【ばけばけ第19週第92回あらすじ ネタバレ感想】「松江、寒い。それだけ。」に号泣…ヘブンさんが語らない本当の理由に視聴者涙腺崩壊

2月10日放送のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」第19週・第92話は、ヘブン先生(トミー・バストウ)が家族に熊本移住を相談するシーンを中心に、登場人物それぞれの「察する力」と「言葉にしない優しさ」が胸に迫る15分間でした。顔を隠すように布を被って歩くトキ(髙石あかり)、それを見たヘブンが急いで窓と戸を閉める冒頭の演出は、セリフなしで二人の現状を物語ります。タエ(北川景子)と勘右衛門(小日向文世)が即座に事情を察する一方、当のトキだけが「もうすっかり落ち着いた」と気丈に振る舞い、ヘブンもあくまで「松江、寒い。それだけ。」と本心を隠し通す。そして錦織(吉沢亮)が熊本行きを知って見せたパニック反応に、視聴者からは「不憫すぎる」「頑張れ錦織」の声が殺到しました。

目次

「ばけばけ」第19週第92話 あらすじ

松野家を訪れた錦織(吉沢亮)は、校長就任を報告し意気込みを語る。司之介(岡部たかし)の「校長だけに絶好調」というオヤジギャグに大笑いする和やかな空気。一方、トキ(髙石あかり)とヘブン(トミー・バストウ)はタエ(北川景子)と勘右衛門(小日向文世)のもとを訪れ、熊本移住の相談をする。ヘブンは「松江、寒い」を理由に挙げるが、タエと勘右衛門は即座にラシャメン騒動の影響を察し、前向きに検討すると回答。その後、勘右衛門とフミ(池脇千鶴)は熊本行きを快諾する。一方、江藤知事(佐野史郎)から報せを受けた錦織がヘブンのもとに駆けつけ、「ご冗談ですよね」と縋るが、ヘブンの意志は変わらない。錦織の「ええ…」で終わる衝撃のラストが胸に響く。

「松江、寒い。それだけ。」──ヘブンさんが語らない本当の移住理由

第92話で最も視聴者の胸を打ったのは、ヘブン先生がどこまでも「松江が寒いから」という理由を貫き通したことではないでしょうか。

タエのもとを訪れたトキとヘブン。その序盤から、演出が雄弁に語っていました。顔を隠すように布を被って歩くトキ、周囲の視線を気にするヘブン。雨清水家に着くと、勘右衛門が「なんじゃこれは。取れ、取れ、こげなもん」とトキの布を外し、ヘブンは窓と戸を急いで全て閉める。この一連の動作だけで、ラシャメン騒動の傷がトキにまだ深く残っていることが、セリフなしでひしひしと伝わってきます。

タエが「もう、落ち着いたかしら?」と聞くと、トキはこう答えます。

「あぁ、もうすっかり。ね?」

この「ね?」がたまらなく切ないのです。ヘブンに同意を求めるような口調で、自分は大丈夫だと言い聞かせている。でも、布で顔を隠して歩いている時点で、全然「すっかり」ではないことは画面を通して明白です。視聴者が気づいていることに、トキ本人だけが気づいていない──あるいは、気づかないふりをしている。この構図こそが、今回の脚本の見事さでした。

そしてヘブンは、最後の最後まで本当の理由を口にしません。錦織に問い詰められても、ただ一言。

「ごめんなさい。松江、寒い。それだけ。」

この「それだけ」に、どれほどの優しさが込められているか。トキに「あなたのせいで松江を離れる」と思わせたくない。自分が寒がりだから仕方ない、という建前を最後まで崩さない。ヘブンの日本語は片言ですが、この配慮は完璧に「日本人的」とも言えます。SNSでも「ヘブンさんの日本人的配慮がすごい」「言葉にしない優しさに泣いた」と多くの声が上がっていました。

窓と戸を閉める演出が語る、トキの心の傷

このシーンで特筆すべきは、「説明台詞」が一切ないことです。「あの子、まだ心の傷が癒えてないんだよ」「ヘブンさんはおトキのために松江を離れようとしているんだよ」──こういった説明をしなくても、ヘブンが音を立てて窓を閉める動作、トキがいつまでも頭に布を被っている姿、それを見つめるタエの視線だけで、すべてが分かる。

この演出力の高さこそが「ばけばけ」の真骨頂だと改めて実感しました。

「もうすっかり落ち着いた」と気丈に振る舞うトキの切なさ

トキが「もうすっかり」と言った瞬間、タエと勘右衛門の表情が微妙に変わるのも見逃せません。二人は即座に察しています。トキが「寒いだけで…」と少し怒ったような口調で話す姿は、裏を返せば内面ではまだしんどい証拠。トキ自身はそれを「しっかり意識していない」──この無自覚さが、一番切ないポイントでした。

錦織さんが不憫すぎる!「HAHAHA!」から「ええ…」への落差

今回の92話で、もう一人の主役と言えるのが錦織(吉沢亮)です。冒頭とラストの落差が、あまりにも残酷でした。

冒頭、松野家を訪れた錦織は校長就任の報告をし、意気揚々と語ります。

「ヘブンさんが真ん中にいるところに私が校長となり、島根の教育はもっともっと素晴らしく、他県の追随を許さんものになりますよ。」

その直後、司之介が放った「校長だけに絶好調だのう」というオヤジギャグに、錦織は「HAHAHA!」と大爆笑。この時の錦織には、ヘブンとの未来を確信した晴れやかさがありました。

しかしラスト、江藤知事から熊本行きの報せを受けた錦織は、慌ててヘブンのもとへ駆けつけます。

「ヘブンさん。知事から聞きました。熊本。ご冗談ですよね。」

冗談ではないと分かった瞬間、錦織の必死の説得が始まります。

「寒さなんて。それぐらいどうとでもなりますよ。中学が寒いのであれば、教務室以外にもストーブを置きますし、校長になればそれぐらい。」

「本当は、本当の理由はなんですか。本当は、松江に書きたいものがなくなってしまったんじゃないですか。」

ストーブを置く、新居を探す、生徒を厳しく教える、制服を着物にする──錦織は考えつく限りの条件を提示して、何とかヘブンを引き留めようとします。この必死さが痛々しいほどリアルで、吉沢亮さんの演技が光っていました。

SNSでは「たぶん本当の理由を察してないの錦織とおトキだけだと思う」という声が印象的でした。家族は全員察しているのに、一番近くにいる二人だけが本当の理由を知らない──この構図が、錦織の不憫さをさらに際立たせています。

「ごめんなさい。松江、寒い。それだけ。」

このヘブンの返答に、トキが「ごめんなさい。」と付け加え、最後に錦織の「いやあ。」という嘆息が響く。そして「ええ。」──冒頭の「HAHAHA!」との落差があまりにも大きく、視聴者の間では「錦織さん不憫のどん底」「頑張れ錦織」と同情の声が殺到していました。

冒頭のオヤジギャグで大笑い→ラストの絶句

「HAHAHA!で始まったので、締めが『ええ…』なの、落差が…」というSNSの声がまさにこの回を象徴しています。錦織というキャラクターは、「大盤石」と呼ばれる知性と冷静さの持ち主。そんな彼がオヤジギャグに爆笑し、ラストでは取り乱す。この感情の振れ幅が、第19週「ワカレル、シマス。」の切なさを最大限に引き出しています。

「本当は、松江に書きたいものがなくなってしまったんじゃないですか」の必死の説得

錦織が挙げた「書きたいものがなくなった」という推測は、実はかなり核心に近いとも言えます。ラシャメン騒動後、ヘブンにとって松江は「冷たい視線」の土地になってしまった。教師として、作家としての居場所が揺らいでいる──錦織はそこまで見抜いていたのかもしれません。

しかし、ヘブンの本心は「トキを守りたい」。書くことの問題ではなく、家族の問題。だからこそ錦織のどんな提案も届かない。この噛み合わなさが、二人の関係性の深さと切なさを同時に映し出していました。

司之介の名言に号泣!「とことんこげなことになった方が面白い」

今回のもう一つのハイライトは、司之介の熊本行き快諾シーンです。

トキとヘブンが帰った後、司之介は漬物を漬けながら、さらりとこう言います。

「ええぞ、わしらは。」

トキが「え?何の話?」司之介は「やけんあれ、熊本?熊本?」と応える、そして静かに語り始めます。

「松江は故郷じゃし、ここで死ぬもんじゃと思いちょった。じゃが、武士ではなくなるわ。借金はするわ。異人と暮らすようになるわ。漬物は漬けるようになるわ。でも、こげなことになるんじゃったら、とことんこげなことになった方が面白おもっての。」

このセリフには、元上級武士としてのプライドを捨て、変化を受け入れてきた司之介の人生がすべて詰まっています。「武士ではなくなる」「借金をする」「異人と暮らす」──どれも、かつての司之介なら受け入れがたいことだったはず。それでも「面白い」と言い切れる懐の深さ。SNSでも感動の声が溢れていました。

タエと勘右衛門が即座に察した「家族の絆」

タエの対応も見事でした。ヘブンから熊本移住の相談を受けた際、反対するでもなく、すぐに受け入れるでもなく、

「せっかくのご好意ですから、無下にはしたくはないとお思いますよ。あ、『少し考えます』という意味です。三之丞にも聞いてみたいですし。」

この品のある言い回しの中に、すでに「行かせてあげよう」という覚悟が透けて見えます。勘右衛門も「わしもじゃ、おたつと話してみようと思う」と穏やかに応じる。二人とも、ヘブンの「寒い」が本当の理由でないことを完全に理解した上で、トキの前では深追いしない。この「察して黙る」という大人の優しさが、血の繋がりを越えた家族の絆そのものでした。

フミと司之介の「ついていこうかな」に込められた覚悟

松野家の両親も、すでに決心を固めていました。フミ(池脇千鶴)はこう語ります。

「ちょうどこの人が仕事を辞めて、それも何かのご縁かなあと私も思って。夫の意見として、ついていこうかなって。もちろん、あなたの側におりたいけんね。」

「夫の意見として」と言いながら、実質的にはフミ自身の意志。トキのそばにいたいという母としての愛が、さりげない言葉に込められています。「もちろん、あなたの側におりたいけんね」──この一言だけで涙腺が緩む方も多かったのではないでしょうか。

司之介のオヤジギャグと錦織のリアクション──笑いと涙の絶妙バランス

92話の冒頭は、思わず声を出して笑ってしまうほどの和やかなシーンから始まりました。

校長就任を報告する錦織に対して、司之介がニヤリと放つ一言。

「校長だけに絶好調だのう。」

これに錦織が「HAHAHA!」と大爆笑。「さすが、まあまあ、笑いすぎじゃわ」とツッコミが入るほどの反応です。しかも司之介、同じギャグを二度言います。二度目の「校長だけに、絶好調だのう」は、もはやお約束の域。

ここで光るのがフミの反応です。

「酒飲むのよ、もう。はかでいちょるうちはつまらんのも許せたけど、家におるようになってから悠然よんなってきて。」

司之介が退職して家にいるようになったことで、働いていた頃は流せたオヤジギャグにイライラするようになったフミ。このリアルすぎるボヤキに、「うちの夫もこれ」と共感した視聴者が続出。朝ドラならではの、日常の中のリアリティが詰まったシーンでした。

この笑いがあるからこそ、ラストの錦織の「ええ…」が際立つ。「HAHAHA!で始まってええ…で終わるなんて」──脚本の構成力に唸らされます。

第92話の伏線と考察──トキだけが気づかない構図の意味

今回の92話で最も巧みだったのは、「トキだけが本当の理由に気づいていない」という構図です。

タエ、勘右衛門、フミ、司之介──家族全員が、ヘブンの「松江が寒い」は建前であることを理解しています。ラシャメン騒動でトキが深く傷ついたこと、ヘブンがそのトキを守るために松江を離れたいこと。血の繋がりも、言葉の壁も越えて、みんなが察している。

「一番近くにいる人が、その人の本心に気付けない。一番近くにいる人に、本心を告げられない。」

SNSで話題になったこの言葉が、92話の核心を突いています。そして興味深いのは、錦織もまた「本当の理由を察していない」側にいることです。「たぶん本当の理由を察してないの錦織とおトキだけだと思う」という指摘は鋭い。トキとヘブンの一番近くにいる二人が、揃って核心に気づけていない──この対称構造が、物語に奥行きを与えています。

本当の理由を知らないのは「錦織とトキだけ」

錦織は「書きたいものがなくなった」と推測しましたが、これは作家としてのヘブンの問題に焦点を当てた分析であって、「トキを守りたい」という家族としての本心には届いていません。

ここにヘブンの英語セリフが効いてきます。

「I wanted to hear my family’s thoughts first, then speak to you, Mr. Corey.」

「family」──家族の意見をまず聞きたかった。このセリフの中で「family」にイントネーションの山があったという視聴者の指摘も興味深いところです。錦織は確かにヘブンの「家族」ではない。しかし、誰よりもヘブンの松江での生活を支えてきたのは錦織。その錦織に「家族に先に話したかった」と告げるヘブンの言葉は、優しくも残酷です。

「ワカレル、シマス。」の週タイトルが示す今後の展開

第19週のタイトル「ワカレル、シマス。」は、カタカナ表記であることからヘブンの口調を模していることが分かります。松江との別れ、錦織との別れ、そしてもしかするとトキ自身が何かと「別れる」決断をするのか──今後の展開から目が離せません。

また、司之介が「書くことがなくなったら本に書いていいけんの」と冗談めかして言ったセリフも、今後の伏線として注目です。ヘブンの次なる執筆テーマに、この家族との日々が関わってくる可能性は十分にあります。

まとめ──第92話の見どころと伏線

  • ヘブンの「松江、寒い。それだけ。」に込められた、トキを守るための優しい嘘。窓を閉め、布を取り、本心を隠し通すヘブンの配慮に視聴者号泣
  • 錦織の「HAHAHA!」→「ええ…」の落差が衝撃的。校長就任の喜びから一転、熊本行きを知りパニック状態に。吉沢亮の演技力が光った
  • 司之介の「とことんこげなことになった方が面白い」は名言認定。武士→没落→異人との暮らし→漬物生活、すべてを受け入れた先の言葉に重みがある
  • タエ・勘右衛門・フミ・司之介が即座に察する「家族の絆」。血の繋がりを越えた家族全員の「言葉にしない優しさ」が今回の真の主役
  • 「本当の理由を知らないのは錦織とトキだけ」という構図。一番近くにいる人ほど核心に気づけない切なさが、物語の深みを増幅
  • 「ワカレル、シマス。」の週タイトルが暗示する今後の別れ。トキはいつ移住の本心に気づくのか、錦織の今後はどうなるのか、来週の展開に注目
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