NHK連続テレビ小説『ばけばけ』第20週「アンタ、ガタ、ドコサ。」の第96話が2月16日(月)に放送されました。いよいよ始まった熊本編──松江を離れて3ヶ月、トキ(髙石あかり)とヘブン(トミー・バストウ)の新生活が描かれますが、想像していた「充実の新天地」とはほど遠い空気が流れます。新たに加わった女中のクマ(夏目透羽)が有能すぎて家事をすべてこなしてしまい、フミ(池脇千鶴)とトキは何もすることがない状態に。司之介(岡部たかし)は草むしりにしがみつきながら「ヒリヒリしたことがなくて、生きとる気がせんでのう」と本音を漏らし、SNSでは「引きニートの名言」「カイジか」と大きな反響を呼びました。一方、学校ではヘブンが熊本の寒さと古い建築のなさに失望し、同僚の作山からは「文明文化の強化促進」と冷たくあしらわれます。錦織不在の寂しさが漂う中、松野家はどこへ向かうのか──熊本編の幕開けを徹底解説します。
「ばけばけ」第20週第96話 あらすじ
松江から熊本に移って3ヶ月。トキとヘブンの新生活は、書生の丈・正木、車夫の永見、そして新たに雇った女中のクマを加えた大所帯で始まりました。しかし、クマが家事をすべて完璧にこなすため、フミとトキは手持ち無沙汰に。フミは手まり歌を提案するもクマに「万が一のことがあったら」と止められ、司之介は唯一許された草むしりを死守する有様です。朝食ではからしレンコン論争やトーストにしじみ汁という珍組み合わせが笑いを誘う一方、学校ではヘブンが熊本に寺社も歴史的建造物もないことを嘆きます。同僚のロバートが「西南戦争で城もなにもかも壊された」と説明しても納得できないヘブン。午砲の音に顔をしかめるヘブンの姿が、この土地との相性の悪さを象徴していました。
司之介の「ヒリヒリしたことがなくて、生きとる気がせん」──暇すぎる熊本生活に視聴者共感&ツッコミ殺到
H3: 草むしりを死守する父の切なすぎる日常
熊本編が始まった第96話で、最もSNSが盛り上がったのは間違いなく司之介(岡部たかし)の「暇すぎる問題」でした。
新生活では女中のクマがあらゆる家事を完璧にこなすため、松野家の面々はやることがありません。トキは手まり歌をやろうとしてクマに止められ、フミも家事を手伝おうとすれば断られる。そんな中、司之介が唯一クマから許されているのが「草むしり」です。
しかし、この草むしりに対する司之介の向き合い方が絶妙でした。
「むしり始めて葉や実つき、いつかまた生えてくるとは言え、むしちゃいけん。むしったら、暇になる」
草をむしりたいけど、むしったら暇になるからむしれない──この哲学的ともいえる葛藤が、視聴者の笑いを誘いました。トキが「むしらんなら、私むしるわ、退屈だけん」と申し出ると、司之介は必死に「やめろ、やめろ」と制止。自分の唯一の仕事を奪われまいとする姿が、なんとも切なくて可笑しいのです。
結局トキに押されて「じゃったら、じゃったら、わしが」と慌ててむしり始める司之介。この一連のやりとりは、岡部たかしさんのコミカルな演技がさえわたっていて、朝から思わず吹き出してしまった方も多いのではないでしょうか。
「働くのは違う気がする」に「引きニートの名言」と爆笑の声
草むしりのあと、トキに「働けば?」「することないなら、仕事見つけて働いたらええがね」と提案された司之介。しかし返ってきた答えがこれです。
「あー。じゃが、働くのは違う気がするんじゃ」
暇だけど働くのは嫌。この発言だけでも十分インパクトがありますが、さらに続くセリフが視聴者の心を掴みました。
「何不自由ない暮らしをさしてもらちょって、へブには申し訳ないが、熊本に来てから、燃えるようなヒリヒリしたことがなくて、生きとる気がせんでのう。この場だと腑抜けになってしまいそうなんじゃ」
SNSでは「それ引きニートがよく言う台詞や」「カイジか」と大きな反響がありました。確かに字面だけ見ると、現代のニート発言そのものです。ただ、司之介は元武士。松江時代は借金取りに追われ、没落士族として必死に生きてきた人物です。その「ヒリヒリ」がなくなった安定した暮らしに、かえって生きている実感を失っている。これは単なるギャグではなく、プライドと居場所を同時に失った元武士の悲哀が滲む名セリフだったように思います。
このセリフに対してフミとトキが「分かります」「楽しいですけん。楽しくやっちょりますけん」と返す場面も印象的でした。明るく振る舞いながらも「なんとなく」と同意するトキ自身も、熊本での生活に100%馴染めていないことが伝わってきます。
おクマが有能すぎる!女中さんの過保護に松野家が困惑
「万が一のことは万が一のことです」──トキの手まり歌すら許さない鉄壁ぶり
今回の第96話で最大の新キャラクターといえば、女中のクマ(夏目透羽)です。熊本出身で、ヘブンに雇われた女中さんですが、その有能ぶりと過保護ぶりが想像を超えていました。
まず、朝食。ヘブンのためにトーストを焼き、司之介のために和食も用意する。パンまで自分で焼いているようで、SNSでも「クマさん有能すぎる。このパンまさかご自分で作られた?」と驚きの声が上がっていました。
食後の家事も完璧です。フミが「手伝うわよ」と声をかけると、クマはきっぱりこう返します。
「よかですたい。お二人は座っとってください」
さらにフミが「お掃除でもしようかね」と食い下がっても、
「駄目です。私はお洗濯を。駄目です。やめてください。高くお給金も頂いとって。お手伝いばさしたら罰当たりますけん。座っとってください。奥様、座っとってください」
この鉄壁の拒否がたまりません。極めつきはフミが「退屈だけん、私もやろうかね」と手まり歌を始めようとした時のやりとりです。
トキ「なんでぬ?これは手伝いでも、家事でもないがね」
クマ「まって。奥様、母上様に万が一のことがあったら、旦那様に怒られますけん」
トキ「手まり歌で万が一ってなんかね」
クマ「万が一のことは万が一のことです」
手まり歌ですら「万が一」を心配するクマの過保護ぶりに、フミの「手まり歌で万が一ってなんかね」という困惑がシンクロして、朝から大笑いしてしまいました。
クマ役・夏目透羽の起用理由と「プロ女中」の背景
クマの設定は「熊本の田舎出身で、身寄りがなく別の場所で女中として働いていたが、ちょっとしたミスで解雇されたところをふびんに思ったヘブンに雇われた」というもの。制作統括によると、夏目透羽さんは「フランクでよくしゃべる」素顔の持ち主で、寡黙でプロフェッショナルなクマとのギャップも面白いところです。
史実では小泉八雲家には7人もの女中がいたとされています。ドラマではクマ一人に集約されていますが、その分「一人で七人分の仕事をこなすプロ女中」というキャラクターの説得力が増しています。
SNSでは「クマからすれば、司之介は、どうでもいいからでは…?」という鋭い指摘も。確かに、クマが唯一草むしりを許しているのが司之介だけというのは、「ご主人の父上だから仕方なく」という距離感の表れかもしれません。この微妙な力関係が今後どう描かれるかも楽しみです。
からしレンコン論争としじみ汁トースト──熊本の朝ごはんが面白すぎた
「熊本の人間はただのレンコンなど食べん」司之介vs.クマの名バトル
第96話の朝食シーンは、朝ドラ屈指のコメディ回だったかもしれません。きっかけは、クマが朝食に普通のレンコンを出したことでした。
司之介「熊本でレンコン言ったら、穴に黄色いからしが詰まっちょるからしレンコンじゃろ」
この主張に対するクマの返答がこちら。
クマ「確かにからしレンコンも食べるばってん、こげんただのレンコンもよう食べるとです」
しかし司之介は「嘘をつくな」と一歩も引きません。
司之介「熊本の人間はただのレンコンなど食べん。必ず穴にからしを詰めるじゃろう」
ここからの「いや、詰める」「詰めません」「いや、詰める」「詰めません」の応酬は、まるでコントのようなテンポでした。島根出身の司之介が、熊本出身のクマに熊本のレンコン事情を力説するという構図がそもそもおかしいのですが、さらに丈までが「熊本でレンコンといえば黄色いからしレンコンかと」と司之介に加勢します。
結局クマは「食べんでよかです。私が悪うございました」とレンコンを下げようとし、司之介が「おい、持ってくな、おかずが減るじゃろう」と慌てる展開に。フミの「悪いのはこの人だけん」という冷静な一言が、このドタバタに見事なオチをつけていました。
トーストにしじみ汁は合うのか?丈の正直すぎるツッコミに笑った
からしレンコン論争の裏では、もうひとつの食の事件が起きていました。ヘブンに合わせて朝食が洋食(トースト)になっているのですが、司之介は「毎朝洋食は嫌じゃ、トーストは好かん」と不満を漏らし、クマに和食の用意をしてもらっています。
一方トキは、トーストは受け入れつつもコーヒーの代わりにしじみ汁を出してもらっていました。この「トーストにしじみ汁」という組み合わせに、丈がぽつりと本音を漏らします。
丈「でもトーストにしじみ汁ってどうなんですかね」
トキ「え?あー、わからん。初めてやってみるけん」
丈「なんか、合わなそうですけど」
トキが実際に食べた後、司之介の「うわぁとは言うなよ。ああとは。あーっとは言えん」という牽制と、トキの「今日だけにしとく」という正直な感想の落差が最高でした。
このシーンは笑いとして成立していますが、洋食と和食が混在する食卓は、まさに「異文化の狭間で暮らす家族」の象徴でもあります。松江では宍道湖のしじみ汁が日常でしたが、熊本ではそれが「ちぐはぐさ」に変わってしまう。新天地での微妙な居心地の悪さが、食卓の風景に凝縮されていました。
ヘブンの熊本失望──「May as well be back in Cincinnati」に込められた孤独
寺も城もない街に「伝統的な日本がない」と嘆くヘブン
家での食卓騒動と並行して描かれたのが、学校でのヘブンの様子です。ヘブンは熊本第五高等中学校で教鞭をとっていますが、この土地への違和感を隠しきれません。
ストーブをつけたいと同僚の作山に声をかけると、「でしたら、ご自分で。マッチの場所、ご存知ですよね」と冷たくあしらわれる場面は、松江時代の錦織との温かい関係を知る視聴者にとって、胸が痛む瞬間でした。
同僚のロバート(ジョー・トレメイン)に熊本の生活を聞かれたヘブンは、こう答えます。
「Kumamoto has very little that reflects real, traditional Japan. There’s no temples, historical landmarks. May as well be back in Cincinnati」
「シンシナティに戻ったのと変わらない」──この一言は衝撃的です。ヘブンが日本に来た理由は、西洋にはない「伝統」や「怪談」に惹かれたから。その原動力が熊本では感じられないという告白です。
ロバートが「Well, the Satsuma Rebellion destroyed the castle and many other things」と西南戦争による破壊を説明しますが、ヘブンは「Even so」と納得しません。熊本が歴史を失った街であるという事実は、ヘブンにとって理屈では割り切れない問題なのでしょう。
作山の「文明文化の強化促進」と第六師団の午砲が突きつける時代の空気
ヘブンの嘆きに対して、同僚の作山(橋本淳)が返したのは冷徹な言葉でした。
「それでいいんです。今の時代は、文明文化の強化促進。あなた方のような西欧人が我が校に呼ばれたのもそういう理由なんですから。その辺、肝に銘じてください」
この発言は重いです。ヘブンが求める「古き良き日本」と、明治政府が推進する「西洋化・近代化」は真逆のベクトル。ヘブンは皮肉にも、自分が壊す側の文明の一員として招かれているわけです。
さらに作山は第六師団を指して「日本の未来は明るい。もっと豊かで、西洋諸国と肩を並べる強い国になりますよ」と言い放ちます。1892年の設定で、日清戦争まであと2年。この「明るい未来」の先にあるものを知っている現代の視聴者にとって、この台詞は不穏そのものです。
昼を知らせる午砲が鳴り響いた時、ヘブンは「I really can’t stand the sound of that cannon」と吐き捨てます。大砲の音が嫌いなヘブンと、軍都・熊本──この相性の悪さが、今後の展開にどう影響するのか注目です。
ヘビとカエルまで熊本に同行!?ばけばけ96話のシュール演出
「私たちもついてきちゃった」阿佐ヶ谷姉妹の安定感
第96話の冒頭は、これまでの松江編のダイジェストから始まりました。ヘビとカエル(阿佐ヶ谷姉妹)がこれまでの物語を振り返りながら、トキとヘブンの出会いから松江での日々を語ります。
そして松江を離れる場面では「松江を離れることになるなんて、寂しくなるわ」としんみりした後、熊本のシーンに切り替わると──
カエル「私たちもついてきちゃった」
ヘビ「おトキちゃん元気そう。誰も知らない土地でガンバガンバしてるのね」
SNSでは「ヘビとカエル同行してる」「蛇と蛙、まさかの船に乗っての密入国?手形はどうした?(時代はもう明治だよ)」と笑いの声が続出。このゆるいシュールさが、熊本編の新たなスタートを和らげてくれています。
永見の「不器用ですが、行ってまいりますけん」は熊本でも健在
松江編で視聴者に愛された車夫の永見(大西信満)が、熊本でも担当しています。出発前に丈と正木がじゃんけんをして人力車の席を決める微笑ましい場面の後、永見のおなじみの台詞が飛び出しました。
「不器用ですが、行ってまいりますけん」
松江でもおなじみだったこの名台詞が熊本でも健在なことに、ほっとした視聴者も多かったのではないでしょうか。変わらないものがあるからこそ、変わってしまったものの大きさが際立ちます。
錦織はどうなった?第95話の喀血から気になる今後を考察
熊本編で錦織不在──視聴者の「錦織ロス」がSNSで加速
第96話では、錦織(吉沢亮)は登場しませんでした。先週金曜日の第95話ラスト、一人きりの部屋で喀血した衝撃のシーンから中2日。視聴者が最も気にしているのは「錦織はどうなったのか」「あの喀血の後どうなるのか」でしょう。
「ばけばけ 錦織 最後」「ばけばけ 錦織 どうなった」「ばけばけ ネタバレ 錦織」が急上昇しており、多くの視聴者が錦織の安否を検索しています。
今回の熊本編では錦織の名前すら出てきませんでしたが、それがかえって不安を煽ります。作山の冷たい対応を見るたび、「錦織ならこんな対応はしない」と感じた方も多いはず。マッチの場所を教えるだけで去っていく作山と、何かあれば駆けつけてくれた錦織の温かさの対比が、不在の重みを際立たせていました。
ばけばけ錦織の最後はどうなる?史実から読み解く今後の展開
錦織のモデルとされる人物やドラマの今後の展開について、SNSでは様々な考察が飛び交っています。第95話の喀血は結核を示唆するものとして受け止められていますが、ドラマの残り話数(約30話)を考えると、錦織が再登場する可能性は十分あります。
第21週の予告では「カク、ノ、ヒト。」というサブタイトルが出ており、ヘブンの執筆活動がメインになる模様。ヘブンが働く熊本第五中学校が廃校の危機に陥るという展開も示唆されています。錦織の今後については、来週以降の展開を注視していく必要がありそうです。
まとめ──ばけばけ第96話の見どころと伏線
- 司之介の「ヒリヒリしたことがなくて、生きとる気がせん」 ──暇すぎる新生活の中で、元武士としてのプライドと居場所喪失が滲む名セリフ。今後の不穏な行動(密会?)の伏線か
- おクマの有能すぎる過保護 ──「万が一のことは万が一のことです」の鉄壁ガードに松野家が翻弄される。クマの背景(解雇歴・ヘブンへの恩義)が今後のドラマに影響しそう
- ヘブンの「シンシナティに戻ったのと変わらない」 ──伝統的な日本を求めて来日したヘブンにとって、熊本は最悪の土地。執筆活動への影響は必至
- 作山の「文明文化の強化促進」と第六師団 ──日清戦争2年前の軍都・熊本の空気が、ヘブンの心を追い詰めていく伏線
- からしレンコン論争としじみ汁トースト ──笑えるけど切ない「異文化の食卓」。松江が恋しい松野家の本音が、食べ物を通じて表現されている
- 錦織の不在 ──第95話の喀血から錦織が登場しない不安。「ばけばけ 錦織 どうなった」がGoogleサジェスト急上昇中で、視聴者の関心は最高潮
第20週「アンタ、ガタ、ドコサ。」はまだ始まったばかり。明日の第97話では、トキとヘブンの不満がさらに募る展開が予告されています。司之介が「ある人物と密会する」という情報もあり、熊本編のドラマはここから一気に加速しそうです。
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