日曜劇場「VIVANT2」第13話のラストで、視聴者に最大の衝撃を与えたのが野崎守(阿部寛)を巡る一連の描写でした。新庄もチョッキーも別班情報を売っていなかったと判明した直後、疑惑の矛先が向かったのは、シーズン1から乃木憂助(堺雅人)の最大の盟友だったはずの野崎。放送直後のSNSでは「野崎はスネイプ先生では」という説が一気に広がりました。この記事では、第13話で描かれた事実を整理したうえで、野崎の裏切りは本物なのかを複数の説から考察します。※第13話までのネタバレを含みます。なお、作中で「裏切り」と断定されたわけではなく、以下は複数の可能性を示す考察です。
- 第13話で野崎に向いた「3つの根拠」の整理
- 裏切り本物説・”スネイプ先生”説・復讐説の検証
- SNSで広がる考察と、その論点
- 現時点での最有力説と、次回の注目ポイント
第13話で描かれた事実|野崎に向いた3つの根拠
まず、作中で実際に描かれたことを整理します。第一に、新庄が操縦免許を取ったバルカのクーダン国立飛行訓練場への照会が、警視庁内部から発信されていたことが判明しました。公安の廊下の監視カメラ映像を解析すると、スマホの持ち主である涌井は端末を手渡して立ち去っており、実際に操作していたのは野崎だったと特定されます。しかもその発信は、乃木たちがアリから「新庄はジェットの免許を持っている」と聞くよりも前。つまり野崎は、新庄の逃亡手段を誰よりも早く知り得る立場にいたことになります。
第二に、野崎は乃木に「俺が一人で行く。明日の夜にはバンコクに到着する」と告げていたにもかかわらず、日本発バンコク行きの全便を検索しても搭乗記録がありませんでした。第三に、ラストシーンで野崎が姿を現したのは、バンコクではなくイスラエル・エルサレムの遺跡。そこで何者かと接触し、「よくやってくれた」と労うやり取りが交わされていました。さらに今話では、茨城空港のウラジオストク誘導偽装のアクセス元が東条翔太(濱田岳)の自宅住所と一致するという事実も判明しており、”内部の協力者”の存在はもはや疑いようがない段階に入っています。第13話全体の流れは第13話 あらすじ・考察で詳しく整理しています。
- バルカの飛行訓練場への照会を、涌井のスマホを借りて野崎が発信していた(乃木たちが免許の存在を知る前)
- 「バンコクに行く」と言いながら、どの便にも搭乗記録がなかった
- ラストでエルサレムに現れ、何者かと接触して「よくやってくれた」と労われていた
説①|裏切り本物説:野崎が情報を売った張本人
もっとも素直な読み方は、野崎こそが別班6名の情報を売った張本人だとする説です。公安のトップクラスとして野崎は別班と深く関わり、情報にアクセスできる立場にいました。新庄もチョッキーも白だった以上、免許の照会を密かに行い、乃木の追跡をウラジオストクへ逸らそうとする動きと符合する人物は、現状の描写では野崎しかいません。エルサレムでの接触が外国勢力との取引だったとすれば、「よくやってくれた」という労いは情報提供への報酬めいたやり取りとも読めます。この説を採るなら、シーズン1からの盟友が敵に回るという、シリーズ最大級の反転劇になると考えられます。
説②|”スネイプ先生”説:裏切りは偽装・任務の一環
一方、放送直後のSNSで最も勢いよく広がったのが、野崎は「スネイプ先生」――表向きは敵に見えるが実は味方、という説です。根拠として挙げられているのが、描写の”わざとらしさ”です。長年諜報の第一線にいる野崎が、監視カメラの真下で他人のスマホを借りて発信すれば、いずれ特定されることは百も承知のはず。つまりあの映像は「あえて見せた」もので、乃木たちに何かを伝える、あるいは真の敵を炙り出すための布石ではないか、という見方です。
野崎さんがほんまに国を裏切ってたら監視カメラあるとこでわざわざ電話するわけないからわざと乃木に見せている場面でしょ てかこれでほんまに裏切ってたら色々稚拙すぎるからこのドラマ切るわ #VIVANTep13
・公安を指揮するキャラポジの野崎さんをまだシーズン2の3話目で敵だとするのは、ミスリードの可能性が高い … よって野崎さんはスネイプ先生です。 #VIVANT
構成面からもこの説は有力です。VIVANT2は2クール・約30話の長丁場であり、シーズン2のまだ3話目で最重要人物の敵確定を描くのは早すぎる、という指摘は説得力があります。「裏切り者に見せかけて、最後にその先の真の裏切り者を暴く」流れを予想する声も多く、第12話で疑われた東条が”なりすまし”の被害者である可能性と合わせて、疑惑そのものが仕掛けられたミスリードだと考えることもできます。ドラムが野崎のエージェントでありながら別班の作戦に同行している構図も、野崎が完全な敵なら成立しにくい点だと言えるでしょう。
説③|復讐説・ベキ生存協力説などその他の可能性
SNSではさらに踏み込んだ考察も見られます。ひとつは、野崎が個人的な動機――たとえば失った部下を巡る復讐のために動いているという説。もうひとつは、ベキの生存と結びつける説です。乃木は第13話の尋問で「俺がベキたちを撃ち殺した」と明言しましたが、生存を疑う考察は根強く、野崎の不可解な動きをベキ側との連携と読む声もあります。
阿部寛、敵はないと思うんで これベキ生きてて裏で野崎さんとグルで、来週出てくる敵対組織を最後にみんなで解体して終わりかなぁ。 #VIVANT
いずれもSNS上の考察であり、作中の裏付けはまだありません。ただ、接触場所がエルサレムだったことは示唆的です。宗教と諜報が交差する象徴的な土地であり、相手が各国のブローカーなのか、イスラエルの情報機関を思わせる組織なのか、あるいはまったく別の勢力なのかで、野崎の動きの意味は大きく変わります。「これは大変お喜びだ」という言い回しからは、接触相手の背後に”上位の誰か”がいることもうかがえ、この人物の正体が今後の最大の謎になると考えられます。
現時点での結論
作中の描写と構成の両面を踏まえると、現時点での最有力は説②の「スネイプ先生」説――裏切りに見える行動は偽装か、少なくとも単純な売国ではない――だと考えられます。監視カメラの前での不自然な行動、2クール構成の序盤という時期、そしてドラムとの関係がその根拠です。ただし、VIVANTシリーズは”視聴者の裏読みのさらに裏”を突く作劇を得意としてきました。「ミスリードだと思わせて本当に黒だった」という三段構えの可能性も残されており、断定はできません。鍵を握るのは、エルサレムの接触相手の正体と、東条の自宅からのアクセスが本人の犯行かなりすましかの見極めです。次回・第14話(2026年8月16日放送予定)で野崎の真意にどこまで踏み込むのか、注目したいところです。
- 飛行訓練場への照会発信・消えたバンコク行き・エルサレム接触の3点が作中で描かれた
- 裏切り本物説なら、シーズン1からの盟友が敵に回る最大級の反転劇になる
- SNSで急拡散したのは”スネイプ先生”説=偽装・任務説で、描写の不自然さと構成が根拠
- 復讐説・ベキ生存協力説などの考察もあるが、作中の裏付けは未提示
- 現時点の最有力は”スネイプ先生”説。ただし断定はできず、接触相手の正体が鍵
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【作品情報】放送:TBS系 日曜劇場/日曜 21:00〜 脚本・演出:福澤克雄 主演:堺雅人(乃木憂助) 出演:役所広司、阿部寛 ほか
