【VIVANT2】野崎の裏切りは本物か?”スネイプ先生”説を徹底考察|エルサレム接触の意味【第13話】

日曜劇場「VIVANT2」で最大の考察テーマだった野崎守(阿部寛)の”裏切り”に、ついに作中の答えが出ました。第15話、佐野公安部長の告白――「野崎も私も、日本を裏切ったわけではない。現在、彼は潜入捜査の任に就いている」。SNSで広がっていた二重スパイ(スネイプ先生)説は、事実上の”正解”だったことになります。そして第16話では、潜入の目的が”核融合データ”にあったこと、5年前の北京で何があったのかまで一気に明かされました。この記事では、疑惑が生まれてから判明までの経緯を整理したうえで、第16話で出た答えと、それでも残る謎――生きていたリュウ・ミンシュエンの試験に、野崎は耐えられるのか――を考察します。※第16話までのネタバレを含みます。

この記事でわかること
  • 第13話で野崎に向いた「3つの根拠」の整理
  • 第14話で判明した裏切りの全貌(シンシーへの売却・ハン・リンシンとの交渉)
  • 第15話で判明した「潜入捜査」の告白と、答え合わせとしての3説の検証
  • SNSで広がる考察と、その論点
  • 【第16話で判明】潜入の目的=核融合データ、バルカ2年・カメラ放置・5名を売った理由の答え合わせ
  • それでも残る謎(リュウ・ミンシュエンの試験・エリシャの条件)と今後の注目ポイント
目次

第13話で描かれた事実|野崎に向いた3つの根拠

まず、作中で実際に描かれたことを整理します。第一に、新庄が操縦免許を取ったバルカのクーダン国立飛行訓練場への照会が、警視庁内部から発信されていたことが判明しました。公安の廊下の監視カメラ映像を解析すると、スマホの持ち主である涌井は端末を手渡して立ち去っており、実際に操作していたのは野崎だったと特定されます。しかもその発信は、乃木たちがアリから「新庄はジェットの免許を持っている」と聞くよりも前。つまり野崎は、新庄の逃亡手段を誰よりも早く知り得る立場にいたことになります。

第二に、野崎は乃木に「俺が一人で行く。明日の夜にはバンコクに到着する」と告げていたにもかかわらず、日本発バンコク行きの全便を検索しても搭乗記録がありませんでした。第三に、ラストシーンで野崎が姿を現したのは、バンコクではなくイスラエル・エルサレムの遺跡。そこで何者かと接触し、「よくやってくれた」と労うやり取りが交わされていました。さらに今話では、茨城空港のウラジオストク誘導偽装のアクセス元が東条翔太(濱田岳)の自宅住所と一致するという事実も判明しており、”内部の協力者”の存在はもはや疑いようがない段階に入っています。第13話全体の流れは第13話 あらすじ・考察で詳しく整理しています。

野崎に疑いが向いた根拠(作中描写)
  • バルカの飛行訓練場への照会を、涌井のスマホを借りて野崎が発信していた(乃木たちが免許の存在を知る前)
  • 「バンコクに行く」と言いながら、どの便にも搭乗記録がなかった
  • ラストでエルサレムに現れ、何者かと接触して「よくやってくれた」と労われていた

【第14話で判明】接触相手はシンシーのハン・リンシンだった

第14話で、エルサレムの接触相手の正体が明かされました。相手は中国系の秘密諜報組織シンシー(Xinxi)のハン・リンシン。別班員5名の情報は野崎からシンシーへ渡っており、野崎は多額の報酬を受け取っていました。新庄を主犯に見せかけた偽装工作も、野崎が東条を使って仕組んだ捜査かく乱だったと整理され、「情報を売った張本人は野崎」という事実関係は作中で確定した形です。ただし注目すべきは、その”売り方”でした。野崎はハンに対し「俺はテントの詳細な組織情報、人間関係、すべて把握してんだぞ」と価値を誇示しながら、「下手にしゃべれば用済みで消される」と手の内をすべては明かさず、保険をかけ続けています。さらに「バルカの孤児院の7割はベキが建てた」と口にした瞬間、ハンが動揺して席を立つ場面があり、野崎がシンシーの急所を探っているようにも見える駆け引きが描かれました。公安内部へのシンシーの潜入を逆に問い詰める場面もあり、”完全に寝返った人間”にしては不自然な描写が積み重ねられています。シンシーという組織そのものの考察はシンシーとは何者か考察で詳しく整理しています。

【第15話で判明】野崎は裏切っていなかった|佐野公安部長の告白

そして第15話、答えが出ました。別班は佐野公安部長(坂東彌十郎)を極秘に連行し、スーパーコンピューター富岳級のAIハヤトが生体反応から虚偽を見抜く”AI版ポリグラフ”のもとで尋問。佐野はすべての発言で大きな虚偽反応を示さないまま、核心を明かします。

「野崎も私も、日本を裏切ったわけではない。現在、彼は潜入捜査の任に就いている」

別班員の拉致に加担したのも、シンシーに潜入するためだった――。同じ第15話では、東条が野崎に過去の犯罪歴を握られ脅迫されて協力していたことも判明し、野崎がチンギスに託していたメモ「天網恢恢疎にして漏らさず」は、公安を覆うシンシーの監視網(東条宅4台・公安外事第4課15台・サイバー犯罪対策課9台)への警告だったことが裏付けられました。野崎は監視だらけの日本国内では動けず、バルカのチンギス経由という”監視の届かない唯一のルート”で乃木にサインを残していたわけです。第15話の詳しい流れは第15話 あらすじ・考察をご覧ください。

【第16話で判明】潜入の目的は”核融合データ”だった|5年前の北京とすべての答え合わせ

第16話、佐野の語りは5年前の北京へ遡ります。野崎の部下リュウ・ミンシュエンは野崎を愛し、制止を振り切って単独潜入した末に北朝鮮に捕らえられました。日本は交渉を拒否。野崎は自ら金を工面して傭兵を雇い、監禁場所を突き止めて突入を決断しますが、直後に”殺害写真”が届きます。失意の野崎に接触したのがシンシーの責任者ハン・リンシンでした。野崎は一度は「祖国を売るような真似はしない」と拒みますが、帰国後、もう一人の部下チョウ・ケイシが自らシンシーのダブルエージェントだったと告白し、3枚の写真を託します。写真が示していたのは、核融合の持続化に世界で初めて成功したとされる研究者エリシャ・マウドフが、公式には自殺したとされた後も生きており、ハンが10回以上面会して発明を本物と見て動いているという事実でした。チョウは野崎にこう訴えました。

「核融合技術は、一国が独占すべきものではありません。他国と協調できる国が指導し、国連を通じて正しく共有しなければ、世界はとんでもないことが起きます」

公安は「核融合の話が真実かを見極め、同時にシンシーの実態を探る」と判断し、野崎をハンに近づける二重スパイ工作を承認。野崎はウランバートルで「嫌になっちまったんだ」と芝居を打ち、別班の情報を売る形でシンシーへの入口を作りました。ここで、これまでの謎に一気に答えが出ます。公安トップ級の野崎がバルカに2年も赴任していたのは、テントの周囲に必ず別班が現れると読んで待ち構えていたから。公安内の監視カメラを放置していたのは、大掛かりな調査をすればハンに正体がバレるから(密談は月島のもんじゃ店に電波妨害装置を置いて行い、佐野との”一芝居”で外事第4課のカメラの存在を確定させていました)。そして別班5名を”生かしたまま”売ったのは、4名が回復後も一切口を割らなかった姿から「拷問に2か月は耐えられる」と確信し、その2か月以内に潜入捜査の決着をつける算段だったから。野崎はさらに、ハンとの電話で「別班員と引き換えに自分を保護させる」確約を取り付け、潜入の足掛かりにしていました。核融合データを巡る設定と考察は核融合データとエリシャとは何か考察で詳しく整理しています。

ただし第16話のラストで、野崎は最大の危機を迎えます。ハンのポリグラフ試験は「虚偽の反応なし」で突破したものの、ハンが用意した”第2の試験官”は、死んだはずのリュウ・ミンシュエン(堺雅人・3役目)でした。リュウは5歳から育成されたシンシーの諜報員として生きており、野崎とハンの会話の録音を突きつけ、「私に嘘はつかないで!」と迫ります。第16話全体の流れは第16話 あらすじ・考察を、リュウについてはリュウ・ミンシュエンとは何者か考察をご覧ください。以下の3説は第14話時点での整理ですが、どの描写が伏線として機能していたのかの”答え合わせ”としてお読みください。

説①|裏切り本物説:野崎が情報を売った張本人(第14話時点)

もっとも素直な読み方は、野崎の裏切りを額面通りに受け取る説です。第14話で「売った」こと自体は確定した以上、多額の報酬という動機、そして別班員5名が拷問される事態を許容している非情さを重く見るなら、野崎は本当に国を裏切ったことになります。第14話では拷問で変わり果てた黒須の姿も描かれており、これを”任務のための必要悪”と片付けるにはあまりに重い、という指摘は説得力があります。この説を採るなら、シーズン1からの盟友が敵に回るという、シリーズ最大級の反転劇になると考えられます。

説②|”スネイプ先生”説:裏切りは偽装・任務の一環(第15話で的中)

一方、放送直後のSNSで最も勢いよく広がったのが、野崎は「スネイプ先生」――表向きは敵に見えるが実は味方、という説です。根拠として挙げられているのが、描写の”わざとらしさ”です。長年諜報の第一線にいる野崎が、監視カメラの真下で他人のスマホを借りて発信すれば、いずれ特定されることは百も承知のはず。つまりあの映像は「あえて見せた」もので、乃木たちに何かを伝える、あるいは真の敵を炙り出すための布石ではないか、という見方です。

野崎さんがほんまに国を裏切ってたら監視カメラあるとこでわざわざ電話するわけないからわざと乃木に見せている場面でしょ てかこれでほんまに裏切ってたら色々稚拙すぎるからこのドラマ切るわ #VIVANTep13

・公安を指揮するキャラポジの野崎さんをまだシーズン2の3話目で敵だとするのは、ミスリードの可能性が高い … よって野崎さんはスネイプ先生です。 #VIVANT

構成面からもこの説は有力です。VIVANT2は2クール・約30話の長丁場であり、序盤で最重要人物の敵確定を描くのは早すぎる、という指摘は説得力があります。第14話は、この説にとって追い風となる材料が増えた回でした。情報を小出しにして保険をかける交渉術、「孤児院」の話題でハンの動揺を探るような動き、公安内部へのシンシー潜入の把握――いずれも「シンシーを内側から探る潜入工作」と読めば筋が通ります。別班5名が拉致された中で乃木だけが難を逃れた点も、野崎が意図的に乃木を”外の協力者”として残したと読む声があり、シーズン1で乃木がテントに潜入した構図の逆バージョンだと捉える考察も広がっています。ドラムが野崎のエージェントでありながら別班の作戦に同行している構図も、野崎が完全な敵なら成立しにくい点だと言えるでしょう。

説③|復讐説・ベキ生存協力説などその他の可能性

SNSではさらに踏み込んだ考察も見られます。ひとつは、野崎が個人的な動機――たとえば失った部下を巡る復讐のために動いているという説。もうひとつは、ベキの生存と結びつける説です。乃木は第13話の尋問で「俺がベキたちを撃ち殺した」と明言しましたが、生存を疑う考察は根強く、野崎の不可解な動きをベキ側との連携と読む声もあります。

阿部寛、敵はないと思うんで これベキ生きてて裏で野崎さんとグルで、来週出てくる敵対組織を最後にみんなで解体して終わりかなぁ。 #VIVANT

いずれもSNS上の考察であり、作中の裏付けはまだありません。接触相手は第14話でシンシーのハン・リンシンと判明しましたが、ハンの背後に”上位の誰か”がいることをうかがわせる描写もあり、シンシーという組織の実態と、野崎がベキ生存説(乃木は射殺を明言)とどう関わるのかは、依然として今後の謎として残されています。SNSでは、ベキらの遺体の証拠隠滅(焼却)に野崎が関わったとされる点を「怪しすぎる」と疑う声もあり、ベキ・新庄を巡る”死の偽装”系の考察と野崎の動きはセットで語られ続けています。

現時点での結論

第16話で、野崎を巡る”なぜ”にはほぼすべて答えが出ました。潜入は公安が承認した作戦で、目的は核融合データの真偽の見極めとシンシーの実態調査。別班5名を生かしたまま売ったのは、2か月以内に決着をつける算段のため。バルカ赴任もカメラ放置も、すべて一本の線で繋がっています。第15話版のこの記事で挙げた「5年越しの弔い・雪辱」説は、動機の”入口”としては当たっていましたが、野崎を動かした本当の理由は、後輩の死そのものではなく、その死をきっかけに転がり込んできた「一国が独占してはならない技術」だったことになります。それでも残る謎が二つ。第一に、リュウ・ミンシュエンの試験の行方です。機械のポリグラフは突破できても、5年間野崎だけを見つめてきたリュウの目は、芝居を見抜くかもしれない。リュウが野崎を守る側に回るのか、暴くのかは、第17話最大の焦点です。第二に、”もう一枚裏”の可能性。乃木は「野崎はイスラエルやゴルバドのカメラであえて姿を見せていた。核融合データを日本が手に入れるために、いずれ別班の力が必要になると考えているからでは」と読み、佐野と「裏と表、手を結ぼう」と共同戦線を結びました。野崎の作戦の最終形は、シンシーの本部と、そこにいるはずのエリシャにたどり着くことだと考えられます。

野崎の裏切り考察まとめ
  • 第13話の3つの疑惑(照会発信・消えたバンコク行き・エルサレム接触)から疑念が始まった
  • 第14話で別班5名の情報をシンシーに売却していたことが確定し、疑惑は最高潮に
  • 第15話、佐野公安部長が「野崎も私も、日本を裏切ったわけではない。現在、彼は潜入捜査の任に就いている」と告白。二重スパイ(スネイプ先生)説が事実上の正解だった
  • 第16話で潜入の目的=核融合研究者エリシャの発明の真偽とシンシーの実態調査(公安承認)と判明。バルカ2年赴任・カメラ放置・5名を生かしたまま売った理由もすべて説明された
  • 5年前の北京:リュウの死をきっかけにハンが接触、チョウの寝返りで核融合の情報が野崎に渡った。チョウはその後射殺と証言
  • 残る焦点は、生きていたリュウ・ミンシュエンの試験(「私に嘘はつかないで!」)と、シンシー本部・エリシャへ野崎がたどり着けるか

あわせて読みたい:VIVANT2 第16話 あらすじ・考察核融合データとエリシャとは何か考察VIVANT2 第15話 あらすじ・考察リュウ・ミンシュエンとは何者か考察VIVANT2 第14話 あらすじ・考察シンシーとは何者か考察東条は裏切り者か考察VIVANT2 考察まとめ

【作品情報】放送:TBS系 日曜劇場/日曜 21:00〜 脚本・演出:福澤克雄 主演:堺雅人(乃木憂助) 出演:役所広司、阿部寛 ほか

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