「カケタ!」——その一言に、どれだけ救われたことか。ヘブンのスランプ脱出に胸をなで下ろしたのも束の間、第21週の幕開けとなる第101話では、早くも次の嵐の予感が漂い始めました。熊本第五高等中学校が廃校になるかもしれないという衝撃のニュース、クマの涙、司之介の懲りない投資行動、そして届いた謎の為替の手紙——笑いあり、涙あり、伏線ありの濃密な15分でした。
「ばけばけ」第21週第101話 あらすじ
ヘブンが滞在記の執筆を完了し、「カケタ!」と喜びを爆発させる場面から第101話は始まります。家族みんなで「ワタシカクヒト」「キョウシナイ」と繰り返す朝食シーンは温かく、視聴者に安堵をもたらしました。しかしその裏では、熊本第五高等中学校が廃校になる可能性が浮上。ヘブンは丈と正木に口止めをするものの、トキたちは新聞からあっさり事実を知ります。長屋暮らしを覚悟するフミとトキが前向きな一方、クマは「さらばですよね」と号泣。司之介は懲りずに荒金さんに小豆先物投資を持ちかけ、さらにヘブンのもとには120ドル80円という謎の為替の手紙が届き、次週への伏線を残して幕を閉じます。
「カケタ!」——ヘブンの執筆完了と家族の温かさが生んだ最高の朝食シーン
第21週の幕開けは、この物語でここ最近ずっと緊張が続いていたヘブンの執筆問題に、ひとつの決着がつく場面から始まりました。滞在記の完成を目指して黙々と書き続けるヘブン。朝食時、トキが声をかけようとするもの部屋の様子を見て引き返します。「大詰めかもしれない」と察した家族の気遣いが、すでにこのドラマらしい温かさを感じさせます。
問題は、その後の司之介です。
「しっ、する音を立てるな。しっ、噛む音を立てるな。しーっ、吸う音を立てるな。」
食事の音まで指摘し始める司之介に、クマが間髪いれずに返します。
「静かに言うなら、私でなくお茶に言ってください。」
このやりとりが絶妙で、思わず笑ってしまいました。食事の場の緊張を笑いに変えながら、家族全員がヘブンの仕事を大切に思っていることが伝わってくる演出です。そこへ部屋からヘブンが飛び出してきて、笑顔で告げます。
「書けた!」
その一言だけで、家族全員の表情が一気にほぐれる瞬間が、この話のひとつめの山場でした。
司之介の「静かにしろ」が引き起こした珍騒動
「お茶に言え」という流れになった後、司之介自身が一番うるさかったというオチは、このドラマのコメディセンスの真骨頂です。威張りながら本人が一番空気を乱しているという構図は、岡部たかしさん演じる司之介のキャラクターの魅力がフルに発揮されていました。視聴者からも「父上が一番うるさいのわかる」という声が上がっており、家族の中のムードメーカーとしての司之介の存在感が改めて際立ちます。
「ワタシカクヒト。キョウシナイ。」に込められた意味
執筆を終えたヘブンが食卓に加わった後、家族全員で繰り返すシーンが印象的でした。
「私 書の人でも教師でも書の人です。」
「それが本心じゃろ。なぁ、おとき。」
ヘブンは「書の人」であることへの誇りを改めて言葉にします。英語教師として赴任したヘブンが、熊本での日々の中で自分のアイデンティティを取り戻していく過程が、この一言に凝縮されています。生徒の丈と正木が「我々のことは見捨てないでください」と懇願するシーンとセットで考えると、ヘブンの「書の人であり、教師でもある」という揺れが、この第21週のテーマの一つになっていきそうです。
廃校危機が松野家を直撃!「教育に力を入れないでどうする」ロバートの怒りが響く
和やかな朝食シーンから一転、物語の空気が変わったのは学校のシーンです。熊本第五高等中学校が廃校になるかもしれないという情報が、作山によって持ち出されます。帝国議会での文部省予算削減の審議の結果、熊本だけでなく仙台や金沢の高等中学校も対象になっているという深刻な内容でした。
ここで一番の怒りをぶつけたのが、ロバートのセリフです。
「教育に力を入れないでどうする 日本の政治家は何を考えてる!」
英語のセリフを通して政府批判を描くという構成が鮮やかで、外国人教師の目線だからこそ言える率直な怒りが、視聴者にもストレートに届きました。SNSでも「全くその通りだ」「朝ドラがここで気骨を見せた」という声が多く上がっており、この一言は今週を象徴するセリフになっています。明治時代の話でありながら、教育予算削減という問題が現代にもリンクして聞こえてくるのは、脚本の意図的な選択でしょう。
学校消滅という現実——ヘブンが机を叩いた理由
部屋に丈と正木を呼び、廃校の話を告げるヘブン。その場でヘブン自身も憤りを抑えられず机を叩きます。執筆を終えたばかりの安堵が、すぐさま新たな不安に塗り替えられるという展開は、この物語の容赦のなさを感じさせます。トキが心配して部屋に入ってくるものの、ヘブンは「大丈夫」と答える。家族を心配させまいとする外国人の夫の不器用な優しさが、静かに伝わってきました。
動じないトキとフミの強さ、そして泣き崩れるクマ
数日後、トキたちはヘブンが口止めをしていたにもかかわらず新聞からあっさりと事実を知ります。このあたりの「秘密があっさりバレる」という展開は朝ドラらしい微笑ましさがありつつ、そこからの反応の差が見事でした。
トキとフミは「また働けばいい」「内職しよう」と驚くほど前向き。地獄をくぐり抜けてきた母娘は本当に動じません。それに対して、もう一方の反応——クマの涙が、今回の最大のクライマックスでした。
「さらばですよね」——クマの涙が視聴者の心を鷲掴みにした理由
学校がなくなる話が食卓に出た直後、クマが静かに口を開きます。
「あの、私は。私はどげんになるとでしょうか。それのことになったら、女中はいらんですよね。さらばですよね。」
そして続けて叫びます。
「なんでそげんことなかって、言うてくれんとですか!」
このセリフの重さは、言葉そのものよりも、クマが「七人の中に自分が入っているかどうか」を確認するシーンと一緒に見るとより深く刺さります。フミが「長屋で七人で川の字」と笑い話をする場面で、クマが控えめに「七人って私のこと入れてくださってますよね」と聞く場面。
「そら、もちろん。」
「気を使わんでください。長屋に女中なんておらんですけ。」
このやりとりが切なくて仕方ありません。入れてもらっている喜びと、「長屋に女中という概念はない」という現実との間で揺れるクマの心情が、夏目透羽さんの繊細な演技で丁寧に描かれていました。
SNSでも「クマちゃんの泣きシーンで泣いた」「クマちゃんの立場が切ない」という声が続出しており、このドラマにおけるクマの存在感がじわじわと増してきていることがわかります。
長屋七人の顔の上に顔、母娘の笑いの中の切なさ
「狭いわ。寝たら、顔の横に顔、顔の横に顔、いや、顔の上に顔かな。」
「やだ。」
フミとトキが長屋暮らしを想像して笑い合うシーンは、このドラマの得意とする「笑いで包んだ悲哀」の演出です。貧しさへの恐れを笑いに変えてしまえる強さが、松野家の母娘にはあります。一方でその輪の中でクマが「七人には私が入っていますよね」と確認しなければならない状況が、同じシーンの中に同居しているのが絶妙な脚本だと感じました。
荒金さんふたたび…司之介の懲りない小豆先物投資に漂う不穏な空気
廃校騒動と家族の感動シーンで感情が動かされた後、物語はもう一本の伏線を静かに仕込んできます。司之介が喫茶店で荒金九州男に会い、再び小豆先物に大金を渡すシーンです。
「今度は本当に増やしてほしい。この通りじゃ。」
前回の小豆投資で偶然利益を出した司之介は、それに味をしめてしまっています。荒金さんから「長屋生活が良かったんじゃないのか」と呆れられる始末で、ここに来てのこの行動はどう見ても「失敗フラグ」にしか見えません。今週のGoogleトレンドでも「荒金さん」が急上昇しており、この人物に対して視聴者の注目と警戒が高まっていることがうかがえます。
荒金さんはトレンドワードになるほど視聴者の間で話題の人物です。「怪しいけど憎めない」という独特のキャラクター性がありつつ、今回の展開では司之介の判断ミスを引き出す役割を担っており、今後の松野家の経済状況を左右しかねない重要な存在として浮上してきました。せっかくクマの涙で「家族を守りたい」という気持ちが芽生えたかと思いきや、その直後にリスクを取りに行く司之介の行動は、笑えるようで笑えない緊張感をはらんでいます。
謎の為替手紙「120ドル80円」——ヘブンの未来を示す伏線か?
第101話のラストに届いた一通の手紙が、視聴者の間で最大の考察ポイントになっています。
「おう、郵便配達がヘブンにかわせじゃ言うて。」
「なんじゃかわせて。八十円。」
為替の手紙、120ドル80円。これが何を意味するのか、この時点では明確に語られません。司之介が「為替ってなんじゃ?」と聞くだけで終わり、視聴者に謎が投げかけられた形です。
考えられる可能性はいくつかあります。ひとつはヘブンの日本滞在記の製本代あるいは出版に関わる収益。もうひとつは、アメリカにいる関係者からの送金。いずれにせよ、ヘブンが「書の人」として歩み始めた今、このお金が何らかの形で彼の独立や次のステージへの伏線になる可能性は十分にあります。
廃校によって教師の仕事を失う危機と、作家としての収入が入り始めるかもしれないタイミングが重なっているのは、脚本が意図的に設計した構造に見えます。ヘブンが「書の人」として日本に根を張っていく転換点として、この為替手紙の意味は今後の展開の中で明らかになっていくはずです。
まとめ——第101話の見どころと今後の伏線
- ヘブン「カケタ!」でスランプ脱出:執筆完了の喜びと「ワタシカクヒト」の宣言が、第21週のテーマを予告しています。
- 廃校危機で松野家に激震:帝国議会の予算削減審議という歴史的事実と家族の生活不安を重ねた脚本が秀逸でした。
- クマの「さらばですよね」が今週最大の泣きポイント:七人の中に入れてもらえているかどうか確認するシーンも含め、クマのキャラクターが一気に深みを増しました。
- 荒金さんへの小豆先物再投資が不穏すぎる:司之介の「先を見通せない目」が再発動。廃校と二重で松野家を追い詰める可能性大です。
- 謎の為替手紙「120ドル80円」が重要な伏線:ヘブンの書の人としての独立を示す伏線か、それとも別の展開への布石か、今後の注目ポイントです。
- 動じないトキとフミの強さが際立つ週の始まり:危機の中で笑えるのは、それだけの苦労を乗り越えてきた証。母娘の成長が第21週のもう一つの軸になりそうです。
「ばけばけ」は毎週月〜土曜、NHK総合にて朝8:00〜放送中。NHK+での見逃し配信も対応しています。
-
ばけばけ
【ばけばけ第21週第102回あらすじ ネタバレ感想】80円はいくら?ヘブンの原稿料に驚く家族!芋生悠の謎の女・イセ登場で考察止まらない!
-
ばけばけ


【ばけばけ第21週第101回あらすじ ネタバレ感想】廃校フラグ・司之介の小豆先物・120ドル80円の謎…松野家を揺るがす三重の爆弾とは?
-
ばけばけ


【ばけばけ第20週第100回あらすじ ネタバレ感想】正木(日高由起刀)のポケットから財布!おくまへの「度忘れ作戦」の真相に「日本人の心」と絶賛の声
-
ばけばけ


【ばけばけ第20週第99回あらすじ ネタバレ感想】焼き網一枚が暴いた松野家の本音 正木探偵爆誕&おクマ辞職宣言に衝撃
-
ばけばけ


【ばけばけ第20週第98回あらすじ ネタバレ感想】「増えたらいけんぞ!」司之介の借金願望が爆笑を呼ぶ!荒金さんと小豆投資の衝撃展開を徹底解説
-
ばけばけ


【ばけばけ第20週第97回あらすじ ネタバレ感想】荒金九州男に全財産+借金を渡す司之介に視聴者ブチギレ!小豆相場で松野家崩壊の危機








