朝ドラあんぱん相関図
引用元:NHK
『あんぱん』第28話では、物語の核心に迫る重要な展開が描かれました。健太郎と崇の会話から始まり、銀座のパン屋で発見された写真に写る人物がヤムおじさんであることが判明。彼の過去や戦争体験が示唆され、今後の展開に大きな影響を与えることが予感されます。一方、蘭子と豪の関係にも進展があり、のぶの後押しによって蘭子の恋心が明らかに。家族の絆や戦争の影が交錯する中、登場人物たちの心情が丁寧に描かれた回となりました。
第28話のあらすじ


1-1. 健太郎と崇、あんぱん派かまんじゅう派か論争
健太郎と崇が「まんじゅうとあんぱんどちらが食べたいか」を語り合う微笑ましい冒頭。博多出身の健太郎は「饅頭が食いたくなる」と郷土愛をのぞかせ、対して崇は「あんぱんって時々無性に食べたくなるよね」と反論。
この会話のなかで崇は、10歳の頃に東京から高知に越してきた過去を回想。パンを焼く不思議なおじさん(ヤムおじさん)とのぶとの出会いが、自分の人生を大きく変えたと語る。
崇「男勝りな女の子のこと、あの二人に出会ってなかったら今の自分はなかった」
1-2. あんぱんと記憶がつながる伏線回収


屋村美のお店のあんぱんを食べた崇は、「この味、浅田パンと一緒だ」と懐かしむ。そこから話題は自然にヤムおじさんへ。店内の集合写真に、若かりし頃のヤムおじさんが写っているのを見つける。ついに「屋村」=「ヤム」の伏線が明示される重要なワンシーン。
崇「間違いない、ヤムおじさんだ」
1-3. 戦争に行く豪と、ヤムおじさんの過去


出征を控えた豪に対し、ヤムおじさんは「石に足ぶつけて怪我したらいい」と繰り返す。冗談めいているが、その言葉には強い拒絶と恐怖がにじむ。
ヤム「戦争なんていい奴から死んでいくんだ」
豪が「やむさんは戦争に行ったことがあるがですか?」と問うと、ヤムは一瞬沈黙。そして「地獄に行くと思って、やりたいこと全部やってから行った方がいい」と語る。
この会話から、ヤムおじさんの戦争体験が示唆され、今後のストーリーに深く関わることが予感される。
1-4. 豪と蘭子の恋心が明らかに


ヤムおじさんとの会話の中で豪が「好きな人は毎日会ってます」という発言。
一方、浅田家では釜じいと蘭子以外が集まり、「蘭子は豪ちゃんのことが好き」と公言。
のぶ「うちはあの二人、お似合いやと思うがよ」
しかし羽田子は「思いが通じ合っても辛くなるだけでは」と冷静なコメント。2人の未来に不安が漂う。
1-5. 蘭子、羽田子に両親の馴れ初めを問う


夜、蘭子は羽田子に「お父ちゃんとお母ちゃんはどうやって結婚したが?」と問いかける。
羽田子「お父ちゃんとは婚礼の日に初めて顔を合わせたがよ」
恋愛結婚ではなかったという事実に、蘭子たちは驚く。しかしその後、父が結婚後にラブレターを送り続けていたことが明かされ、家族愛と夫婦の形が語られる温かい場面。
羽田子「お父ちゃんは、結婚してから恋をしてくれたがやき」
キャラクターとテーマの掘り下げ
2-1. ヤムおじさんの過去と“戦争”の記憶
ヤムおじさんの「あんぱん」「戦争への嫌悪」「怪我して行くな」発言──これら全てが彼の戦争体験に起因すると考えられる。冗談のような言動の裏に潜む、トラウマと未解決の記憶が描かれる。
今後「ヤムおじさんの戦地での体験」が描かれる布石になる可能性大。
2-2. 豪の覚悟と蘭子の揺れる想い
豪は「覚悟はできております」とはっきり言い切るが、蘭子は彼への想いをどう処理すべきか迷っている。母への質問や、静かに布団を抜け出す描写からも、彼女の内面の揺れがよく表れている。
蘭子「お父ちゃんとお母ちゃんは、どうやって結婚したが?」
2-3. のぶの優しさと“背中を押す力”
のぶの役割は“伝える人”“つなぐ人”。今回も「蘭子は豪ちゃんのことが好き」とはっきり周囲に伝える役を担い、2人の関係を後押し。
彼女の明るさと素直さは、家族の潤滑油のような存在として描かれている。
次回予告と見どころ
- ヤムおじさんがさらに過去を語るのか?
- 豪と蘭子、思いを通わせられるのか?
- 戦争がどう2人を引き裂くのか?
朝ドラ最新話『あんぱん』第28話は、記憶・家族・恋・戦争というテーマが複雑に絡み合った、見応えある回となった。
次回『あんぱん 第29話』では、いよいよ別れの時が近づく。