2025年12月8日放送の連続テレビ小説「ばけばけ」第51話(第11週「ガンバレ、オジョウサマ。」)では、ヘブン先生(トミー・バストウ)にとって初めての日本のお正月が描かれました。トキ(髙石あかり)に教わった新年の挨拶を披露するほほえましいシーンから一転、花田旅館での新年会でヘブン先生が放った「ツギ、フユ、ワタシ、マツエ、イナイ」という衝撃の一言が、祝いの席を凍りつかせます。日本滞在記の「ラストピース」を見つけたいと語るヘブン先生の言葉の裏に隠された真意とは?そして、おリヨ(北香那)が宣言した「私が繋ぎ止めてみせる」の真意とは?別れの予感が漂い始めた松江の人々の関係性が、大きく動き出す回となりました。
「ばけばけ」第11週第51話のあらすじ
新年を迎えた松江。トキはヘブンに新年の挨拶を教え、錦織(吉沢亮)の前で披露させます。ヘブンは今年の抱負として、日本滞在記を完成させるための「ラストピース」を見つけたいと語ります。その後、花田旅館で松野家と花田家が集まる新年会が開かれ、ヘブンも羽織袴姿で参加。平太(生瀬勝久)に乾杯の音頭を頼まれたヘブンは、「ツギ、フユ、ワタシ、マツエ、イナイ」と宣言し、場を驚かせます。一方、ヘブン宅を訪れたおリヨは、ヘブン先生が松江を去ることを知りながらも「私が繋ぎ止めてみせる」と自信満々に宣言。暖炉を作れば良いと提案します。
初めてのお正月、ヘブン先生の新年挨拶に錦織も感激
ヘブン先生が正座で挨拶、トキと錦織の反応
新年を迎えた松江では、ヘブン先生にとって初めての日本のお正月が訪れました。冒頭、阿佐ヶ谷姉妹演じる蛇と蛙がいつものように会話を交わす中、トキがヘブン先生の身なりを整えてあげるシーンから物語は始まります。ナレーションが
「ヘブンさんにとって、初めてのお正月がやってきました」
と告げると、トキとヘブン先生が向かい合って座り、新年の挨拶の練習が始まりました。
トキが一言一言丁寧に教える中、ヘブン先生は真剣な表情で復唱していきます。
トキ:「新年」
ヘブン:「新年」
トキ:「あけまして」
ヘブン:「あけまして」
トキ:「おめでとうございます」
ヘブン:「おめでとうございます」
さらに続けて、
トキ:「本年も」
ヘブン:「本年も」
トキ:「よろしく」
ヘブン:「よろしく」
トキ:「お願いいたします」
ヘブン:「願います。いたします」
最後の部分で少し言い淀むヘブン先生でしたが、トキは「グッド」と褒めます。しかし、ヘブン先生は湯たんぽを手に取りながら
「しかしやっぱり寒い」
とこぼします。この「寒さ」への言及が、後の重要な伏線となっていくのです。
そこに錦織がやってきます。トキは何かソワソワしており、錦織も何かを察したように慌ててヘブン先生のいる居間の扉を開けます。するとそこには、正座をして新年の挨拶をするヘブン先生の姿が。
ヘブン:「新年、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い、願います」
この一生懸命な姿に、錦織も思わず
「素晴らしい!」
と声を上げます。ヘブン先生はトキに向かって「成功」と喜びを表現し、トキも「はい」と微笑みます。
錦織も対面に向かい合い、改めて新年の挨拶を交わします。そして錦織が提案したのが、お互いの呼び方を変えること。
錦織:「では、私も。新年あけましておめでとうございます。本年は世界を知る先生の広い知見を吸収いたしたく、より一層深いお付き合いができればと」
錦織は続けます。
錦織:「すいません。では、その第一歩として、学校以外ではヘブンさんと呼んでもよろしいでしょうか?」
そして英語で
「this year, may I call you “Heaven-san” outside of school?」
と確認すると、ヘブン先生は
「もちろん」
と快諾。錦織も
「Oh, I’m glad。ありがとうございます。本年もよろしくお願いします。ヘブンさん」
と嬉しそうに応えます。
二人は「ヘブンさん」「ニシコオリさん」と呼び合い、握手を交わします。この瞬間、二人の関係性がより親密なものへと変化したことが感じられる、温かなシーンでした。
「ラストピース」を探すヘブン先生の真意と錦織の懸念
「書き上がったらここにいる意味はなくなる」錦織の言葉
新年の挨拶を交わした後、錦織がヘブン先生に英語で尋ねます。
錦織:「So, Heaven-san。What are your hopes for the year?」
ヘブン先生は真剣な表情で答えます。
ヘブン:「Well, first I want to continue with my travel journal. I hope to find just one good topic. Once the last piece is in place, it will be complete」
錦織はトキに向かって通訳します。
「なるほど。今年はまず、日本滞在記を完成させたいので、良いテーマをあと一つ見つけたいそうだ」
トキも
「この頃、そればかり。あと一つ、あと一つと」
と相槌を打ちます。ヘブン先生も
「あと一つ。Last piece」
と繰り返します。
すると錦織が提案します。
「では、正月を。I mean, why not make New Year the last piece?」
ヘブン先生は驚いた様子で
「正月?」
と聞き返します。錦織は説明を続けます。
錦織:「For example, that kagamimochi is an offering to the deity of New Year」
この言葉を聞いたヘブン先生は、まるで雷に打たれたかのように
「Oh my god!」
と叫びます。トキも
「まさに」
と頷きます。
ヘブン先生は興奮気味に
「正月!面白い」
と言い、錦織が
「正月をラストピースにするか考えるそうだ」
と通訳します。
トキは嬉しそうに
「え!?ええですね!では、お二人ともそろそろ参りましょうか?」
と促し、三人は花田旅館へ向かうことになります。
しかし、ここで重要な会話が交わされます。トキが何気なく尋ねます。
トキ:「なんですが。どげんになるんですかね」
錦織:「何がというと?」
トキ:「だけんその、ん?えっ、えっと、ラスト、ラストピースで-」
錦織:「Last piece」
トキ:「ラストピースが見つかって、滞在記が書き上がったら」
錦織は少し間を置いてから、静かに答えます。
錦織:「うん。まあ、書き上がったら。ここにいる意味はなくなるだろうな」
この言葉に、トキは言葉を失います。ヘブン先生が松江を去る日が、確実に近づいていることを実感した瞬間でした。ヘブンは
「あー、寒い。地獄を」
とつぶやきます。この「寒さ」は、単なる気温の寒さだけでなく、別れの予感がもたらす心の寒さでもあったのかもしれません。
鏡餅が彩る新年会、羽織袴姿のヘブン先生が登場
松野家総出の新年会、ウメちゃんの出来上がった笑顔
場面は花田旅館へ。床の間には鏡餅と生け花が飾られ、正月らしい華やかな雰囲気が漂っています。松野家の面々が次々と挨拶に訪れます。
司之介(岡部たかし)は少し酔っ払った様子で新年の挨拶をかわします。
平太が
「おおー、松野家の皆さん、これはこれは。本年もどうぞよろしくお願いいたします」
と出迎えると、勘右衛門(小日向文世)が丁寧に返します。
勘右衛門:「こちらこそ。こげなおめでたい席に、一家揃ってお招きにあずかりまして。お嬢ば、孫がいつもお世話になっちょります。ありがとうございます」
フミは申し訳なさそうに
「いつも。すんません、もう朝からようけ飲んで。もうでき上がっちょりますけん」
と言い訳します。ツル(池谷のぶえ)は笑いながら
「ええですよ。うちの人もですけん」
と返します。
平太は豪快に
「正月ぐらいええかね。だども、一番酔っちょるのはあいつですけん」
と指さすと、そこにはウメ(野内まる)が出来上がった笑顔で登場します。フミ(池脇千鶴)も
「ああ、それなわけで、今日は愉快に!」
と明るく応じ、
「ありがとうございます。こげなおめでたい席に一家揃ってお招きにあずかり。私たちも今日ぐらいはいただきますかね」
と続けます。
そこへ、錦織、ヘブン、トキの三人が到着します。ヘブン先生は立派な羽織袴姿で登場し、一同から驚きと感嘆の声が上がります。
ヘブン:「あ、ああ。あ、あけましておめでとうございます」
フミは目を細めて
「おめでとうございます。立派な羽織袴だねえ」
と褒めます。ツルも
「きれいじゃないの。素敵です」
と続け、司之介や勘右衛門は
「あー、まあなかなか似合っちょるの。まあ、ペリーにしてはのう」
と茶目っ気たっぷりに言います。
錦織が
「皆さん素晴らしいだと」
と通訳すると、ヘブン先生は嬉しそうに
「あ、嬉しい!Oh, The Last Samurai!あ、あ、明けましておめでとうございます。本年もお願いします。お願いします」
と挨拶します。
勘右衛門は優しく
「うん、おめでとう」
と返し、二人の間に温かな空気が流れます。錦織も
「いつもお世話になっちょります」
と挨拶を交わします。
しかし、勘右衛門が
「しかし立派じゃの。羽織袴。これおときが着付けたんか?」
と尋ねると、トキは
「あ、はい。どうしても着たいおっしゃられて」
と答えます。
するとツヨが気づきます。
「だども、立派だけど、妙だない?」
司之介が
「あ、分かった!足じゃ!足を見てみい」
と指摘します。
勘右衛門が
「これこれ!なして靴なんかはいちょるの?」
と尋ねると、トキは説明します。
トキ:「本当はヘブン先生もあの草履を履きたかったんですが、何度履いても痛いとおっしゃられて」
司之介は納得した様子で
「ペリーに草履はむかんかったか?」
と言います。ヘブン先生は申し訳なさそうに
「every time you try, they hurt. Yes。残念。Sorry, sorry」
と謝ります。ヘブンが笑うと錦織も笑い、勘右衛門も笑いながら
「何がおかしいんじゃ」
と返し、場は和やかな雰囲気に包まれます。
衝撃の宣言「ツギ、フユ、ワタシ、マツエ、イナイ」
平太の気遣いと勘右衛門のおしゃく
宴が始まり、平太が立ち上がって挨拶を始めます。
平太:「はい。ではでは。本日はようお集まりくださいましてありがとうございます。えー、そんならヘブン先生」
ヘブン:「はい」
平太は真剣な表情で続けます。
平太:「年も改まったことだし、わしは今までのことは水に流し、先生と仲良うやりたい思っちょる。今日は正月はもちろんだが、先生の回帰祝いも歓迎ちょおるつもりだ。だけん、今日は先生に乾杯の音頭をお取りいただきたい」
周囲から「おお」という声が上がります。ヘブン先生は立ち上がり、感謝の言葉を述べます。
ヘブン:「ご主人。ありがとう」
平太:「うん」
ヘブン先生は少し緊張した表情から、ゆっくりと話し始めます。
ヘブン:「正月楽しい。素晴らしい。でも寒い。次冬、私?松江いない」
この言葉に、場の空気が一変します。誰もが固まったような表情を見せます。錦織が「うん?」と聞き返すと、ヘブン先生は続けます。
ヘブン:「よろしく。おめでとう」
一同も戸惑いながら
「おめでとうございます。」
と返します。
しかし平太は慌てて取り繕います。
「あ、いやいや。というのは冗談冗談!なあ、おトキちゃん」
トキも慌てて
「あ、そやそやそや。あの、家で、家で一生懸命練習したアメリカン冗談だけん」
とフォローします。
平太は改めて
「なら、冗談も飛び出したとこで、改めて先生、乾杯の一言を」
と促します。錦織も英語で
「Yes, again. Your toast, please」
と言います。
ヘブン先生は再度立ち上がり、今度は
「OK。松江、大好きだけん、よろしくおめでとうございます」
と挨拶します。
平太は
「やっぱし長用できんの。」
勘右衛門がヘブンに、
「ペリー、ペリー。」
と言い、乾杯が行われます。
しかし、トキと錦織の間で小声の会話が交わされます。
トキ:「やっぱり通りすがりなんですかね」
錦織:「通りすがり」
ヘブン先生は驚いた様子で
「Oh My God!本当に?」
と反応します。
このシーンでは、ヘブン先生の本音と、それを冗談として取り繕おうとする周囲の優しさが描かれています。しかし、誰もがその言葉の裏にある真実を感じ取っていたのです。勘右衛門がヘブン先生におしゃくをし、ヘブン先生も勘右衛門におしゃくを返す姿は、言葉を超えた交流を象徴しているかのようでした。
おリヨの決意「私が繋ぎ止めてみせる」暖炉計画の真相
おリヨの冷静な反応と暖炉設置の提案
場面は変わり、おリヨ(北香那)がヘブン宅を訪れます。しかし、ヘブン先生は執筆のための散策に出かけており不在でした。
トキが出迎えると、おリヨは
「Oh My God!本当に?」
と残念そうな声を上げます。
トキは申し訳なさそうに
「すんません。執筆のためのレス・・・レス・・・なんだかを探すと散歩に出ちょりまして」
と説明します。
おリヨは
「もうやだ。お正月早々。本当はここで待たせてもらいたいけど、でも他にもご挨拶に行かないといけないし」
と言います。
トキが
「すんません」
と謝ると、おリヨは
「では、お言づけを」
と切り出します。
トキ:「はい」
おリヨ:「松浦」
トキ:「頂戴いたします」
おリヨは丁寧に伝えます。
おリヨ:「前にもお約束した通り、今度うちで回帰祝を催すので、いらしてくださいとお伝えしてちょうだい」
トキは
「開家祝い。かしこまりました。必ず」
と答えます。
おリヨは
「では、本年もよろしくお願いします。失礼します」
と立ち去ろうとしますが、トキが慌てて
「こちらこそよろしくお願いしま・・・」
と声をかけます。
おリヨが振り返ると、トキは思い出したように言います。
トキ:「あの、一つ、お伝えせんといけんことがあったのを思い出しまして」
おリヨ:「ヘブン先生のこと?」
トキ:「はい。実はヘブン先生が来年のお正月はもう松江にいないと。先日。どげしても、この寒さに耐えられんそうで」
おリヨ:「寒さに?」
トキ:「はい」
おリヨは少し考え込むような表情を見せますが、すぐに
「へー。あそ」
と返します。
トキは驚いて
「あれ、驚かないのですか?」
「驚かないわよ。そんなの分かってたことじゃない。そもそも松江中学の先生として1年の契約なんですよ」
と説明します。
トキ:「それですが。では、おリヨまはヘブン先生がここにおらんくなってもええと?」
するとおリヨは、自信満々の表情で宣言します。
おリヨ:「違います。見てなさい。私がつなぎとめてみせますわ」
トキは
「え?」
と驚きます。
おリヨは続けます。
おリヨ:「寒さが嫌なら、我が家に暖炉を作ればいいだけのこと。それだけの話です。我が家に。そして我が家で暮らして。ずっと暖炉にあたってれば。ね」
トキは呆然として
「あ、我が家に暮らして」
と繰り返します。
おリヨは
「行きましょう」
と言い残し、颯爽と立ち去ります。
この宣言は、おリヨの強い意志と行動力を示すものでした。単に「寒さ」という表面的な問題を解決するだけでなく、ヘブン先生を自分の家に住まわせるという大胆な提案。それは、おリヨのヘブン先生への想いの深さを物語っていました。
6. まとめ
今回の見どころと伏線
- ヘブン先生の「ラストピース」探し:日本滞在記を完成させるための最後のテーマとして「正月」が浮上。鏡餅を見たヘブン先生の「Oh my god!」という反応が印象的でした。しかし、これが完成すると松江を去る日が近づくという切ない伏線も。
- 「ツギ、フユ、ワタシ、マツエ、イナイ」の衝撃宣言:新年会での乾杯の挨拶で飛び出した言葉。「寒さに耐えられない」という理由でしたが、本当にそれだけなのか?視聴者の間では様々な考察が飛び交っています。
- 「通りすがり」の真意:トキと錦織が交わした「やっぱり通りすがりなんですかね」という会話。ヘブン先生は本当に「通りすがり」の存在なのか、それとも松江に根を下ろす可能性はあるのか。
- おリヨの「私が繋ぎ止めてみせる」宣言:驚くべき自信と行動力を見せたおリヨ。暖炉を作り、自分の家で暮らさせるという大胆な提案は、今後の展開にどう影響するのでしょうか。
- 勘右衛門とヘブン先生の交流:「ラストサムライ」と呼ばれる勘右衛門とヘブン先生が、おしゃくを交わす姿は心温まるものでした。言葉を超えた絆が生まれつつあることを感じさせます。
- 鏡餅と生け花の演出:床の間に飾られた鏡餅と生け花は、日本の伝統文化を象徴するアイテム。小泉セツ(トキのモデル)が池坊の花を稽古したという史実とも繋がる、細やかな演出でした。
-
ばけばけ
【ばけばけ第11週第52回ネタバレ感想】リヨのお百度参りで本気度MAX!トキのモヤモヤが切ない…プロポーズ宣言に視聴者騒然
-
ばけばけ


【ばけばけ第11週第51回ネタバレ感想】ヘブン先生「次、冬、私、松江、いない」衝撃宣言!鏡餅の新年会で明かされた別れの予感
-
ばけばけ


【ばけばけ第10週第50回ネタバレ感想】朝ドラ史上最高の誤解劇!小谷の「時間の無駄」発言にヘブン先生モヤモヤ…清光院ランデブーの結末に視聴者悶絶
-
ばけばけ


【ばけばけ第10週第49回ネタバレ感想】「貝殻が閉じとる感じ」トキの切ない例え…ヘブンのOKに拍子抜け
-
ばけばけ


【ばけばけ第10週第48回ネタバレ感想】ヘブン先生”通りすがりの異人”発言に涙腺崩壊!小谷役・下川恭平が怪談でデート成功!?ヘブン「シャラップ」に爆笑
-
ばけばけ


【ばけばけ第10週第47回ネタバレ感想】ヘブン先生風邪で弱音「サムガリ、ヤメタイ」…トキの献身的看病に史実の小泉八雲重ねる視聴者続出








