【豊臣兄弟!第18話 考察】なぜ試験に落ちた高虎が小一郎の家臣になれたのか?石田三成「今、お殿様を攻略している」衝撃の逆転劇を全解説|羽柴兄弟!ネタバレ

「わしにとっての初めての家臣じゃ」——小一郎(仲野太賀)のその言葉が降りてくるまでの全過程に、視聴者の涙腺は崩壊しました。第17話「小谷落城」の壮絶な余韻を引き受けながら、第18話「羽柴兄弟!」は打って変わって明るく、そして深く刺さる回でした。石田三成(松本怜生)が鮮烈デビューを飾り、藤堂高虎(佳久創)が試験に落ちながらも小一郎の初家臣に——あの長浜城で、新章が走り出しました。

目次

豊臣兄弟!第18話 あらすじ

第17話「小谷落城」から約2年。武田・義昭・浅井・朝倉を相次いで退けた信長(小栗旬)は勢力をさらに拡大し、秀吉(池松壮亮)は北近江を拝領して長浜城を築く。寧々(浜辺美波)の父・浅野長勝がこの世を去り、市(宮﨑あおい)と三人の娘たちは岐阜城で暮らし始める。長浜城下の統治を任された藤吉郎と小一郎は、押し寄せる民の声にてんてこまいの日々。竹中半兵衛(菅田将暉)から「子飼いの家臣の少なさが弱みだ」と助言を受け、有能な家臣を選ぶ試験を実施することに。多くの志願者が集まる中、論理的思考で光る石田三成(松本怜生)、型破りな行動力を見せる藤堂高虎(佳久創)、切実な事情を抱えた片桐且元らが最終試験へ進む。試験のクライマックスで三成が放った機転の一言が場を沸かせ、最後には思わぬ形で新たな家臣団の居場所が決まっていく。

感動No.1|「わしにとっての初めての家臣じゃ」——高虎仕官を決めた小一郎の真意

第18話の最大の感動シーンは、選抜試験のラスト——試験に「落ちた」はずの藤堂高虎(佳久創)が、小一郎(仲野太賀)の最初の家臣として迎えられる場面でした。

石田三成、片桐且元らが秀吉の家臣として召し抱えられると決まり、場が片付こうとしたその瞬間。秀吉が静かに口を開きます。

「藤堂高虎、そなたは小一郎の家臣となれ。お前たちもこれなら文句あるまい。」

試験の結果とは別に、秀吉が小一郎にとって「初めての家臣」を指名した。会場の雰囲気も、それを拒む空気は一切ありませんでした。では、なぜ高虎だったのか。

「姉川の戦いの時、殿が川へ逃げて」——橋を引き返した本当の理由

小一郎は高虎にこう語りかけます。

「町で商人たちに追われていた時、お前は橋が壊れそうだから後戻りしたというたな。だが、お前1人ならなんとか橋を渡って逃げられたのではないか。じゃがそうすれば、追いかけてきた連中で橋は壊れて、皆、水の中に放り出されてしまうかもしれぬ。お前は、あの連中のことを気遣って、向きを変えたのではないか。」

高虎は正直に答えます。

「あれしきの堀なら落ちてもどうということはないと思っておった。だが、万に1つ頭を打って溺れる奴がいるかもしれない。姉川の戦いの時、殿が川へ逃げて、目の前で……あんな眺めは、二度と見たくない。」

第15話「姉川大合戦」で、高虎は浅井方の猛将として戦場に立っていました。その戦場で目の当たりにした、川に落ちた殿の光景——それが今の高虎の行動の根拠になっていた。気が短くて場を引っかき回すように見えた高虎の「引き返す」という一瞬に、小一郎は最初からそれを見抜いていたのです。

「いざというとき、人を助けることができる男じゃ」

小一郎は続けます。

「お前は気が短いが、いざというとき、人を助けることができる男じゃ。あの時から、わしは、お前を家臣にしたいと思うておったのだ。わしにとっての初めての家臣じゃ。よろしゅう頼むぞ。」

「石田三成の命を救って試験に落ちた藤堂高虎を秀長最初の家臣にするっての、涙出たわ」——SNSに流れたそのままの言葉が、この場面の感動を代弁しています。試験という「評価の場」において、点数以外のものを評価できる目を持つ小一郎。これが豊臣秀長という人物の本質なのだと、改めて思い知らされる場面でした。

高虎は膝をつき、誓います。

「この藤堂高虎、神明にかけてお仕えいたしまする。」

藤堂高虎の深掘り記事でも触れた通り、史実で高虎は「生涯唯一の主君」として豊臣秀長を慕い続けます。その出発点となったこのシーンが、これほど丁寧に描かれていたことに、長期視点で高虎を追ってきた視聴者はじんとくるものがありました。「佳久創さんが本当に大河俳優になり、しかもこんな良い役で……と二重に感動して涙出た」という声がSNSに並んでいたのも、すべてこの積み重ねへの評価だったと思います。

感動No.2|「今、お殿様を攻略している」——石田三成、鮮烈デビューの一言

石田三成(松本怜生)の初登場は、視聴者の予想を軽く超えるクールな存在感でした。「我らが石田三成殿ついに登場」「クールな三成像めちゃくちゃいい!」——SNSが一斉に沸いたのは当然で、選抜試験を通じて次々と頭角を現す三成の「論理」には終始引き込まれました。

その頂点が、最終試験でのやりとりです。課題は「うまく相手を攻略せよ」——4人の中から誰か1人を説得して脱落させろ、というもの。三成はまず論理的に片桐且元に「ほかにいくらでも仕官の道があるでしょう」と語りかけ、次に高虎への「役に立たない」という評価を場に提示します。ほぼまとまりかけた空気の中、三成は静かに手を挙げます。

「私に考えがあります。」

そして——

「誰も外れませぬ。私と藤堂殿で1人分の禄で構いません。4人まとめてお召し抱えくださいませ。」

「そのような借りを作るのが嫌いなのでございます」——三成の本質

三成がそう言う理由はこうでした。

「勘違いも甚だしいが、藤堂殿が私を助けようとしてくれたことだけは事実。私は、そのような借りを作るのが嫌いなのでございます。」

試験中に高虎が三成を助けようとした行動——三成はそれを「勘違い」だと言いながらも、「借り」として認識していた。感情でも仁義でもなく、あくまで「論理と清算」——これが石田三成という人物の芯にある矜持です。

そして最後の一撃がこれでした。

「お殿様はこの最後の席で相手を攻略せよと申されました。それで私は今、お殿様を攻略しているのでございます。」

試験課題の「攻略」という言葉を逆手に取り、小一郎本人を説得対象に設定してしまった三成。

「何じゃと、これは1本取られたの?」

思わず小一郎がそう漏らし、場が沸いたこの瞬間——「少年漫画っぽさが極まった感」とSNSで言われていたのは、まさにここだと思います。「豊臣兄弟!めっちゃ脚本がいいな」という声が多かったのも納得で、試験という構造を巧みに反転させた、今話屈指のシーンでした。

「かゆにすれば20日もちまする」——実務能力の片鱗

三成の実力は第二試験でも光っていました。問いは「百人が籠城するとして、これだけの米で何日もたせられるか」というもの。ほかの志願者が「12日」と答える中、三成だけがこう言います。

「かゆにすれば、量が増して20日もちまする。」

単純な算数ではなく「食べ方を変える」という発想の転換。兵站管理の実務センスが、初登場シーンからすでに全開でした。史実の三成は後に太閤検地の実務を担い、豊臣政権の財政基盤を支えた人物。その片鱗が、この一答に凝縮されていました。

また第一試験(武術)では、倒れた志願者が全員「うつ伏せ」になっていることを即座に観察し、「倒れておりましたが、皆、不自然にうつ伏せで倒れておりましたので、偽の傷口を隠そうとしたでしょう」と見抜いた鋭さも印象的でした。芝居の裏まで初見で看破する——これが石田三成という人物の第一印象でした。

「バカはバカでもバカ正直なのじゃ」——小一郎が高虎に見た自分の影

今話で密かに名場面だったのが、小一郎が高虎を評価する場面です。

試験中、高虎は何かと暴れて「気が短い」と見られがちでした。しかし小一郎は、高虎の行動をひとつひとつ丁寧に拾い上げ、こう語ります。

「バカはバカでもバカ正直なのじゃ。己の思うたことを口にして思うたとおりに動く。気が短いのもそれだけ、素早く知恵が回る証しじゃ。やっとることは間違うてはおらぬ。むしろ正しすぎて、皆にそれを分かってもらえぬいらだちでつい暴れてしまうのじゃ。」

「脳筋に見えて実は思慮深い藤堂高虎」とSNSで言われていましたが、それを言語化したのがこの台詞でした。そしてさらに印象的だったのが、続く一言です。

「正しいことをやろうとして、なかなか皆に分かってもらえんかった男を、わしはよう知っとるからな。」

と、秀吉に向かってほほ笑みながら話しかける小一郎。高虎と藤吉郎(秀吉)が似てるように思えた瞬間でした。

試験の全貌——入社試験風コメディが隠す脚本の深み

選抜試験は3段階の構成で展開されました。

第一試験:武術 横須賀正勝が槍を持ち、志願者と1対1で立ち合い、強いと認めた者だけが次に進めるというもの。ただし試験には仕組みがあり、「倒れた」とされた志願者は実は芝居で演じた偽の死傷者でした。小一郎は「こいつら、わしらの仲間じゃ。芝居をしていただけじゃ」と言いながらも、高虎は「これでわしらだけ受かっても不公平じゃ」と騒ぎ立てる。コミカルでありながら、その根底にある「正直さ」を示す巧みな場面でした。

第二試験:実務(兵站の算術) 「百人が籠城するとして、これだけの米で何日もたせられるか」という小一郎の問い。三成が「かゆにすれば20日」と答え、高虎は「こんなものが食えぬわ」と試食を拒否しながら米にわらの墨がついていることを見つけて別の発見をします。笑いと知恵が混在した秀逸な構成でした。

第三試験:静止と判断 「心を無にして身動きするな」という宮部の命令の中、煙が立ち込めてくる。高虎は真っ先に飛び出し、片桐は「ご本尊と重要なものを持ち出す」という行動を取りました。上の命令に従うか、状況を読んで動くか——答えが一つではないこの問いが、「入社試験風」と言われながらも大河ドラマらしい深みを持っていました。

「新入社員歓迎飲み会風」「少年漫画っぽさが極まった感」とSNSで語られていましたが、これは表層の評価で、各志願者の本質が3つの試験を通じてくっきりと浮かび上がる、精度の高い構成でした。

「新たな家臣を手に入れたことで兄弟の夢が大きく広がり、夢への手段がたくさん増えた。これから兄弟と家臣たちがどんな相乗効果を生み出していくか楽しみ!」

というSNSの声が、その期待値を余すことなく伝えています。

羽柴兄弟誕生・長浜城時代の幕開け

「夢を見ているようでな」——浅野長勝の最後と、お市の告白

今話はおよそ2年分の時間が流れ、いくつかの大きな出来事がコンパクトに描かれました。

まず秀吉が北近江を拝領して長浜城を築き、羽柴秀吉・羽柴小一郎長秀という「羽柴兄弟」が誕生。「兄弟仲よく出世」「ついに大名に」という喜びの声がSNSに広がりました。長浜城の完成を感慨深く見守っていた浅野長勝(宮川一朗太)が、ひとこと残します。

「夢を見ているようでな。あの藤吉郎殿が、このような立派な城をつくり、民たちをどうまとめるかで悩んでおられる。」

寧々の父として長年羽柴兄弟を支えてきた長勝は、「わしの一生一番の手柄は、あなた方ご兄弟と縁者になったことだ」という言葉を残し、この回でひっそりと世を去ります。前話の壮絶さとは対照的な静かな別れが、「穏やかな新章スタート」の雰囲気を丁寧に彩っていました。

もうひとつ見逃せなかったのが、岐阜城に移った市(宮﨑あおい)のシーンです。信長(小栗旬)と向き合い、三人の娘たちを前に静かに語る市の言葉は、第17話の壮絶さを引き受けながらも前を向く覚悟を示していました。

「この手で長政殿を介錯した時、行くも地獄、戻るも地獄。ならば前へ。あの子らが同じ思いをせずに済むよう。」

この台詞がさりげなく今話に置かれていたことで、長浜城の明るさが単なる「気分転換」ではなく、積み重ねの上にある「前へ」の一歩として見えてきます。前話からの連続性を一行で引き受ける、脚本の繊細さを感じた場面でした。

城下では年貢・通行税の免除で人が急に集まり、漁業権争い・盗人捜査・橋の修理依頼と、小一郎がてんてこまいの日々。「決めたのはわしじゃ」「案を出したのはわしじゃ」と兄弟が言い合う軽妙なやりとりも含め、今話は随所に「ほっこり」が散りばめられていました。「今回はとても穏やかな回で最後までほっこり観れました」というSNSの声は、この丁寧な明暗の切り替えへの評価だったと思います。

史実との比較|石田三成との出会い・長浜城・長勝の死

石田三成との出会い

史実における三成と秀吉の出会いは「三献の茶」の逸話として知られています。鷹狩りの帰りに秀吉が立ち寄った寺で、若き三成が1杯目にぬるめの大きな茶、2杯目にやや熱めの中くらいの茶、3杯目に熱くて小さな茶を出し、その気配りに秀吉が感心して小姓に取り立てたという話です。本作では「お寺から連れ出されるお決まりの展開ではない」とSNSでも指摘されていた通り、家臣選抜試験という形で三成が登場するアレンジが施されており、「歴史好きにはたまらない回」「ドラマの創作アレンジを楽しむ声が多い」という受け止め方が大勢でした。

なお三成の出生地は近江国坂田郡石田村(現・滋賀県長浜市)。長浜城のすぐ近くに実家がある計算になり、秀吉の長浜時代に取り立てられたというドラマの設定は史実との整合性も高いと言えます。「この長浜城時代こそ、秀吉が一番幸せだった時期なのかもしれないなぁ」というSNSの声にも、深い説得力があります。

長浜城と「今浜」の由来

長浜はもともと「今浜」という地名でした。秀吉が信長の一字「長」をもらって「長浜」に改めたとされています。長浜城は天正2年(1574年)着工。年貢・市の通行税を免除する区画を設けて商人を集めるという秀吉の経済政策は、長浜の繁栄の礎を作ったと評価されています。現在の長浜には秀長が出した証文も残っており、兄弟でこの地を治めた史実の痕跡が今も確認できます。

浅野長勝の死

浅野長勝の史実での没年は天正15年(1587年)と言われており、ドラマの長浜城時代(1573〜77年頃)の設定より10年以上後になります。史実の時系列より早い退場ですが、「新章スタートの節目に、ひとつの時代の幕引きを担わせた」という脚本の意図を感じます。長勝が秀吉・寧々・小一郎の心の拠り所だったことは史実でも変わらず、その死が新たな家臣団の登場と重なる構成は、静かに効いていました。

今話の伏線・考察まとめ

【豊臣兄弟!伏線まとめ】全話の未回収・回収済み伏線を随時更新

  • [回収済] F15-1|藤堂高虎と小一郎の出会い——主従関係の伏線——今話で高虎が正式に小一郎の最初の家臣となり回収。姉川での初対面から積み上げてきた布石が、ついに結実した。
  • [新規・未回収] F18-1|石田三成の「借りを返す」という性格——「そのような借りを作るのが嫌いなのでございます」という台詞は三成の長期的なキャラクターの核心。今後の豊臣政権・関ヶ原への長期伏線として新規追加。
  • [新規・未回収] F18-2|片桐且元の今後——今話で秀吉の家臣として正式登場。史実では豊臣秀次事件・関ヶ原・大坂の陣で重要な役を担う長期伏線。
  • [継続] F14-1|竹中半兵衛の病の進行——今話での直接的な体調描写はなし。史実では天正7年(1579年)に36歳で病没。家臣団が育つにつれ、この伏線がじわじわと重くなる。
  • [継続] F16-1|慶(吉岡里帆)と与一郎の謎——今話で直接登場なし。次回予告で慶と「与一郎」に関する展開が示唆され、大きく動く可能性あり。
  • [継続] F17-1|茶々(井上和)の行方——茶々関連記事参照。岐阜城での生活シーンが短く描かれ、今後の伏線として継続。

次回予告考察

今話の明るい幕開けから一転、次回はお慶(吉岡里帆)の秘密が動き出すことが予告から読み取れます。

予告から聞こえる「わしは安土へ移る」という言葉は、信長の安土城移転(史実では天正4年・1576年)を示唆するもの。長浜から安土へという織田家の重心移動が、羽柴兄弟の立場にどんな変化をもたらすのかも注目です。

そして最大の謎が「与一郎」というワードです。「与一郎は実子じゃないのか」「お慶に子どもがいる?」とSNSで話題になっていましたが、小一郎と慶の夫婦関係の謎に、次回でついに光が当たるようです。「与一郎を抱きしめとうございます」——誰かが切実に訴えるこの言葉が、次回の核心になりそうです。

また、信忠らしき新たな人物の登場も予告に映っており、「予告の一瞬だけで撃ち抜かれてしまった」という声も出ています。今話の「ほっこり新章」の翌週に何が待っているのか——「こんなに明るく賑やかな回をやられると、次回地獄が始まるのではないか」という声も出ており、期待と不安が入り混じっています。

【豊臣兄弟!第19話 ネタバレ感想】(準備中)

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