【LOVED ONE 2話ネタバレ】広野が仕掛けたマンホールの罠?それとも──八木勇征の号泣演技に涙腺崩壊

第2話は、完全に”本田回”だった。

旧友・広野の遺体を目の前にしながら、感情を押し殺してメスを握り、そして机の前でボロボロと涙を流す。八木勇征さん演じる本田雅人の、抑えて、抑えて、それでも溢れてしまう演技に、画面の前で一緒に泣いてしまった視聴者は決して少なくないはずだ。

事件の真相も、MEJチームの連携も、申し分なく面白かった。でもこの第2話を語るとき、どうしても先に書きたいのは本田先生の話だ。

目次

本田と広野──友情の夜、そして後悔

第2話の冒頭、MEJスタッフルームは山積みの書類業務に追われるメンバーで重苦しい空気が漂っていた。「思ってたのと違ったよね。MEJって」という言葉が誰かの口から漏れるほど、理想と現実のギャップが重くのしかかっている。

そんな中、一足先に仕事を終えた本田は、大学病院の外科医として働く旧友・広野智樹と居酒屋で再会する。救急の現場で一緒に荒波をくぐり抜けてきた仲だ。「一晩で三十人見たもん。ほぼ俺たち二人でな。あの現場乗り越えたらもう怖いもんねえよな」という本田の言葉に、ふたりの絆の深さが滲む。

ところが本田は、うっぷんが積もっていたのか、つい愚痴をこぼしてしまう。「警察とかみんなにうざがられるし、上司は何考えてるかわかんねえ変人だし、安月給でこき使われるしな」。広野が「本田、あのさ」と何か言いかけたとき、本田は「慰めんのとかやめろよな」と遮ってしまう。

その直後、広野に仕事の呼び出しが入り、「今度ゆっくり話そう」という言葉を残して席を立った。「頑張れよ」と送り出した本田。これがふたりの最後の会話になった。

空から落ちてきた遺体──真澄の見立てがさっそく炸裂

翌朝、広野がスタジアム近くの宮川公園で異状死遺体として発見される。

現場に駆けつけた真澄(ディーン・フジオカ)は、遺体の状態を見てすぐに「数メートル上から落ちてきたように見えます」と告げる。しかし周囲を見回しても、そんな高さのある建物は見当たらない。「空から落ちてきたとでも?」と呆れる堂島刑事(山口紗弥加)に、真澄は涼しい顔で「例えばそういう痕跡です」と返す。この場面、真澄の飄々とした佇まいが早くも際立っていた。

解剖の結果、直接の死因は後頭部の脳挫傷。腰を下にして、10メートルほどの高さから落下したとみられた。さらに不思議なことが重なる。四肢すべてに火傷のような擦過痕がある。腸内にガスがなく、腹直筋が伸びている。喉や肺、毛髪から謎の粉末が検出された。

「結局何もわからないってこと?」という堂島の言葉通り、謎は深まるばかりだった。

本田先生、号泣──桐生の「まだ最後じゃない」

事件の捜査が進む中、本田の心は限界に近づいていた。

広野が仕事のミスを重ね、辞表まで提出していたことが発覚する。「もしかしたら本田先生の知らない彼の人生の側面があったのかもしれませんね」という真澄の言葉が、本田の胸に刺さる。

そしてスタッフルームで机に向かっていた本田の元に、桐生(瀧内公美)が静かに近づき、コーヒーとクッキーを置く。「仲間のケアも仕事かと思いまして。糖分足りないと頭冴えないし」という桐生の言葉に、本田は「お節介なんですね」と皮肉を返しつつ、「やってられないんで、こんな仕事。今回ではっきりわかりました。俺はこの仕事がもう無理だったんだ」と本音を漏らす。

桐生が「私も。こんな仕事するつもりなかったし。全然できない自分が嫌になってばっかりだし。みんなそうなのかな。広野さんはどうだったんでしょうね」とぽつりと言った瞬間、本田の目から涙が溢れた。

「もう会えないって。もう会えないなんてわかんなかったんだ。これが最後だってちゃんとわかってた。もっともっといろいろ」

言葉にならない後悔が、ようやく溢れ出した場面だ。桐生も涙をこぼしながら、本田の横に立ち、静かに言った。「まだ最後じゃないですよ。法医学者なんだから」

この一言の重さが、心に響いた。死者の声を聞ける法医学者だからこそ、本田にはまだ広野に向き合えるチャンスがある──そう気づかせてくれる桐生のやさしさに、画面の前の視聴者も泣いたはずだ。

入院中の子・ももかへ──本田が語った「広野先生の伝言」

涙のシーンからほどなく、本田は広野の手がかりを探しに明和大学病院を訪れる。廊下で何度声をかけても同僚たちにはぐらかされ続けた本田に、入院中の小さな女の子・ももかが声をかけてくる。

「広野先生どこ行っちゃったの?まだももかのお腹治してくれてない」

その声に、本田は一瞬言葉を失いながらも、こう答えた。「ももかちゃんのお腹を完璧に治せるように準備しておいたから、安心して治療に励んでねって」

広野がももかのために何かを残していたかどうかは、この段階では本田には知る由もない。それでも、亡くなった友人の想いを代わりに届けようとする本田の優しさが、このシーンを何倍も切なくさせた。

そしてももかは、「広野先生がいなくなっちゃったなんていっぱい怒られたから。前も怖いおじちゃんにすごい怒られてた。お前のせいで死んだんだって」と無邪気に明かす。この証言が事件の核心へと繋がっていく。

真相──広野は「空から」ではなく「地面の下」へ落ちた

謎の粉末の詳細検査を終えた吉本(川床明日香)から結果が届く。成分は「硫化水素を含んだ炭酸水素ナトリウム」──下水道の中にある物質だった。

これを聞いた真澄の頭の中でパズルのピースが揃った。九かける九マスの数字パズルを一瞬でコンプリートする、あの真澄特有の思考プロセス──解き明かしたのは、こういうことだ。

被害者は上空から落下したのではなく、地上から下に落ちて亡くなった。

四肢の擦過痕は、身体が狭いマンホールの内壁にこすられながら落下した際にできたもの。物音を誰も聞いていないのは、衝突音がマンホールの中で響いていたから。腹部の異常な膨張は下水道のガスによるもので、遺体が地上に引き上げられた後、腐敗ガスで身体が大きくバウンドし、周辺に血が飛び散った。

まさかの逆転の発想──「空から落ちてきた遺体」の正体は、「地面の下から引き上げられた遺体」だったのだ。

武村の後悔──広野が伝えたかったこと

犯人として浮かびあがったのは、近隣に住む下水作業員・武村和也。

10年前、武村の娘・由美が明和大病院の夜間救急に搬送された際、当時研修医だった広野が初期対応にあたった。しかしその3日後、由美の容体が急変し、命を失った。武村は診察にミスがあったと確信し、病院に繰り返し怒りをぶつけてきたが、病院側は医療ミスを認めることで訴訟リスクが生じるとして、広野に口を噤むよう圧力をかけていた。「君も外科医になれなくなるよ」──指導医・今林の脅しに、広野はぼう然と立ち尽くすしかなかった。

だが広野は逃げなかった。夜の無人の医局で由美の電子カルテをダウンロードし、ひそかに内部告発状を作成していた。そして事件の夜、「直接お会いしてお話できないでしょうか」と武村にメッセージを送り、宮川公園に呼び出した。

武村は「今更連絡してきて、どうせ金で解決でもするつもりだろ」と怒りを抱えて向かった。病院のキッズスペースを微笑ましく見守る広野の姿を目にした武村の怒りは頂点に達し、「お前が殺したんだよ。お前が由美を」と叫びながら広野をマンホールへと突き飛ばしてしまった。

しかし穴のそばに落ちていた広野のカバンから、内部告発状が飛び出ていた。それを手に取った瞬間、武村はすべてを悟った。広野は謝りに来ていた。真実を伝えに来ていた。

「告発状を見つけた時にはもう遅かった」──武村はロープとハーネスで広野を引き上げようとするが、広野はすでに動かなかった。

「あいつ最後まですごいやつだ」──本田の言葉が刺さる

取調室で武村が連行され、真相が全て解明されたあと、本田はぼそりとこう呟いた。「あいつ最後まですごいやつだ」。

優しくて、熱くて、誰かに恨まれるようなやつじゃない──そう言い続けた本田の言葉は間違っていなかった。広野は最後まで、自分の責任と向き合い続けていた。その事実を法医学者として、友人として受け取ったとき、本田はこの仕事の意味を改めて知ったのではないだろうか。

さらにエンディングでは、桐生が厚労省へのコネクションを使い、明和大病院の医療ミスを公表させたことも明かされる。本田はMEJのみんなの仕事を片付け、「別に。この前の借り返しただけ」とさらりと言ってのけた。その後、本田は広野の元へ向かい、遅くなったけれど話を聞きに来た、と語りかける──そのシーンの余韻が、第2話の締めくくりにふさわしい静けさで心に残った。

気になる伏線・考察ポイント

「まだ最後じゃないですよ。法医学者なんだから」──この一言だけで、第2話を書く価値があると思いました。本田先生が泣く場面は当然ながら、そこに至るまでの”ちゃんとわかってたのに遮ってしまった”後悔の積み重ねが巧みに描かれていて、視聴者の多くが本田の痛みに自分を重ねたはず。広野が内部告発者だったという真相の重さも、単なるミステリーの解答にとどまらず、「愛されていた」というテーマと直結していました。武村の「由美のためだった」という言葉と「あいつ最後まですごいやつだ」という本田の言葉が交差する構造、見事だったと思います。第3話以降、真澄先生の過去への扉が開く予感がすでにあり、今後の展開から目が離せません。

■ 次回は子供関連?

第2話の終盤、真澄の「お子さんいらっしゃったんですね」というセリフに「10年前に亡くなりました」という言葉が飛び出す。さらに真澄は「僕は偶然ではないと考えています」と答えた。さらに真澄は昔の何らかの事件を調べているよう。これは何を意味するのか。真澄がMEJを立ち上げた動機、そしてこの事件との繋がりが今後の核心になりそうだ。

■ チームMEJの本格始動

第1話が真澄中心だったとすれば、第2話はまさに全員が動いた回。本田・高森・松原・吉本それぞれが役割を持ち、解剖から現場捜査、検査まで連動するチームとしての姿が初めて見えた。「チームMEJをより感じられるようになった」という視聴者の声は自然だと思う。

■ 「1話目は誰かに、2話目は誰もが」

第1話の被害者は「誰かに」愛されていた。第2話の広野は「誰もが」忘れられない誰かを持っていた(由美を失った武村も、広野を友人として持つ本田も)。「いつかは私が」になるとき──それが真澄先生の回なのかもしれない。

次回・第3話へ

FODではすでに第3話が最速配信スタート。TVerでは第1話・2話が無料配信中。

次回はどんな「愛されていた誰か」の話が語られるのか。そして真澄先生の過去が少しずつ明かされていくのか。今期随一の見逃し厳禁ドラマになる予感が、第2話でさらに高まった。

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