの概念を江戸時代の文脈で描いた、脚本家・森下佳子氏の筆致が光ります。

しかし、つよは瑣吉を追い出すよう蔦重に言います。

「歌が平気でいるように見えるのかい?」

つよの鋭い観察眼。彼女は歌麿の本当の気持ちに気づいていたのです。そしてこの時も、つよは頭を痛がり、その場を去ります。心配するていの表情を見て、蔦重は医者を呼ぶことを提案します。


ていの才覚と女子向け書物企画の誕生

場面は変わり、ていが書物の案を蔦重に見せにきます。蔦重はていが描いた内容を読み込み、その才能に感心します。

二人は和学者の加藤千影に挨拶に向かいます。加藤千影は田沼派として知られる人物で、和歌の名手、書家としても高名な存在でした。

「一流の美しい書物の手本を、女子に」

蔦重の企画は革新的でした。

「美しい書は眺めるだけで楽しい」

という彼の言葉には、女性の知的好奇心を尊重する姿勢が表れています。

「本当は、学問を成したい女子は、あまたおるのではないかと考えました。けど、書物ってのはどうも女子には入りにくい。せっかくうちが書物をやるんです。女子の客を取りに行くってな、悪くないと思いまして」

江戸時代において、女性の教育機会は限られていました。しかし蔦重は、潜在的なニーズを見抜き、新たな市場を開拓しようとします。この先見性こそが、蔦屋重三郎を歴史に名を残す版元にした理由でしょう。

加藤千影との打ち合わせを終え、ていは出来上がった錦絵を回して眺めます。

「背景は黒、文字は白で」

ていの提案は的確で、蔦重も「よく思いつく」と感心します。ていと蔦重のクリエイティブな協働関係が、この回でも描かれていました。


歌麿の「抜け殻」に込められた切ない想い

物語の中で最も心を打つシーンの一つが、歌麿とつよの対話です。

つよは歌麿に

「こないだ悪かったね。瑣吉がおかしなこと言い出して」

と謝ります。歌麿は

「なかなかうまく返しただろ」

と答えますが、つよは鋭く切り込みます。

「旦那様は何1つ気づかないほどにね。このままじゃ、あの子は一生これっぽっちもあんたの気持ちに気づかないよ。あんたはそれでいいのかい?」

つよは歌麿の蔦重への想いを完全に見抜いていました。母のような優しさで、歌麿の心に寄り添います。

歌麿は静かに答えます。

「気づかれたところで、蔦重が同じ気持ちのわけもないし、仕事もやりにくくなるだけだし」

そして、歌麿は自分の本心を語ります。

「俺の今の望みは、きれいな抜け殻だけが残ることさ。セミはどんな気持ちだったか分かんないけど、抜け殻だけはずらずら残ってて、それはとびきりきれいだったり、面白かったりして、誰かの心を癒やす。2人でいい抜け殻を残せるなら、俺は今それだけでいいんだ」

この台詞の後、歌麿は少しだけ涙ぐみます。染谷将太の繊細な演技が光る瞬間でした。「抜け殻」という比喩は、自分の作品だけを後世に残したいという芸術家の願いであり、同時に報われない恋心を受け入れた歌麿の成熟を示しています。

つよは歌麿に水を入れながら、意外なことを言います。

「あんたはあの子の義理の弟。だったらあんたも私の息子さ。」

「おっかさん」

歌麿が初めてつよをこう呼びます。血の繋がりを超えた、心の家族としての絆が生まれた瞬間でした。

SNSでは「切ない切ない切ない」「印象派の画のような美しい瞬間」「横顔が悲しくて愛しい」といった声が相次ぎました。歌麿の秘めた恋心と、つよの母心が交錯する、美しくも切ないシーンとして、多くの視聴者の心に刻まれました。


神回決定!つよが蔦重の髪を結う感動の親子シーン

第41話のクライマックスは、つよが蔦重の髪を結うシーンです。

ていと蔦重が加藤千影との打ち合わせを終え、つよがやってきます。

「髪の毛を結いなおすと言う」

つよは蔦重に、初めて髪を結ってあげると申し出ます。蔦重の顔だけを映しながら、つよとの会話が進む演出が秀逸でした。横浜流星の表情演技が、このシーンの深みを増しています。

つよは、蔦重の幼少期の話を始めます。

「あんたのお父っつぁんはさ、ちょいと間抜けなとこがあって、博打で太刀の悪い借金作っちまったんだ、このままじゃまずいってんで。江戸から逃げようということになってさ」

蔦重の両親は借金から逃れるため、江戸を離れることになりました。しかし、逃げた先でどんな暮らしになるか分からない。そこで、蔦重を吉原の駿河屋に引き取ってもらうよう頼み込んだのです。

「でも、借金取り立ては、あんためがけて、吉原まで来ないとも限らない。口が裂けても、あれが親だなんて言いたくないように、お父ちゃんも色に狂って、私も色に狂ったってことにして」

つよが蔦重を「捨てた」というのは表向きの話。実際は、蔦重を守るための苦渋の決断だったのです。

蔦重は

「どんな話だと思ってたんだい?」

と聞かれ、

「俺は工藤様の隠し子で、2人は隠密でとか、桃太郎だったんじゃないかとか」

と答えます。この台詞に、つよは

「こんなしょぼくれた話して悪かったね」

と苦笑しますが、蔦重は言います。

「いや。俺が考えてたよりよほどいい」

両親に捨てられたのではなく、守られていた。その真実を知った蔦重の安堵が伝わってきます。

つよは髪を結いながら、昔のことを思い出します。

「カラマル」

このひと言に、つよの複雑な感情が込められています。そして、つよは蔦重に語りかけます。

「あんたは、でも、なんでそんなに強いかって言ったら、それは!やっぱり!私が捨てたせいでさ!あんたは強くならなきゃ、生きていけなかったんだ。前を向け、暇があったら、人様を笑わせることを考えろって。それでここまでやってきて、あんたは立派だよ」

つよの言葉には、母としての誇りと、同時に息子に辛い思いをさせてしまった後悔が混ざっています。蔦重が今の強さを持つに至った背景が、ここで明かされました。

つよは最後に言います。

「大抵の人は、口では平気だって言っても、そこんとこ、もうちょっと気付けて、ありがたく思えるようになったら」

そして蔦重は初めて、つよを「おっかさん」と呼びます。

「おっかさん」

この一言に、視聴者の涙腺は崩壊しました。つよは顔をあげて、

「頼んだよ、重三郎」

と呼びかけます。名前で呼ぶこの瞬間が、親子の絆を象徴していました。

SNSでは「べらぼう第41話観ました おつよさん回でしたね〜、おつよさんが蔦重の髪を結うシーン良かった…蔦重の顔だけうつしておつよさんと話しながら蔦重が色んな表情見せてるところ」「高岡早紀の母愛が神回を生む」といった絶賛の声が溢れました。

つよが自分の死期を感じ取ったかのような描写も相まって、この別れのシーンは多くの視聴者の心に深く刻まれました。


人相見で大繁盛!蔦屋の宣伝戦略と歌麿の名入れサービス

蔦重の商才が遺憾なく発揮されるシーンも描かれました。市中で人相見(占い師)が大流行していることに目をつけた蔦重は、評判の人相見を店に呼び、客を集める戦略を立てます。

「旦那様が頼み込んで、評判の人数(人相見)を呼んできたので、そうすれば、おのずと店先に列ができる。並んでるのは、そもそも錦絵に興味がある連中」

人相見を目当てに来た客が、自然と錦絵にも興味を持つという仕掛けです。現代のマーケティングにも通じる発想と言えるでしょう。

さらに蔦重は、歌麿に客への名入れサービスをさせます。

「北川歌丸先生がいらっしゃいました。錦絵を求めくださった皆様に、直筆で名入れしてくださるそうですよ」

歌麿は

「それしかできませんからね」

と謙遜しますが、これこそが蔦重の狙い。作者との直接的な接点を作ることで、顧客体験の価値を高める戦略です。

「俺にできんのは、作っていただいた品を目いっぱい広めることだけ。そこは十二分に払わせてもらいますので」

蔦重のこの言葉には、クリエイターへの敬意が込められています。歌麿も

「じゃあ、ありがとう」

と素直に受け入れ、二人の信頼関係が改めて示されました。

蔦重は続けて、新たな企画を提案します。

「もう1つ、そろいもんを始めるってのはありやなしや。水茶屋、あちこちに評判の娘がいて、その娘たちの絵は、間違いなく売れる」

これが後に大ヒットする「婦人相学十躰」シリーズに繋がっていきます。娘たちを描けばその店は大繁盛し、吉原も活気づく。蔦重の企画は、単なる商売ではなく、江戸の町全体を盛り上げる仕掛けでもありました。


定信の辞職願と政治的駆け引き

一方、城中では松平定信(井上祐貴)による政治的な動きが描かれます。

家斉の嫡男・竹千代が誕生し、祝いの場が設けられました。大名たちが我先にと駆けつけ、祝いの品を送る中、定信は一橋治済(生田斗真)に挨拶に向かいます。

「お世継ぎのご誕生まこと、こちらが、私よりのお祝いの品にございます」

定信が差し出したのは、辞職願でした。

「辞職願いにございます」

将軍補佐と奥勤め、勝手掛の辞職を願い出る定信。しかし、これは表向きの話。実際には、大奥への関与を続けたいという定信の策略でした。

御三家の一人と結託し、老中としてのお勤めは外すが、将軍補佐として大奥に関わり続けるという条件を引き出します。

「そなたのみが将軍補佐として、ただ1人奥に関われるということか」

一橋治済もこの策略を見抜いていました。定信の執念と政治的手腕が光るシーンです。

しかし、朝廷が幕府に断りなく、光格天皇の父・祐仁親王に太上天皇の尊号を送ろうとする動きが発覚します。これが「尊号一件」と呼ばれる事件で、定信はこれを阻止すべく動き始めます。

定信の孤立が深まる中、一橋治済は民衆に変装して占い師のもとを訪れ、ニヤケル表情を見せます。政治の世界の複雑な駆け引きが、庶民の活気と対比的に描かれました。


源氏物語の書物完成と尾張への旅立ち

ほどなくして、加藤千影による源氏物語の文を抜粋した書の本が完成します。蔦重はこれを手に、尾張の書物問屋・永楽屋に交渉に向かうことになりました。

出発前、つよは再び蔦重の髪を結います。

尾張への旅は、蔦重にとって重要な商談の場。しかし、この何気ない会話が、つよとの最後の時間になるかもしれないという予感を漂わせます。

蔦重は「おっかさん」とつよを呼び、つよも「重三郎」と応えます。親子としての絆を確認し合い、蔦重は尾張へと旅立ちました。

完成した錦絵は、ろうそくに照らされてさらに美しく輝きます。きらずりの効果が存分に発揮され、歌麿も驚きの表情を見せました。

錦絵は大評判となり、蔦屋重三郎の名は江戸中に知れ渡っていきます。


【まとめ】今回の見どころと伏線

第41話は、家族の絆と秘められた想いが交錯する、涙なしには見られない神回でした。以下、今回の見どころと今後の伏線を整理します。

  • つよと蔦重の親子再会シーン:髪を結いながら幼少期の真実が明かされ、初めて「おっかさん」と呼ぶ蔦重。高岡早紀と横浜流星の表情演技が光る、第41話最大の感動シーン
  • 歌麿の「抜け殻」の比喩:蔦重への報われない恋心を受け入れ、作品だけを残したいという芸術家としての成熟。染谷将太の繊細な演技が視聴者の心を打った
  • つよの頭痛と死亡フラグ:何度も頭を抑えるつよの描写。つよの今後が心配される展開
  • きらずり(雲母摺)の革新性:誰も見たことがない技法で、江戸中をあっと言わせる蔦重と歌麿の挑戦。錦絵の新時代を切り開く
  • ていの才覚と女子向け書物企画:女性の知的好奇心を尊重した革新的な企画。ていと蔦重のクリエイティブな協働関係が今後も注目される
  • 定信の政治的孤立と尊号一件:朝廷との対立が深まり、定信の立場が危うくなる。一橋治済との駆け引きも激化し、政治の世界の暗雲が立ち込める

次回第42話では、ていの懐妊という喜ばしいニュースの一方で、つよの病状や歌麿と蔦重の関係に変化が訪れる予感。「蔦重とは終わりにします」という予告の台詞が、視聴者の不安を煽っています。歴史の大きな転換点に差し掛かる蔦重たちの運命から、目が離せません。

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