NHK連続テレビ小説「ばけばけ」第2週第7話では、ついにトキ(髙石あかり)のお見合いが実現!工場の仲間たちが次々と縁談を決める中、焦りを募らせるトキを見かねた傳(堤真一)が、怪談好きのトキを励ますために清光院へ「ランデブー」に誘います。そして半月後、タエ(北川景子)の尽力でついにお見合い相手・中村守道との対面が実現しますが、松野家の父と祖父が武士姿で現れたことで会場は騒然。緊張のあまり「からくり人形」のようになってしまうトキの姿に、視聴者からは「かわいい」「心配」の声が殺到しました。さらに、傳とタエがトキを特別視する理由に「隠し子説」が浮上し、SNSでは考察合戦が白熱しています。
ばけばけ第2週第7話 あらすじ
工場ではせん、チヨと次々に縁談が決まり、焦るトキ。親友のサワも「私たちは人柱」と愚痴をこぼします。傳は落ち込むトキを励ますため、怪談の舞台・清光院へ「ランデブー(デート)」に誘い、松風の怪談で脅かしながらも「タエが縁談を準備している」と励まします。帰宅後、司之介とフミに問い詰められたトキですが、司之介やフミは「無類の親戚好き」「無類のおトキ好き」と意味深な発言。半月後、ついにお見合いの日。相手は上士の中村守道。しかし松野家の男性陣が武士姿で現れ、守道は驚愕。タエから「相手を狐とムジナだと思えばいい」とアドバイスされたトキは、緊張のあまりからくり人形のようにぎこちなくお茶を運ぶのでした。
トキを襲う「縁談ラッシュ」のプレッシャー
せん、チヨと続く結婚決定にトキは絶望
第7話の冒頭、松野家では父・司之介(吉沢亮)と母・フミ(北川景子)が必死に縁談相手を探し回っている様子が描かれます。一方、工場に出勤したトキを待ち受けていたのは、またしても仲間の結婚報告でした。
前回せん(安達木乃)に続き、今度はチヨ(倉沢杏菜)の縁談が決まったという知らせ。明るく
「おめでとう」
と言うトキですが、その直後に
「ただ呪うけんね」
と怖い顔を見せるシーンが印象的です。この表情の変化に、視聴者からは「トキちゃんの気持ち分かる」「焦る気持ちが伝わってくる」とコメントが寄せられました。
なみ(さとうほなみ)の
「言っとくけど、おなごが生きていくには、身を売るか、男と一緒になるしかないんだけんね」
という厳しい言葉は、明治初期の女性が置かれた現実を如実に物語っています。
サワとの会話で明かされる「人柱」という現実
工場を出たトキは、親友のサワ(円井わん)と松江の橋で会話します。サワもまた縁談相手を探している身。しかし、彼女の口から出たのは重い言葉でした。
「言ったら私たちも人柱だなって」
「この、あけすけ柱さんは、橋の工事のために生き埋めにされた人柱でしょ、おトキは家の借金返すためにお婿をもらう人柱。私は一家がのれ、死なないために先生になる人柱、つまり、同じ、域に絵だなぁって、この町から抜け出すための」
このセリフは、トキとサワが置かれた状況を端的に表現しています。二人とも自分の意志ではなく、家族のため、生活のために結婚という選択を迫られている「人柱」なのです。
サワは
「ただ、時々何のために生きちょるんだろうって悲しくなるだけだけならぁ。」
と本音を漏らします。結婚したい理由が「貧乏から抜け出すため」であることに、時折疑問を感じているトキの複雑な心情が描かれました。
視聴者からは「今日のサワとのシーンで、家のために婿取りする人柱であることが示唆されているんだよね」「なみの言う『身を売るか男に頼るしかない』で後者の選択をしたという」と、この会話の重要性を指摘する声が上がっています。
明るく楽しそうに見える二人の会話の裏に、貧困と家族への責任という重圧が隠されているのです。
傳との「ランデブー」が持つ本当の意味
清光院での怪談デート、松風の伝説とは
そんなトキを見かねた傳が、工場にやってきます。そして唐突に
「では、わしとランデブーをしないか?」
と誘うのです。
ランデブーとは西洋の言葉で、日本語では「合いびき」。つまりデートのことです。トキは戸惑いながらも傳と二人で出かけることになります。
目的地は急な石段を上った先にある清光院。傳は
「今日のランデブーの目的地、じゃ」
と言いながら、トキを案内します。階段を上る途中、トキは転びそうになりながらも傳に支えられ、二人の距離は近づいていきます。
清光院に到着すると、トキは大喜び。
「清光院って松風の会談に出てくる?」
と興奮気味に話すトキ。この場所が怪談「松風の階段」の舞台であることを知っていたのです。
ナレーションでは
「松風の階段というのは、相撲取りと恋仲になった遊女の松風が、それに嫉妬したサムライに、ここ西光院で斬り殺されるというお話いね」
と説明されます。
傳は階段の血痕を指さして
「それは、切りつけられた松風の血の跡じゃ。ここで陽極の松風を歌うと、そうじゃ、きっと松風は寂しさのあまり出てくるんじゃろうな」
とトキを脅かします。
扉を開けて中を覗き込んだトキが「おった」と叫ぶと、傳が「おるかー」とツッコむシーン。驚いたトキが傳に抱きつく様子は、まるで父と娘のような微笑ましさです。
「タエが準備している」励ましの言葉の真意
怪談話で盛り上がった後、傳は真面目な表情でトキに語りかけます。
「会談が好きなのに、怖がりなんじゃな?」
「でもそれが楽しくて、今最高に楽しいです」
トキが素直に楽しいと答えると、傳は優しく微笑みます。
「そうか、ならよかった。これは、トキを元気づけるためのランデブーだからな。お互いよき相手を探しておる。安心して待っていなさい」
この言葉から、傳がこのランデブーをトキを励ますために企画したことが分かります。縁談が決まらず焦るトキの気持ちを理解し、彼女の好きな怪談で元気づけようとした傳の優しさが伝わってくるシーンです。
視聴者からは「傳さんの清光院デートに隠された意味とは」「やっぱり親子?視聴者の考察が止まらない」といった声が寄せられました。単なる励ましなのか、それとももっと深い理由があるのか。この「ランデブー」に隠された意味が、視聴者の想像力を掻き立てています。
風が強く吹くたびに傳に飛びつくトキ。二人の仲の良さが際立つシーンでした。
「無類のおトキ好き」発言に隠された秘密
帰宅後の尋問シーンで浮かび上がる不自然さ
清光院から帰宅したトキを待っていたのは、松野家三人による尋問でした。
司之介とフミが血相を変えて
「合いびき?」
「何?よき人が見つかったの?」
「どうして?どこで?どこ行ったの?何したの?」
と問い詰めます。
トキは慌てて
「そげに焦らんでよ。清光院で会談のお話しただけとか、本当だか、しつこいなぁ」
と弁解。三人は顔を見合わせながら何かを考えているようです。
ここでトキが気になることを口にします。
「でもどげしてあげなふうなのかね?お父様も、お母様も遠い親戚の私を、我が子のようにかわいがってくださるのは、どげしてだろう思って」
トキは自分が遠い親戚であることを自覚しており、雨清水家が自分を「我が子のように」扱ってくれることに恩義を感じつつも、どこか疑問を抱いているのです。
すると司之介が答えます。
「あの人たちは無類の親戚好きだけん」
さらに追い打ちをかけるように
「つまり、可愛いってことだが、あなたのことが。赤子のころから」
「無類のおトキ好きでもあるけど、いずれにしてもよいことだけ」
と言葉を重ねます。
視聴者が注目する「隠し子説」の根拠
この「無類の親戚好き」「無類のおトキ好き」という発言が、視聴者の間で大きな話題となりました。
SNSでは「傅とタエにとってトキは特別な存在?」「これは…トキは養子の可能性あるな…」「トキはお金持ちの親戚のおじさんの妾の子かなぁ?」といった考察が次々と投稿されています。
「無類の親戚好き」という言葉自体が不自然です。トキ自身も
「無類の親戚好き?何?無類の親戚好きってそんなん聞いたことないんだけど」
と戸惑いを見せています。
さらに、フミが
「つまり、かわいいってことだが、あなたのことが赤子の頃からみちるけん」
と説明しますが、これもどこか取り繕っているような印象を受けます。
タエ、傳が、トキに対して並々ならぬ愛情を注いでいることは明らか。しかし、その理由が「親戚だから」という説明だけでは腑に落ちない視聴者が多いようです。
「無類のおトキ好き」という言葉に込められた真意。トキの出自に何か秘密があるのではないか。この伏線が、今後のストーリー展開の鍵を握っていることは間違いありません。
ついに実現!トキのお見合い相手は中村守道
上士の家柄、スーツ姿の青年との対面
そして半月後、ついにトキのお見合いの日がやってきます。
ナレーションでは
「おタエさんのおかげで、とうとうおときちゃんのお見合いが決まりました」
と説明されます。
お見合い相手は中村守道(酒井大成)。
「中村様はもともと城址のお家柄で、松野家と同格」
という説明の通り、格式ある家柄の出身です。
司之介も
「話は傳と中村様との間ですでについております。」
「あとはオトキ、あなたが見初められれば、万事決まりですから」
と期待を寄せます。
会場となった傳の館。仲人として傳が場を仕切ります。
「こちら、松野家当主、松野司之介、そして先代の当主松の勘右衛門でございます。中村弥吉殿、そして森道殿にございます」
スーツを着こなした中村守道が登場すると、会場は緊張感に包まれます。
武士姿で現れた松野家男性陣に会場騒然
しかし、その緊張感は予想外の形で破られることになります。
司之介と勘右衛門が、武士の正装である裃姿で登場したのです。
中村守道は驚きを隠せません。明治時代も10年以上が経過し、多くの人々が洋装に移行している中、いまだに髷を結い、裃を着用している松野家の男性陣。
中村守道の視点で描写すると「今でも裃着た ちょんまげの人いるんだ」という驚きと、「こんな人達の家族になるのか」という戸惑いが入り混じった表情です。
それでも礼儀正しく、中村守道は
「2人ともご立派な髷でございますなあ」
「同じく髷を見て、城勤めの頃を思い出しにしておりません。それでしたか、身震いをしております」
と応じます。
しかし、その声には明らかに困惑が滲んでいます。「身震い」という言葉が、良い意味なのか悪い意味なのか、微妙な空気が流れました。
勘右衛門は得意げに
「跡取りになればこのようになれるぞ」
と語りかけますが、これが中村守道にとって魅力的に映ったかどうかは疑問です。
傳は場の雰囲気を察して
「それでは、座も和んだところで中村家、松野家の縁談を進めたく存じます」
と話を進めようとします。
視聴者からは「娘の見合いに正装として裃姿で出ていくの、ちょっと頭抱えてる」「丁髷問題で即お断り」といったコメントが寄せられました。この時代錯誤な姿が、トキの縁談にどのような影響を与えるのか、視聴者は固唾を呑んで見守ります。
「からくり人形」トキの緊張シーンに視聴者爆笑
「狐とムジナだと思えばいい」タエのアドバイス
お見合いが進む中、傳が「茶を持ってまいれ」とトキを呼びます。
控え室でお茶の準備をするトキ。フミとタエが緊張するトキを見て、アドバイスを送ります。
「じろじろ、お相手を見るんでありませんよ。一目お顔をお見せするだけですけ」
タエの言葉が印象的です。
「お相手をキツネとムジナだと思えば、緊張しませんから」
このアドバイスに、トキは真面目に
文字通りに受け取ったトキは、キツネとムジナを想像し始めたのです。
ぎこちなくお茶を運ぶトキに「かわいい」の声殺到
お茶を持って立ち上がったトキ。その瞬間から、トキの動きが変わりました。
お盆を持ったまま、まるでからくり人形のようにぎこちなく歩き始めるトキ。一歩一歩、慎重に足を運びます。顔は完全に緊張で強張っており、表情はほとんど動きません。
タエは思わず
「まるで、からくり人形ね」
とつぶやきます。
トキは心の中で「キツネ、キツネ…」と繰り返しながら、なんとかお見合いの部屋へ向かおうとします。
しかし、緊張のあまり方向を間違えてしまいます。フミが慌てて「早速場所を間違えて」と教えてあげると、トキはようやく正しい方向へ。
このシーンに、視聴者からは大反響がありました。
緊張するトキの姿が、視聴者の心を鷲掴みにしました。明治の堅苦しいお見合いという重いシチュエーションを、トキのコミカルな演技で軽やかに描いた演出が秀逸です。
貧困から抜け出すためのお見合い。家族の期待。そして初めての経験。すべてのプレッシャーが、トキをからくり人形のようにぎこちなくさせたのです。
このシーンで第7話は終了。お見合いの結果がどうなるのか、視聴者は次回を待ちきれない様子でした。
第7話の演出と脚本が光る理由
現代劇風のテンポと時代劇の融合
第7話を見た視聴者から、演出や脚本に対する高評価のコメントが多数寄せられました。
明治時代という設定でありながら、セリフ回しや会話のテンポは現代劇のような軽快さがあります。この絶妙なバランスが、視聴者に受け入れられているようです。
コメディと重いテーマのバランス感覚
この投稿が指摘する通り、第7話では音楽の使い方も効果的でした。緊張感のあるシーンではストリングスが響き、コミカルなシーンではキーボードの軽快な音楽が流れる。この音楽の切り替えが、場面転換を自然にしています。
また、「からくり人形」シーンのような笑えるコメディと、「人柱」発言のような重いテーマが同居しているのも特徴です。
明治時代の女性が置かれた厳しい現実を描きながらも、それを重苦しく描くのではなく、トキの明るさやコミカルな演出で中和する。この脚本と演出のバランス感覚が、朝ドラとして絶妙な視聴体験を生み出しています。
髙石あかりさんの繊細な表情の変化、堤真一さんの包容力ある演技、北川景子さんの上品さと優しさ。それぞれのキャラクターが生き生きと描かれ、視聴者を物語の世界に引き込んでいます。
6. まとめ
第7話の見どころと伏線
第7話「ムコ、モラウ、ムズカシ。」では、トキのお見合いを中心に、様々な伏線と見どころが散りばめられていました。
【今回の重要ポイント】
- トキのお見合い相手・中村守道が登場 – 上士の家柄で松野家と同格だが、武士姿の松野家男性陣に困惑する様子が描かれた
- 「無類のおトキ好き」発言の真意 – 傳、タエ、勘右衛門のトキへの特別視に隠された秘密。「隠し子説」「養子説」が視聴者の間で急浮上
- 傳との清光院ランデブーの意味 – 単なる励ましなのか、それとも父親として娘を想う気持ちなのか。二人の関係性に注目が集まる
- 「人柱」という言葉が象徴する明治女性の現実 – サワとの会話で明かされた、結婚が「家族のための犠牲」である厳しい現実
- からくり人形化するトキの緊張演技 – タエの「狐とムジナ」アドバイスを真に受け、ぎこちなくお茶を運ぶシーンが視聴者の心を掴んだ
- 松野家の時代錯誤な武士姿 – 明治時代にいまだ髷と裃で生活する松野家。この姿勢がお見合いの行方にどう影響するのか
次回以降、お見合いの結末、そしてトキの出自に関する謎がどのように明かされていくのか。視聴者の期待は高まるばかりです。
朝の15分とは思えない濃密な内容と、笑いと涙のバランスが絶妙な「ばけばけ」。第7話は特に、トキの魅力と物語の深みが際立つ回となりました。